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インタビュー|「孤独はあったけど無理だとは思わなかった」海外移住とキャリア

沖縄で生まれ育ち、現在はアメリカのカリフォルニア州の都市、サンディエゴに移住したベリクエッテ夢さん。結婚8年目を迎えるアメリカ人の旦那さまと、4歳の元気いっぱいな息子さんとともに、異国の地で心豊かに暮らしています。

仕事に育児、さらには地域コミュニティ活動と、多忙な毎日を送りながらも「無理だと思ったことはないんです」と話す彼女。その裏には、海外移住ならではの不安や孤独、そして母となる過程で経験した大きな試練がありました。


遠距離恋愛から結婚、そしてアメリカ移住

沖縄で大学を卒業後、ご縁があり輸入ドレスショップを買収し、3年間経営した夢さん。ビジネスノウハウが身につき、自信が育ち始めていた頃、アメリカ人の彼と結婚するため、サンディエゴへ移住することを決めました。

「学生の頃から旦那と付き合っていました。ドレスショップは買収して経営していたのですが、いつかは結婚してアメリカにいく前提でしてたので、お店を残すことに不安はあまりなかったですね。」

沖縄で経営していたドレスショップ

とはいえ、沖縄で築いた仕事仲間や友人たちと離れることは、思った以上に大きな変化でした。

「経営の経験不足が浮き彫りになってしまって…。ろくにトレーニングも指導もせず渡米したので、ドレスショップの運営業務をマネージャーやパートの方に任せてしまって…苦労をかけてしまいました。

そして、住み慣れた土地から出たことがある人はみんな経験すると思いますが、新しいコミュニティができるまで寂しさはありましたね。」

移住してすぐは、気軽におしゃべりできる友達もいない。大学生の頃や経営してた期間は仲間がいたので、その存在がなくなってしまったのは大きな喪失感につながったそうです。

「自分の居心地がいい場所と出会えるまでに、2〜3年かかった気がします」

そんな中でも夢さんは、「アメリカでやっていけるかな…」と悩むことなく、目の前の日常に向き合い続けました。

「やっていけると感じたことはないんですが、逆に『もう、無理ー!』と思ったこともなくって。流れに身を任せて、自分ができることをやってる毎日な感じですね。」

夢さんが住むサンディエゴの街並み

アメリカでの妊娠と出産、母になるまでの試練

妊娠がわかったのは転職時期のことでした。

「移住して、まずは家を購入したかったので、あと2年後くらいに産まれたらいいね〜と話してたら妊娠が発覚。転職のタイミングだったので、仕事を掛け持ちしながら忙しい日々をおくってて、10週目をすぎるまで気がつきませんでした(笑)」

しかし、22週頃にはハイリスク妊娠と診断されました。エコー検査で3つの異常が見つかり、医師からはトリソミーの可能性、流産のリスク、生まれても数年しか生きられないかも…と、次々に厳しい現実を突きつけられました。

「1つなら問題ないものの、3つも重なるのは…と怖いことを言われました。通常の妊婦さんよりも検診が多く、遺伝子検査をしたりと、明るい感じの妊娠生活ではなかったですね…。」

不安な日々の支えになったのは、根拠のない直感と、遠く離れた沖縄にいる母親との電話でした。

「すごく不安になりながらも、大丈夫って自分に言い聞かせていました。母にも毎日のように電話してました。」

33週5日で破水し、34週での出産。妊娠後期に「泣き声が出せないかもしれない」と言われていたからこそ、分娩台の上で耳を澄ませ、初めて産声を聞いた瞬間、全身の力が抜けたといいます。

産まれたばかりはNICU入院も

「泣き声を聞いて本当に安心しました。息子がなんの病気もなく健康に育ってくれてることがなによりです。」

今では毎日エネルギー全開の息子さん。

「常にハッピーボーイで周りの人も笑顔にするのが楽しいみたい。それだけで幸せです!」

一緒に読書をして過ごすのが最近のお気に入りだそう

仕事と家庭の両立「人をつなぐ」仕事のやりがい

海外での子育ては、家族のサポートがある環境ではありません。

「私の家族はもちろん、旦那の家族も近くにいないので、2人でなんとかするしかないんですよね。
デートに行くにもベビーシッターを頼まないといけないので、デート代よりシッター代のほうが断然高いです(笑)でも夫婦の時間は大事なので、頻繁には難しいですが、2人の時間を作るようには意識しています。」

現在、夢さんはIT企業に勤めて5年目。日本語情報サイトを運営したり、ウェブサイト制作やオンラインマーケティングを提供している企業です。

「私は営業職なんですが、“売りに行く”というより“つなげる”仕事ですね。人と人をつなぎ、自社のサービスで役に立てることがあれば嬉しいですし、ネットワークを活かしてお手伝いできることも多いです。」

仕事でセミナーをする夢さん

沖縄での経験は、現在の仕事にも活きているそう。

「ドレスショップの時に自分でウェブサイトを作ったり、SNSで集客したりしていた経験が、ダイレクトに活きています。短い期間でしたが、オーナーの立場に立ったことで、今の仕事でのお客様の気持ちに寄り添えるようになりました。」

地域コミュニティ活動で広がるつながり

サンディエゴ日系ビジネス協会では、副会長を務めています。イベント運営やシステム改革などに携わり、わずか半年で入会数が4倍に増えるなど大きく貢献しています。

「より良くしていくことでお客さんのご縁やビジネスにも繋がったりするので、私が役に立っていると感じられて嬉しいですね。

でも、色んな方に会えば会うほど、まだまだ知らないことばかりだなー、みんなすごいなーって感じるので、さらにスキルアップしたいなという意欲がどんどん湧いてきます。

とはいえ、ビジネス協会の活動はボランティアなので、家族の時間が犠牲にならないようバランスを取ることを心がけています。」

「不安があってもいい」夢さんからのメッセージ

「サンディエゴは、こうでなければならないという押し付けがなく、とても気楽に過ごせています。アメリカでは人は人、自分は自分という考え方が自然で、それが私には合っています。

ハイリスク出産と言われた妊娠時が嘘みたいに、息子が健康でいることが私の活力になっています。そして、責任重大な仕事に付きながらも、家族のことを一番に考えてくれる旦那がサポートしてくれているので、海外での仕事も育児も、もっと頑張りたいと思えます。

海外移住して、自分らしく生きているって、本当に実感していますね。」



▼ベリクエッテ夢さんInstagram




マガジン「働く、私らしく」
結婚•子育て•キャリア…環境の変化と向き合いながら、自分らしく働く女性たちの姿を追うインタビューシリーズ。

▼前回のインタビュー記事はこちら


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結女(ゆめ)沖縄ライター 【取材費に使わせていただきます】”挑戦したいけど悩んでいる女性”に届くインタビュー記事を、なるべく多く書いていきます!