不動産や預金の権利・資産が凍結され、手続きが複雑化?
相続対策をしないまま放置すると、
不動産や預金などの権利・資産は相続開始と同時に凍結されます。
その後は相続人全員の同意や複雑な手続きが必要になり、
生活や事業に大きな影響が及ぶこともあります。
今回は、代表的なケースとそのリスクを整理しました。
1. 預貯金が引き出せなくなる
発生の流れ
被相続人(亡くなった方)の銀行口座は、死亡届や新聞掲載などで金融機関が把握すると即時凍結
公共料金や介護費などの自動引き落としも停止
必要な手続き
相続人全員の署名・捺印入り「遺産分割協議書」+戸籍謄本一式を金融機関に提出
リスク
納税や葬儀費用をすぐに支払えず、立て替えが必要になる
2. 不動産の相続登記ができず売却も利用もできない
発生の流れ
相続登記をせず放置 → 登録名義が亡くなった人のまま
相続人の一部が亡くなると「数次相続」が発生し、権利者がさらに増加
必要な手続き
相続人全員の同意を得て登記申請
2024年4月以降は相続登記が義務化され、3年以内にしないと10万円以下の過料
リスク
売却や担保設定ができない
土地の境界確定や建替え許可が遅れる
3. 相続人間の意見対立による手続き長期化
発生の流れ
相続人の1人が署名や印鑑証明を拒否
遺産分割協議が成立せず、家庭裁判所で調停 → 審判へ
リスク
解決まで数か月〜数年かかり、固定資産税や維持費だけが発生
建物や土地の劣化・資産価値の下落
4. 資産凍結による事業・農業の停止
発生の流れ
被相続人名義の事業用口座や農地が凍結
必要資材の購入や収穫・出荷ができなくなる
リスク
事業収益が途絶え、経営継続が困難に
農作物の出荷時期を逃し損害が拡大
5. 税金・社会保険負担への影響
発生の流れ
不動産売却で相続税や固定資産税を軽減する計画が、凍結で実行不可
リスク
相続税申告期限(10か月)に間に合わず、延滞税や加算税が発生
高齢者の場合、所得増により介護保険料・医療保険料が増額
💡 防止策の代表例
生前贈与や家族信託で資産の一部を事前移転
公正証書遺言で分割方法を明確化
預金は共同名義や死亡保険金の活用で緊急資金を確保
相続は「発生してから」ではなく「元気なうちから」の準備が大切です。
もし少しでも不安がある場合は、専門家への早めの相談をおすすめします。
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