見出し画像

【建物散策】部分的廃団地 千丸台団地

またまた前回の続きです。
引き続いての団地巡り。

やってきたのは横浜市保土ヶ谷区にある千丸台団地。
千丸台は「せんまるだい」と読みます。

向かう途中の風景が良いです。

横浜市です、ちゃんと。


ワイルドな…雰囲気。

突如現れるやぐらのような横穴群。
防空壕…ではないような気がするが…


大通りに出るとこんな感じ。
保土ヶ谷は横浜の中でも斜面が多いイメージがありますね。

戸建てやマンションが立ち並ぶ。車通りが激しい。
この辺りはクソほどセットバックしてるマンションがたくさんあって面白い。


目立つ緑の看板。

古い団地を想定すると2000年代ってすごく最近に感じてしまうんだけど、2016年ってもうほぼ10年前なんですね。


早速、団地の周辺を散策します。

なんか思っていたより…


想像以上に…


とても…


とても廃を感じる。

空き家になっている棟が結構ありました。


ずん、と重い色。


塞がれていない…ということはこの棟にも住人がいるのだろうか…


しかしどう見てももぬけの殻になっている棟もちらほら…いやたくさん…


空は晴れているのに、曇天の色である。
劣化した団地の壁って独特な灰色になるんですよね。湿度を感じさせる暗さ。快晴の下でも雨上がりの空気を漂わせている。

好きだなあこの色彩


遊具を発見。

廃団地の遊具なんてこの世に存在する物体の中で最も切ない存在の一つですからね。

知らない誰かの過去のストーリーをこんなにも想い起こさせる装置ってないですよ。

存在しない子どもの背丈に追いつきそうな雑草の群れ


きっとこの遊具で遊んで育った住人もいるのではないでしょうか。

この団地は1963年から建設が始まったそうなので、ここで幼い時代を過ごした人は少なくとも今60歳以上。
そして、その幼い子らの親世代は…現在は後期高齢者となっている方が多いでしょう。
その方たちが今も住んでおられるのかどうかはわかりませんが、あまりにもこの遊具跡は切ない。


風に漕がれるだけのブランコと、誰も乗せられないジャングルジム。


辿り着けない鉄棒。


公園は今やだだっ広い芝生と化し、
風が通り抜けるだけ…という何処かで聞いたようなフレーズが頭に過る。

さらさら、とヒメシバやネコジャラシが擦れる音だけが過ぎ去っていく


じゃりじゃり耳障りなのは自分がアスファルトを踏む小さい響き。
近くの木から大きな葉が一枚落ちた。とんっ…という音が耳まで届き、こんなに静かなんだ、と思って余計に寂しくなった。

道端に投棄された産廃物のようなシルエットの雑草群
(書いてて気が付いたけど右下の窓に白い顔ある!と思ってビックリしちゃった※ただのシミュラクラですご安心を)



取り外された照明と、奥には幽霊のように佇む錆びた玄関扉が。


かなり傷んでいる


現在も住人がいる棟もあるためか、建物の状態に反して外構通路はやけに整っていて、ちぐはぐな世界観が生み出されています。

道側にはまったく雑草がはみ出ておらず、しっかり管理されている。


昔の団地って、建物規模に対して庭の敷地を広くとっている所が多くて、ゆとりがあっていいなぁと思います。

私も幼い頃、団地裏の芝生でよく遊んだりしたなぁ。同じ建物に住む同年代くらいの友達と追いかけっこしたり、ぺんぺん草を指でくるくる回したり、ツツジの蜜を吸ったり…

ここもかつては子供たちの運動場だったのかもしれない


築50年超ということで、建て替え計画の話はあるようです。

そういえば私が以前に住んでいた家の近所でも、古い大規模団地を取り壊して大型マンションに建て替えた例がありました。
新しいマンションの購入者は、もともと近隣に持ち家や賃貸で住んでいた方が多かったようです。
広大な敷地を横断するように公開空地を設けて、団地時代には無かった機械式駐車場も完備。なかなか評判の良い開発事業だったとのこと。

もし建て替えとなるならば、この団地群も、近隣エリアの顔となるような、住民に愛される存在に生まれ変わってほしいなあ。何せ広大な敷地ですからね。

とか言ってまだまだ建て替え事業は先かもしれないが…


いつかまた、再会できますように。



この記事が参加している募集