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このまま一人でいるつもりだった私が、とんでもない人に捕まった話【自分の気持ちに気付いた瞬間編】

気付くと初デートから2ヶ月が経っていた。

あの1泊2日の後、私たちは自然と連絡を取り合っていたけれど、会うことはなかった。理由は単純で、お互いがとにかく忙しかったから。私は独立してまだ数ヶ月の駆け出しフリーランス。仕事人間の彼は、新しい案件を探している最中。お互い今は、生活を安定させることが最優先で、恋愛どころではない状況だった。

それでも1日2〜3回のやりとりは続いていた。仕事の報告や相談が中心で、重すぎない頻度が回避型の私には心地よかった。遠距離という物理的な距離も、かえって心理的な負担を軽くしてくれていたのかもしれない。


突然届いたスクショの衝撃

その日も普通の平日だった。夜いつものように彼からLINEが届いた。

スクリーンショットが1枚。

開いてみると、それは彼に対する悪口だった。クライアントが「彼にこんなこと言われてるよー」と、わざわざ本人に送ってきたものらしい。

画面を見た瞬間、なんだか私がとても悔しくて、ショックで。

「なんだこれ」

思わず彼に電話をかけた。普段はすぐにでるのに彼は出ない。

電話に出ない彼への不安

大丈夫かな。きっとショックを受けているんだろうな。そう思うと、私の胸がざわざわし始めた。

彼がどんな気持ちでいるのか想像すると、居ても立ってもいられなくなる。こんなに一生懸命仕事をしている人に、なんでそんなことが言えるんだろう。しかも、わざわざ本人に伝える必要があるのだろうか。

私は昔から自分のことを否定されるより、自分の好きな人が否定されることの方がずっと嫌いだ。でも今回の怒りは、今まで感じたことがないほど強烈なものだった。

涙が出た瞬間の気づき

気がつくと、涙が出ていた。

「なんでこんなに頑張ってる人にそんなことが言えるの?」

声に出してそう言った時、自分でも驚いた。なんで私が泣いてるんだろう。

彼のことを思うと悔しくて、腹が立って、でも同時に胸が苦しくて。この感情の嵐に、私自身が一番困惑していた。

そして、その瞬間に気づいた。

私の中で、彼の存在がこんなにも大きくなっていることに。

自分の気持ちとの対峙

今まで私は、人との関係で深く感情移入することを避けてきた。相手のことを考えすぎて、自分が傷つくのが怖かったから。でも今、彼が傷ついていることを想像するだけで、私の方が先に泣いてしまっている。

これって、もしかして。「好き」という感情なんじゃないだろうか。

友達ならともかく、回避型の私が、こんなにも異性のことを思って感情的になるなんて。しかも相手が直接私に何かしたわけでもないのに、第三者の言葉に対してここまで怒りを感じるなんて。

4ヶ月間の変化を振り返って

初デートの時、私は彼のことを結婚詐欺かもしれないと疑っていた。でもこの4ヶ月間、毎日のように連絡を取り合う中で、彼の人柄や仕事に対する真摯な姿勢を見てきた。

彼は本当に一生懸命で、常に向上心を持って学び続けている。私の仕事の相談にも真剣に答えてくれるし、私が落ち込んでいる時はさりげなく励ましてくれる。

そんな彼が理不尽な言葉を浴びせられているのを見て、私は初めて「この人を守りたい」と思った。

彼への想いを認めた瞬間

涙を拭きながら、私は自分の気持ちと向き合った。

もう逃げるのはやめよう。この人のことが好きなんだ。そして、この人を一人にしたくない。悲しませたくない。

回避型の私が、こんな風に思える日が来るなんて想像もしていなかった。

でも確かに、私の心の中で何かが変わっていた。彼の存在が、私にとってかけがえのないものになっていることを認めざるを得なかった。

夜遅くの電話と気持ちの確認

翌日彼から電話があった「さすがにショックだったよね~」と。

私は正直に言った。「あのスクショ見て、すごく腹が立った。なんであんなこと言われなきゃいけないの」

彼は少し驚いたような声で「なんでそんな怒ってんの」と言った。

「なんかね、すごく悔しかったの。なんでそんなこというの?って。私はいつも頑張ってるところ知ってたからかな。でも、ちょっと自分でもびっくりで、多分ね、私も好きなんだと思う」

その言葉が、自然に口から出てきた。回避型の私が、こんなにストレートに気持ちを伝える日が来るなんて。

でも彼は「俺も好きだよ」とは言わなかった。痛いくらい気持ちは伝わってくるのに、なぜか「好き」という言葉だけは使わない。

「好き」という言葉への想い

不思議に思った私は、ある日彼に聞いてみた。

「なんで好きって言わないの?」

彼は少し恥ずかしそうに答えた。

「俺にとっては勇気のある言葉だから軽く言えない」

その答えを聞いて、私は彼の真剣さを改めて感じた。「好き」という言葉を、彼なりに大切にしているんだと。

「気持ちは伝わってるけど、伝えないと伝わらないこともあるよ?」

そう電話で伝えた時、彼は少し考えるような沈黙があった。

電話を切る直前の「好きだよ!」

その日の電話を切る直前、突然彼が言った。

「好きだよ、おやすみ!」

そして電話が切れた。

その瞬間、私の心臓が大きく跳ねた。今まで誰からも言われたことがないくらい、心に響く「好き」だった。

軽々しく言わない彼だからこそ、その言葉の重みが違った。恥ずかしがりながらも勇気を出して伝えてくれた気持ちが、ストレートに私の心に届いた。

誰からの「好き」よりも嬉しかった。それは確実に言えることだった。

新しい関係のスタート

あの日から、私たちの関係は新しい段階に入った。お互いの気持ちを確認できたことで、以前より自然に話せるようになった。

4ヶ月という時間は、私にとって彼への信頼を育む大切な期間だったんだと思う。そして彼への悪口を聞いた時の怒りが、私の本当の気持ちに気づかせてくれた。

人を避け続けてきた私が、初めて「この人を守りたい」と思えた相手。それが彼だった。

回避型の私にとって、これは大きな変化だった。でも不思議と怖くない。むしろ、やっと本当の自分の気持ちに素直になれたような安堵感があった。

そして何より、彼の「好きだよ!」という言葉が、私の心に特別な場所を作ってくれた。軽く言えない人からの「好き」だからこそ、こんなにも深く響いたんだと思う。

お互い気持ちは通じあったものの私たちには距離という壁がある。
なので、正式な告白はまだ少し先にしようという話になった。

次回
すっかり毎日連絡を取り合うようになった私たち。でも彼の行動に小さな違和感が。「あ、もしかして」と思った瞬間から始まった、お互いの理解。今度は私が彼を一人にしたくない。そう思うまでの心境の変化をお届けします。


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