【妄想考察】『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』は3つの世界を統合する映画になるのか
アース616、ファンタスティック・フォー、X-MEN。3つの世界の衝突と再編を予測する
2026年12月18日公開予定の『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』について、現時点で公式に示されている物語の手がかりは多くない。
ただし、かなり重要な一文は出ている。
公式説明によれば、本作では3つの異なるユニバースのヒーローたちが、破滅的な衝突へ向かう。
そして発表済みの出演者には、現在のMCUで活動するヒーローたちに加え、ファンタスティック・フォーと旧『X-MEN』映画シリーズの人物が並んでいる。
ここから先は予測になるが、私は『ドゥームズデイ』が、
アース616
ファンタスティック・フォーの世界
X-MENの世界
という3つのユニバースを衝突させ、最後にはドクター・ドゥームが強制的に統合する映画になるのではないかと考えている。
ドゥームは、世界を滅ぼすだけの敵として登場するとは限らない。
壊れかけた世界を残す方法を提示し、その結果として新しい秩序の中心に立とうとする。
そんな展開なら、ドクター・ドゥームという人物にも、『シークレット・ウォーズ』への接続にも合っている。
3つのユニバースとは何か
公式は、3つのユニバースの名称までは明かしていない。
ただ、出演者の構成を見る限り、アース616、ファンタスティック・フォーの世界、X-MENの世界と考えるのが最も分かりやすい。
現在のアベンジャーズやニュー・アベンジャーズ、ワカンダ、タロカンはアース616側。
ファンタスティック・フォーは、独自の歴史と文化を持つ別世界から来る。
プロフェッサーX、マグニートー、サイクロップス、ビースト、ナイトクローラーらは、旧『X-MEN』映画の系譜を持つ別世界の人物として登場する。
この3勢力が最初から仲良く集まるとは考えにくい。
公式説明の「衝突」という言葉どおり、各世界が自分たちの存続を優先し、別世界を敵と見なす展開もありそうだ。
世界を一つ救うために、別の世界を犠牲にしなければならない。
その状況で「私なら全部救える」と現れるのがドゥームなら、物語の中心にも置きやすい。
F4は、すでにアース616の玄関まで来ている
『サンダーボルツ*』のポストクレジットでは、本編から14か月後のニュー・アベンジャーズが、異次元から接近する宇宙船を発見する。
船体には、大きな「4」のマークがある。
少なくとも、「4」の印を持つ船は、昔からアース616に存在していたわけではない。
別のユニバースから、今まさに入ってきた。
船にF4本人たちが乗っていると考えるのが自然だが、この場面では船内までは描かれていない。
それでも、F4が別世界から合流する導線として見るなら、過去のニューヨーク決戦、ソコヴィア、サノス襲来の際に「F4は何をしていたのか」という問題は起きない。
当時は別の世界にいたからだ。
むしろ気になるのは、なぜ彼らが故郷を離れてアース616へ来たのかである。
故郷の宇宙がすでに崩壊し始めているのか。
ドゥームを追ってきたのか。
助けを求めてきたのか。
あるいは、アース616こそ自分たちの世界を破壊する原因だと考えているのか。
F4の宇宙船到着は、単なる合流場面ではなく、インカージョンの警報なのかもしれない。
X-MENを「昔から616にいた」ことにはしづらい
X-MENについても、別ユニバースから来る方が自然だと思う。
仮にミュータントとX-MENが昔からアース616で活動していたなら、過去作すべてに大きな疑問が生まれる。
ニューヨークへ宇宙人が侵攻したとき、何をしていたのか。
ソコヴィアが空へ浮いたとき、何をしていたのか。
サノスの軍勢が地球へ来たとき、何をしていたのか。
世界人口の半分が消えたあとも、なぜミュータントの存在が社会問題にならなかったのか。
さらに、S.H.I.E.L.D.やヒドラ、ワカンダが、強力な能力を持つ人々と巨大な学校の存在を一度も把握していなかったことになる。
「プロフェッサーXがテレパシーで隠していた」と説明することはできる。
ただし、その場合は世界が何度危機に陥っても隠れていたチームになってしまう。
X-MENの印象まで悪くなる。
だから旧X-MEN勢は別世界の住人として登場し、『シークレット・ウォーズ』後に新しい世界へ定着させる方が整理しやすい。
X-MENへの入口は『マーベルズ』ですでに作られていた
『マーベルズ』の最後では、モニカ・ランボーが別のユニバースに取り残された。
そこには、別世界のマリア・ランボーであるバイナリーと、ケルシー・グラマー演じるビーストがいた。
つまりMCUはすでに、
モニカを救いたいキャロルとカマラ
↓
別ユニバースへ向かう
↓
X-MENと接触する
という分かりやすい入口を用意している。
この導線なら、「X-MENを紹介するため」ではなく、「モニカを助けるため」に物語が進む。
人物の感情からマルチバースへ入れるので、観客にもついていきやすい。
『ドゥームズデイ』に登場する旧X-MEN勢が、モニカのいる世界と同じなのかは、現時点では確認できない。
ただ、もし同じ世界なら、モニカはアース616とX-MEN世界をつなぐ重要人物になる。
もし別の世界なら、X-MEN世界まで複数存在することになり、話はさらにややこしくなる。
アメリカ・チャベスは出ないのか
ここで最も気になるのが、アメリカ・チャベスである。
『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』では、ワンダが彼女の力を奪おうとし、ストレンジたちは命懸けで守った。
チャベスは、別のユニバースへ直接通じる星形の扉を開ける。
そして映画の最後では、カマー・タージで能力を制御する訓練を始めていた。
複数のユニバースが衝突する『ドゥームズデイ』で、これほど適任の人物はいない。
モニカのいる世界へ向かう。
F4の故郷とアース616をつなぐ。
崩壊する世界から人々を避難させる。
ドゥームが彼女の能力を狙う。
物語上の役割はいくらでも作れる。
それなのに、2026年8月3日時点の公式キャスト一覧に、チャベス役ソーチー・ゴメスの名前はない。
