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第6話 私が「全部背負う人生」に入ってしまった日|主婦だった私が営業で結果を出せてしまった理由

「気がついたら、私が全部背負っていた」
そんな人生に、あなたは覚えがありますか。

気づけば、誰にも頼れず、全部ひとりで抱えている。

私がその生き方に入ってしまったのは、
ほんの小さな“できてしまった成功”がきっかけでした。

前回の記事で、
私は「いくつもの分岐点を越えて、今ここにいる」と書きました。

今回は、その中でも
私の生き方を決定的に変えてしまった分岐点の話です。


私は元主人の浮気から、一度は離婚を考えました。
しかし、子供はまだ生まれたばかりでした。

浮気した元主人は相手と手を切り、謝ってきました。
不本意ながら、一緒に生活をする道を選びました。

元主人は、それまで勤めていた安定した会社を辞め、
完全歩合制に近い営業職へ転職しました。

収入は、売れなければゼロに近くなる世界です。
さらに転勤もあり、2拠点生活が始まりました。


その頃子供たちは、保育園に入れていました。
二人の収入があるので、保育料は高額でした。

もともとお金の使い方が荒く、
単身生活が始まると、給料日前になるたびに
口座残高を何度も確認する生活になりました。

私は正社員で働いていましたが、
生活に行き詰まる前に会社を退職し、
主人がいる関東地方へ行くことにしました。

はじめて専業主婦をしました。
子供たちも家にいて、
やっとゆっくりした生活を送ることが出来ました。

しかし、その生活も長くは続きませんでした。


地方へ転勤になりました。
元主人が上司ともめた末の転勤でした。

営業の仕事は、売り上げで給与が決まります。
元主人の収入には波があり、生活は楽ではありませんでした。

家計の不安定さは、
家族の役割分担を静かに変えていきました。

その頃、家では毎日営業トークの練習をするのが
元主人の日課になっていました。


ある時、元主人から
営業の仕事をしてみないかと誘われました。

私は営業などしたこともなければ、自信もありません。
何度も断りました。

それでも試しということで、
1回だけやってみることになりました。

私は、1回でやめるつもりでした。

「そんなに簡単に営業ができるものなの?」

そう思う人もいるかもしれません。

私自身も、まさか自分にできるとは思っていませんでした。


営業初日を、今でも覚えています。

一人で車を運転して、お客さま宅へ伺いました。
会社も半信半疑で、誰もついてきません。

心細くなりながら、初めてのお宅を訪問しました。

ドキドキして、上手く話せません。
1軒目は、すぐに出てきました。

午後、2件目のお宅へ伺いました。
もうこれが最後の営業のつもりでした。

1軒目で少し慣れたので、
2軒目は営業トークがスルスルと口から出てきました。

毎日聞いていた営業トークが、
体に染み込んでいたようです。

不思議なことに、
なぜか簡単に売れてしまいました。

会社に電話すると、
みんなびっくりしていました。

直ぐに社員が来て、助けてくれました。

この時、一番びっくりしたのは私でした。

「この仕事、できるかも」

そう思った瞬間でした。


それからは、私の売上が上がるのと反比例するように、
元主人の売上は下がっていきました。

お酒の量も増え、
仕事も休みがちになりました。

いつの間にか、
家族を支えるのは私になっていました。

好きで仕事をしていたわけではありません。
お金のために、仕方なく頑張りました。

その頑張りが、
いつの間にか私自身を縛ってしまう

「全部背負う人生」の始まりになっていました。


もしあなたも、

「私がやらなきゃ、この家は回らない」

そう思い続けてきたなら。

その始まりは、

誰にも褒められず
ただ“できてしまった”

そんな小さな成功だったのかもしれません。


でも、その生き方を
途中で手放す選択も、きっとある。


この記事は、私の人生を振り返りながら書いている連載です。

離婚、貧困、母の借金、再婚、介護。
いろいろな出来事がありましたが、人生はいつからでも変えられると、今は思っています。

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▶第7話
頑張る癖がついた理由


毎週火曜日に記事を出します。

感じたことがあれば、
そっと教えてください。

静かに続けます。

また、ここで。

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