美人なママと冴えない私。ママが教えてくれた大切なこと
私のママは美人だ。
目鼻立ちがハッキリとしていて、手足が長くてスレンダー。
そして、「だいたいのことはそつなくこなせる」器用さも持ち合わせている。
そのためか、ママは自己肯定感がとても高く、明るい。
だから余計に周りの人に愛されるという幸福なループを作っている人だった。
そんなママから産まれたはずなのに、私はママとは対照的な子供だった。
目は小さくて一重で、パッとしない顔立ち。
短い手足。
なにをやってもトロイし、うまくできない。
そんな私なのに、自己肯定感MAXのママにとっては自慢の娘だった。
「ゆのちゃんは可愛いし、頭もいい子」
と言われ育てられた。
この上なく親バカである。
だけど、当の私はどうしても自分のことをそんな風に思えない。
高校を卒業してからも未来に希望が持てず、なんとなくフリーターをしていた。
本当はアパレルショップ店員になりたかった。
だけど、自分の容姿をよく理解している私は、勇気がでなかった。
「アパレルショップで働いてみたい」
私が言葉に出したことは1度もなかった。
ママと一緒にお洋服を買いに行ったとき、ショップに貼り出されている求人募集をつい眺めていた私に
「ゆのちゃんはきっと売れるカリスマ店員になるわ♡」
とママは笑顔で言った。
「たまたま見ていただけ」
とごまかす私に、ママは聞いてきた。
「トップ営業マンってどんな人やと思う?」
「美人でお話が上手でたくさんの人に好かれる人」
と答えると
「それ、ママやな」
と、自分で言って笑っていた。
実際にママはたくさんの営業職を経験していて、どこでもいい成績だった。
ママみたいな人じゃなきゃ営業とか販売はできない。
冴えない私なんかにできるわけがない。
私はそう信じて疑っていなかった。
そんな私の気持ちを見透かしたかのように、ママは話し続けた。
「ママの武器は美人なだけじゃないのよ。
他にもいっぱい武器持ってるねん!
なんやと思う?」
そう聞かれて、少し悩みながら
「明るいこと……?」
と答える私に
「それもあるかもね。
一番大切なのは人間力なんよ。
謙虚で礼儀正しくあること。
目の前の人に対して誠心誠意向き合えること。
お客様の気持ちに寄り添える傾聴力と共感力。
そしてなによりも、人の痛みがわかる優しい気持ち。
それから、小さなことを毎日コツコツ積み上げられる継続力があれば最強なんやけど、ママはこの継続力があんまりないねんな。
他は完璧なんやけどなー」
それまでの私を苦しめていた固定概念が音を立てて崩れた気がした。
とっさに
「いや、ママ謙虚ちゃうやん!」
と突っ込んだけれど、
本当は
「ありがとう」
という気持ちでいっぱいだった。
その後、私はアパレルショップ店員になると、
瞬く間にそのお店で一番売り上げる販売員になった。
「ゆのちゃんは売れるカリスマ店員になるわ♡」
という言葉は親バカなんかじゃなかった。
誰よりも私のことを見てくれていて、誰よりも私の可能性を信じてくれていたママからの贈り物。
今は亡きママへ、素直に言えなかったありがとう。
ギリ1224文字😅
この記事は、こたらさんと分析ママさんが主催する
noteの街をみんなで灯す企画 に参加しています🌸
この企画を知ったとき、勢いよく「応募します!」と言ったくせに、
いざ書き始めたら悩みすぎて下書きが量産され…
気づけば締切日に駆け込むという、相変わらずのポンコツっぷりを発揮しました😂
でもそのおかげで(?)
すでに投稿されている、たくさんの素敵なnoteに触れられて、
心がじんわり温かくなる時間をたくさんもらいました。
過去の幸せを振り返る、とても良い機会でした。
素敵な企画をありがとうございます🌸
