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火の鳥まとめ【全エピソード解説】

今回は『火の鳥』全エピソード一挙解説と
『火の鳥』を読むべき理由を解説致します

手塚治虫の最高傑作とも呼ばれる本作は
「漫画の神様」と呼ばれる作家の代表作だけあって、
漫画を読む方であればもちろん
日本人なら一度は手に取って欲しい作品です。

マクロからミクロへの超時空的世界観を描いた
おそらく漫画史上最も壮大な物語であろう爆裂作品を
まだ読んでいない日本人のために今回の記事をご用意致しました。
ぜひ最後までお付き合いください


以前にも『火の鳥』の解説記事もありますので、
今回の補足としてご覧いただけますとより理解が深まるかと思います。
ぜひご覧になってみてください。


それでは行きましょう。




①『火の鳥』をおすすめする理由とは



ズバリ!
それはあなたが日本人だからです。
完全に偏り散らかした偏見丸出しのコメントではありますが
日本人であるなら絶対に読むべき漫画だと断言します。

例えるなら
世界各国の猛者たちが集まる「漫画世界選手権」があったなら
『火の鳥』は間違いなく日本代表に選ばれます。
その中でもスタメンでキャプテン候補です。
間違いなく全日本の中心です。

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だったら読まないという選択肢はありません。
国の威信をかけた一大決戦の最終最後に登場する総大将クラスの漫画といっても決して過言ではないでしょう。

何言っているか良く分かんないかも知れませんけど
スゲー漫画だってことが伝わっていればOKです。
漫画好きでこれを読んでいないなんてあり得ません。
自身をマンガ好きと思っているなら必読。
こんなレジェンドマンガを差し置いてマンガ好き語るべからず。

漫画としても素晴らしいし、
エンタメとしても素晴らしい
そして教養としても素晴らしいし、
義務教育に突っ込んで欲しいくらい
とにかくスゲー作品なのは間違いありません。

人類の誕生から滅亡までを描いた気が遠くなる世界観
作品全体を覆う終末感
人間の想像を超える絶望感
他を寄せ付けないケタ違いの凄まじい破壊力を持っています。

よくもまぁこんな漫画を描けたもんだと唸りますよ。マジで。
手塚先生って絶対にこめかみにUSB突っ込んで知識と教養をアップデートさせてんじゃないかって思えるくらいぶっ飛んだ想像力は
まさに「漫画の神様」に相応しい凄まじい作品と言えます。

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あとね、

本棚に並んでたらカッコイイ(笑)
本棚に並んでてカッコイイマンガって何ですか?

『火の鳥』っしょ。
ぶっちぎりで『火の鳥』一択。
しかも映える!
ビジネス書の横にシレ~っと並んででも違和感ないし
女の子の部屋に行って本棚に『火の鳥』全巻あったらマジで惚れます。
一冊だけでも惚れます。

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とにかくおすすめする理由として
日本人として生まれたならこの漫画を
母国語で読める幸せをぜひ味わって欲しいと思います。はい。

②『火の鳥』全エピソード一口解説。


『火の鳥』には全部で12編のエピソードがあり
最後まで読むとすべてが繋がっていると認識できる構成になっていますが
どこから読んでも楽しめる漫画にもなっています。

もちろん全部読むのがベストですが
1エピソードだけでも『火の鳥』の世界観を味わう事ができます。
なのでこの記事を読んでご自身が面白そうだなと思うエピソードから読んでもらって全然構いません。

今回は連載順にご紹介していきますが
おすすめの読み方や、どんな流れになっているかなどを知りたい方は下記の「読み方ガイド」を参考にしてみてください
(ちなみにですがギリシャローマ編などは含んでおりません)

手塚治虫の最高傑作「火の鳥」の読み方ガイド

ではスタートです!

【黎明編】
記念すべき『火の鳥』第一作目
時代は邪馬台国の日本
手塚版「日本書紀」であり永遠の命を巡る人間たちの業の物語
手塚治虫の初期衝動が詰まったエネルギッシュな一篇。
『火の鳥』の開幕編です


【未来編】
続く2作目、舞台は一変して西暦3404年 
2作目にして衝撃の『火の鳥』の最終回が描かれた問題作。
全エピソードの中でも屈指の人気作は、気が遠くなる時間経過を描いたエピソードでコスモゾーンなる独自の概念が飛び出した手塚治虫の剛腕が迸る傑作中の傑作。『火の鳥』の生命観を語る上で最も重要なエピソードのひとつ。スペクタルすぎて気が狂います


