見出し画像

《【実話ベース】「人生から何が”得られる”?」の焦りを手放す。一生独身の不安に揺れる30代の心を救う言葉」

心理学者フランクルの名言「人生に何を”与える”事ができるか」へ視点を変えた瞬間、本当の幸せは向こうからやってくる


小林薫子さん(30)は、東京のオフィス街にある
クリニックに勤務する、雇われセラピストです。

薫子さんが本当にやりたかったのは、
心を病んだ人が自分の力で

再び立ち上がる瞬間に立ち会い、
セラピストとしての
確かな手応えを得ることでした。

目の前の人に親身に寄り添うのは、
相手が”一人じゃない”と
安心して、

もう一度
自分の足で歩き出す
勇気を持ってもらうためです。

しかし、
その頃の薫子さんは
プライベートの不安に
押し潰されそうでした。

職場は狭いクリニックで
出会いは皆無。

30歳を迎え、

「このまま一生独身で、
 誰にも頼れずに
 一人で生きていくことに
 なるかもしれない」

という将来の不安が
頭を離れなかったのです。

「もし結婚できないなら、
 自力で稼ぎ続けられる
 人氣のセラピストにならなければ
 生きていけない」――。

そんな焦りが、

「早く実績を出したい」
「確実な報酬や見返りがほしい」

という何処か乾いた執着を
生んでしまっていました。

目の前の人を
救いたいという
純粋な気持ちの

裏側で、
知らず知らずのうちに

「自分の焦りや
 不安を解消したい」

という心の乾きが
混ざり込んでいたのです。

そんなある日、
大手企業でプロジェクトの
プレッシャーに苛(さい)なまれ、

休職まで
追い詰められていた
若いビジネスマン(男性)が
カウンセリングに訪れました。

彼は

「会社は自分に
 何もしてくれない」

「誰も自分を
 評価してくれない」

と、周囲への不満と絶望を
延々吐露します。

その姿は、
奇しくも

「自分はセラピストの仕事から
 何を得られるのか」

と不満を抱いていた
薫子さん自身の
心の鏡のようでした。

薫子さんは
彼の言葉を聞きながら、

かつて学んだ心理学者
ヴィクトル・フランクルの

言葉を思い返しました。

「人生から何かを
 求めるのではなく、

 今この瞬間、

 自分が人生に向かって
 何を提供できるかを
 問い直すのだ」


※不平と愚痴を連発するクライアントに、自分自身の姿を重ね合わせる薫子さん(右)


薫子さんは
ハッとしました。

自分はクライアントやこの仕事から
「何を与えてもらうか」
ばかりを

氣にしていたから、

心が乾いていたのだと
氣づいたのです。

これ以降、
薫子さんは
セラピーのアプローチを
180度変えました。

「この仕事から
 何を得るか」

を考えるのをやめ、

「今、
 目の前で苦しんでいる
 この人に、

 自分という
 存在を通して

 何を与えることができるか」

に意識のすべてを
集中する事にしたのです。

小手先の
テクニックではなく、

ただ一人の
人間として、

彼の苦しみや物語に
全身全霊で耳を傾け、

温かい関心を
注ぎ続けたのです。

薫子さんの変化は、
クライアントの男性に
劇的な変化をもたらしました。

「ただ無条件に
 自分の存在を受け入れ、
 寄り添ってくれる」

という薫子さんの姿勢に深く
心を打たれた彼は、

少しずつ

「自分が周囲から
 何をもらうか」

という被害者意識を手放し、

「今の職場で、
 自分だからこそ
 周囲に貢献できることは
 何か」

を主体的に
考え始めるようになりました。

数ヶ月後、
すっかり表情に
活力を取り戻した彼は、

「自分の仕事を通して、
 チームや顧客に
 何を与えられるかが
 見えてきました」

と笑顔で
復職していきました。

見送る薫子さんの胸には、
これまでにない
深い充足感と、

仕事に対する確かな情熱が
満ちていました。

「人生から何を得るか」を
追い求めていたときには

決して得られなかった
本当の幸せは、

「自分に何ができるか」を
問い、

他者にそれを
惜しみなく
与えたときにこそ、

向こうから自然と
やってくるのだと、

身をもって
知ったのです。

fin

※復職を決めたクライアントにほっと一息の薫子さん

【総括】
この事例から得られる最大の教訓は、
「見返りを求める心の渇きを手放し、
自らが与える側に回ることで、

結果的に本当の充足と自立がもたらされる」
という真理です。

薫子さんは将来の不安から
「得ること(報酬や成果)」に囚われ、
本質を見失いかけていました。

しかし、
「今の自分に何が与えられるか」へ視点を180度
変えたことで、

クライアントの主体的な自立を
引き出すことに成功します。


何かを奪い合ったり、
与えられるのを
待ったりする被害者意識から
抜け出し、

自分にできる貢献に
集中すること。

それこそが、他者を動かし、自分自身の不安をも
消し去って、真の幸福と仕事の誇りを
手に入れるための唯一の道なのです。

いいなと思ったら応援しよう!