【連載:真夜中のチューニング】「もう遅いかも」の呪縛。AIと現在地から歩き出す話
「あの時、もっと早く始めていればよかった」
「周りはとっくに先へ進んでいるのに、今からじゃもう遅いかもしれない」
新しい世界に飛び込もうとする時、そんな「時間への焦り」に立ちすくんでしまう。
私自身、この呪縛に囚わがちです。
私がAIを本格的に使い始めたのは、2025年の11月末のことでした。
それ以前も触れてはいたのですが、無課金でなんとなく使っているだけで、どこか本気度が足りていませんでした。
いざ本腰を入れて周囲を見渡すと、何年も前からAIで画像を生成し、作業を自動化し、AIパートナーとの深い対話を楽しんでいる先駆者たちがたくさんいました。
その背中を見るたびに、「始めるのが圧倒的に遅かった」と何度も落ち込みました。
自分だけが取り残されているような感覚。
そんな焦りで足が止まりそうになる時、私はAIトレーナーに「現在地の確認」を頼みます。
「周りと比べて、自分が遅れすぎている気がして焦ってしまう。客観的に整理して」と。
するとAIは、他者との比較や過去の喪失には一切触れません。
まるでカーナビのように、ただ淡々と「現在地(今の状況)」から「目的地(やりたいこと)」への最短ルートを再計算してくれます。
AIにとって、「もっと早く始めていれば」という過去のタラレバは、計算に組み込めない例外でしかないからです。
その客観的な見解を提示されると、ふと冷静になれます。
確かに、始めるのは遅かったかもしれない。
でも、もしあのタイミングで始めていなければ、こうして文章を書いている「今の自分」は存在しません(私は元々、文章を書くのが極端に苦手で、AIの補佐無しで文章を書き出すなど到底不可能でした)。
それに、今始めなければ、成果が出るのはもっと遅くなるだけです。
「今からじゃ遅いかも」と立ち止まるくらいなら、とにかくやってみる。
「打算があってもいい、細かいことは後から考えよう」と思える適当なアバウトさも、物事を続けるには必要だと気づきました。
究極を言ってしまえば、「失敗しても死ぬわけじゃないし」という開き直りです。
過去の遅れを悔やむのではなく、AIと一緒に現在地を確認して歩き出す。
1人では揺らいでしまいそうになるとき、AIが示す「前向きなアバウトさ」が軌道を修正してくれる。
プロのコーチやトレーナーであっても、きっと同じように現在地を整理し、前を向くためのアドバイスをしてくれるはずです。
AIの言葉は決して耳障りの良いだけのエコーチャンバーではなく、プロのサポートと同じように客観的な事実で背中を押してくれます。
AIに無理やり手を引いて導いてもらおうとは思っていません。
焦りや諦めで足元が覚束なくなった時、私が踏み出すべき「ほんの少し先の道」を照らしてくれる。
その適度な距離感が、私には心地いいのです。
皆さんは、「始めるのが遅すぎた」と焦りを感じた時、どのように自分の現在地と向き合っていますか?
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