【ヤマト編】
舞台は古墳時代、『火の鳥』の中で最もシンプルでギャグタッチな作品。
限りある命をどう使うのか?「自分はどう生きるか」を問いかけてきます。
誰よりも幸せに生きていくという「命の使い方」を、気づきを与えてくれるエピソードです。


【宇宙編】
舞台は西暦2577年
オープニングの導入としては『火の鳥』随一の完成度。
冒頭10ページほどで、胸ぐらを掴まれたようにグイっと物語に引き寄せられます。サスペンスとミステリーが見事に絡み合いラストの展開も秀逸
SFものやサスペンス好きなら絶対に読んで損はしない傑作。
そして実験的、革新的ともいえるコマ割りは一見の価値ありです。
漫画好きを語るならぜひともこのコマ割りは体験しておくべきことをオススメします


【鳳凰編】
『火の鳥』シリーズの最高傑作とも呼ばれる一作。
『火の鳥』と言えば「鳳凰編」と言われるくらいのシンボル的な作品で、この短いページ数の中に『火の鳥』の神髄と手塚治虫の生命観が高次元で融合、凝縮されたエッセンスがパンパンに詰まった手塚治虫の最高到達点に達した歴史的一遍。
『火の鳥』を知る上でマストで押さえておきたい絶品エピソード。


【復活編】
舞台は西暦2482年、
全SFマンガの最高傑作と思えるほどに完成度の高い作品。
人類とAIとの在り方、そしてAIとの恋愛について語られており
AIの存在と溶け込んでいく一体感が説かれる衝撃と感動間違いなしの傑作。
50年以上も前に描かれた作品とは到底思えないほど現代的なテーマで圧倒的な伏線回収劇が盛り込まれているのも特徴。


【羽衣編】
舞台は平安時代 全エピソードの中で最も短い短編形式の『火の鳥』
定点漫画でもあり、唯一全エピソードからも孤立している特殊な物語になっている曰く作


【望郷編】
世界観と設定という意味では最も衝撃的『火の鳥』
人類の種の存族について究極の選択を迫られる倫理観のぶっ飛んだ傑作
場合によっては鬱になるかもしれない危険性すら孕む読者の感性を揺さぶる爆裂エピソード。人類の在り方を問うラストシーンは必見です。


【乱世編】
舞台は平安時代、
平清盛、源義経で有名なあの「平家物語」を軸に展開するストーリー。
火の鳥を求めて永遠の命を巡る英雄たちの業
時代の権力者たちが求める理想の先には一体何があるのか?
史実を織り交ぜた長編歴史大作。


【生命編】
舞台は2155年、人間のクローンを作ってハンターに殺させる「人間狩り」を楽しむカオスな世界観を描いた問題作。
設定は未来ながら、驚くほど現代的なテーマ性を持っており「マスコミの狂気」をシニカルに描写しています。行き過ぎた資本主義の末路を感じさせる刺激的なエピソードはぜひ21世紀の今こそ読んで欲しい作品


【異形編】
舞台は戦国室町時代 
30年後の自分に殺され続けるという無限ループ地獄を味わう狂気の設定。
死んではまた生まれ変わる、繰り返し訪れる罪の意識と非業の運命。
「生きる」過酷さを書き綴った『火の鳥』は、手塚版ドストエフスキーの「罪と罰」です


【太陽編】
宗教戦争というデリケートなテーマを扱った晩年の傑作
7世紀と21世紀を交互に描き
正義を振りかざす者同士の戦争や侵略戦争の愚かさを描く。
1300年という時を超えて人類の在り方を問う重厚なドラマは大人が読んでもより深い世界へハマり込んでしまうハイブリッドな設定
児童マンガの枠を超えた『火の鳥』屈指のエピソードのひとつ。


…というわけで、ザックリ全エピソード解説でした。
如何でしたでしょうか。
面白そうと思ったものから順に読んでOKです。

『火の鳥』はどちらかと言えば瞬発力のある漫画ではありません。
一部殺傷能力の高いスパスパのやつもあることにはありますが(笑)
まずは興味のある一篇から読んでみてください。

そして面白くなくても、異なる一遍を選んで読んでみてください。
きっと違う景色に驚くはずです。
エピソードそれぞれに個性があるので好き嫌いが分かれます。
しかし孤立していたエピソードが徐々につながりを見せ
全体を通してこそ見えてくる面白さこそ『火の鳥』の醍醐味ですので
ぜひとも全エピソードに触れてみて欲しいと思います。

そして一度読まれた方も今一度読んでみてください。
子供の頃に読んだ印象と大人になってからの印象
その表情が全く違うことに驚かされると思います。
これはほんとマジです。

こんな事描いてたの?
とびっくりすると思いますよ。

何度読んでも新しい発見がある、
再読に耐えうるというのも
『火の鳥』の持つ大きな魅力のひとつです
きっと読むたびに新しい発見があろうかと思いますので
ぜひこれを機会に再読することをおすすめします


③『火の鳥』ってどんな漫画?