秘密出演として伏せられている可能性はある。
一方で、世界同士がインカージョンで勝手に接近するため、移動役が不要なのかもしれない。
あるいは、TVAやロキが移動と説明をすべて担当する可能性もある。
ただ、あれほど苦労して守り、成長させるところまで描いた人物を使わず、便利な装置だけで世界を移動するなら、かなりもったいない。
ドゥームは世界を壊すのか、それとも残すのか
2015年版コミック『シークレット・ウォーズ』では、崩壊したマルチバースの断片から、パッチワーク状の世界「バトルワールド」が作られる。
その支配者となるのが、神のような力を得たドクター・ドゥームである。
MCUが同じ流れをそのまま映像化するとは限らない。
過去の実写映画で描かれたドゥームから考えても、いきなり「世界の救世主」として登場すると決めつけるのは危うい。
ただし、『ドゥームズデイ』の次に『シークレット・ウォーズ』が控えている以上、世界の衝突と再編は自然な予測ではある。
ドゥームが単純な破壊者として登場するのではなく、複数のユニバースが衝突する中で、世界の一部を保存する方法を示す可能性はある。
ただし、それは無償の救済ではない。
ドゥーム自身が新しい世界の秩序を決め、その頂点に立つことまで含まれているのではないか。
私が想像している流れは、次のようなものだ。
3つのユニバースでインカージョンが進む。
↓
どれか一つを残せば、ほかの世界は消える。
↓
ヒーローたちは自分の世界を守ろうとして対立する。
↓
ドゥームが、複数世界の一部を保存する方法を示す。
↓
世界の断片が一つに統合される。
↓
人々は生き残るが、新世界の秩序をドゥームが掌握する。
この場合、ドゥームは単純な侵略者ではない。
少なくとも本人は、自分の行為を「支配」ではなく「救済」だと考えているかもしれない。
私にしか、この世界を残せなかった。
そんな論理で頂点に立つ方が、単に世界征服を狙うよりも不気味である。
そして『シークレット・ウォーズ』は、ドゥームを倒すだけの映画ではなく、彼が作った世界を壊すのか、残すのかを選ぶ物語になる。
世界をマージすれば、不整合も一度は整理できる
世界の再編は乱暴だ。
ただ、現在のMCUには効く方法でもある。
新しい世界では、アベンジャーズ、F4、X-MENが同じ地球に存在する。
ただし「実は昔からいました」ではない。
『ドゥームズデイ』と『シークレット・ウォーズ』を経て、歴史そのものが作り直された結果として同居する。
それなら、過去の地球危機でX-MENが不在だった問題も、F4が存在しなかった問題も避けられる。
旧X-MENの俳優たちは世界再編までの橋渡しとして使い、その後に新しい世代のX-MENを始めることもできる。
なお、『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』という題名の原作コミックが存在するわけではない。
映画の具体的な物語は、基本的にMCU独自のものになると考えられる。
ただし、複数のユニバースが衝突する展開は、原作コミックの『Avengers』『New Avengers』で描かれた「Time Runs Out」に近い。
さらに、崩壊した世界の断片をドゥームが集め、新しい世界を支配する構図は、2015年版『Secret Wars』に通じている。
つまり『ドゥームズデイ』は、特定の一作品をそのまま映画化するのではなく、「Time Runs Out」と『Secret Wars』の間をつなぐMCU独自の前編になる可能性がある。
ドゥームが3枚の風呂敷を丁寧に畳むのではない。
全部を切って、一枚の巨大な風呂敷へ縫い合わせる。
かなり強引だが、現在のMCUには、そのくらいの荒療治が必要なのかもしれない。
この予測が当たるほど、不安も大きくなる
この構想なら、『ドゥームズデイ』という題名にも意味が出る。
ドゥームが世界を滅ぼす日ではなく、ドゥームが世界の形を変える日である。
ただし、3つのユニバースの紹介、衝突、ドゥームの計画、世界の統合までを一本で描くなら、それだけでも相当な情報量になる。
現在のMCUには、別の作品で置かれたままの人物や設定も多い。
世界を一つにする前に、観客の頭の中にある世界を整理できるのか。
この予測が面白そうに見えるほど、同時に「一本に収まるのか」という不安も大きくなる。
次の記事では、豪華な出演者がそろっているのに、私が『ドゥームズデイ』へあまり期待できない理由を整理する。
主な確認元
The Walt Disney Company「Marvel Studios Stuns San Diego Comic-Con with ‘Avengers: Doomsday,’ ‘Ghost Rider,’ and ‘Black Panther 3’ Reveals」2026年7月25日
The Walt Disney Company「Walt Disney Studios Wows CinemaCon Attendees at 2026 Gathering in Las Vegas」2026年4月16日
Marvel.com「Watch the ‘Avengers: Doomsday’ Teaser Trailers」2026年1月13日
TIME「The Thunderbolts Post-Credits Scene Sets Up Fantastic Four」2025年5月2日
Entertainment Weekly「The Marvels ending and post-credits scene, explained」2023年11月10日
Marvel.com「Stephen Strange’s Hello and Goodbye to the Love of His Life, Christine Palmer」2022年5月18日
Marvel.com「Avengers: Time Runs Out」
Marvel.com「Secret Wars and Battleworld Explained」2022年7月29日
情報確認日:2026年8月3日
※「3つのユニバースの正体」「ドゥームによる世界統合」「チャベスの役割」は、公開済み作品と公式発表をもとにした筆者の予測です。