説明なんていりません。
これはもう四の五の言わずただただ心奪われる瞬間を体験してほしい。
マンガというフィルターを通して「生と死」の世界を描く
手塚治虫のド変態漫画を先入観なしに読む。
これが一番です。

今は、説明的と言いますか答えのある漫画が多いので
多くの読者が誤読の余地がない習慣を持ってしまっています。

じゃあお前も説明すんなよって感じですが
ボクは幅広い方々に『火の鳥』を知ってもらう意味で配信をしていますので内容をあれこれ説明するより認知活動の意味合いが強いです。

知ってもらって先入観なしで読んでもらう、これがベストです。
理解してもらいたいなんてこれっぽっちも思っていません。
そもそも『火の鳥』という作品自体が理解不能ですから。

「漫画の神様」「児童マンガ家」という良い子ちゃんの皮を被り
毒をまき散らす変態作家が描いたマンガを
そう簡単に理解なんぞできるはずもありません。

でもそれがいいんです。
そもそも『火の鳥』という作品には
「両義性」が含まれていてそれを楽しむマンガです。

「両義性」とは
「一つの事柄が相反する二つの意味を持っていること」

対立する二つの解釈が、どちらにも成立しちゃうという
これぞまさに火の鳥的解釈と言えます。

どちらにも正解も不正解もない
どこから見てもその考えは成立しているけど
答えは一つではないという

故に『火の鳥』という作品には
永遠に満たされない価値観に振り回されしまうのだと思います

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これは決して難解な作品の方が良いと言ってるわけではありません
しかし読みやすさばかりを追求してしまうと
何も考えなくても頭に入ってくるようになって
思考力や発想力が低下してしまいます。
でもそれって本来マンガの持つ面白さを奪っていると思うんです。

作者の意図を超えて発想する自由こそ
読者の特権ではないでしょうか。
だから誤読はあって然るべきだと思います。
解釈がひとつではない。
どこまで理解できているかなんてのも関係ありません。
正解も不正解もありません。

あえて大別するなら「読んだ」「読んでいない」かだけ。
読んだ人にしか訪れない自分だけの価値観
これがマンガの持つ自由な感想だと思います。

その最高峰に位置するのが『火の鳥』
ぜひご自身の揺れる解釈、
揺れる価値観を『火の鳥』で味わってみてください。

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そして『火の鳥』の特徴として全作品で異なる設定、
異なるドラマであることが挙げられます。
読者それぞれに完全に好みが分かれるレンジの広さがあります。

宇宙すら生き物であるというぶっちぎった生命観であったり
目を背けたくなるほど倫理観がぶっ飛んでいたり
破壊的な描写も数多く
そのどれもが奇妙な世界観の中で繋がっていきます。
おそらく一つの作品でここまで毛色の異なるエピソードが展開する作品も珍しいのではないでしょうか。

そしてどのエピソードから読んでも問題ないのですが
部分的に読んだのではなかなか全体像が見えにくく
作品そのものの真価に気づきにくいのは事実です。
なので可能であれば全部読んでみてください。
手塚先生も「感想は全部読んでからにしてほしい」とコメントしているように一気に読むことで真価が炸裂する漫画になっているので
その真価に到達する前に諦めてしまうのはもったいないですからね。

漫画なのでどうしたって好き嫌い、向き不向きはあると思います。
ですけど『火の鳥』は一辺倒な漫画じゃないんで
歴史好きなら歴史ものから読んでもOKですし
SF好きならSFからだけでもチャレンジしてみてください。

そのちょっとした繋がりから『火の鳥』の世界観が広がっていきますので
是非、属性の違うものが混ざり合う危うさを体験頂ければと思います。

これはもう読んで体験していただくしかないんですけど…


参考までに以前にリスナーさんが選ぶ
「火の鳥ベストエピソードランキング」の記事があります。
『火の鳥』好きの方々から頂いたコメントを元に集計したものになっていますのでリアルガチなランキングがご覧いただけます。



という訳で今回は火の鳥総論としまして
全エピソード解説と火の鳥の読むべき理由をお伝えしました。

「生とは何か?死とは何か?」という人類不滅のテーマを
漫画家人生の大部分を費やして描いたまさにライフワーク的作品
多くの読者を惹きつけて止まない火の鳥の魅力の一端を
ご紹介いたしました。

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