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黙示録解説 第12章_学習用レジュメ

ヨハネの黙示録の学習用レジュメです。
聖書年表を用いたリアルな時間軸による考察と解説になります。
聖書本文とご一緒にご覧ください。


第12章概略

話は4000年前(旧約聖書のヤコブの時代)に遡る
✅6節の【1260日】
✅7~13節【天に戦い、悪魔が投げ落とされた】
✅14節の【三時半】
✅龍は女の子孫と戦う


📍人の歴史6000年の年表


ここから本編


【ヨハネの黙示録 第12章】

話は4000年前(旧約聖書のヤコブの時代)に遡る。
第12章は「第4章から第6章」と「第8章から第11章」とは別の時間軸になります。

黙示録 第12章本文
1 また、大いなるしるしが天に現れた。ひとりの女太陽を着て、足の下に月を踏み、その頭に十二の星の冠をかぶっていた。
2 この女は子を宿しており、産みの苦しみと悩みとのために、泣き叫んでいた。

⚫︎1~2節
太陽を着るとは、真理(光の支配)をまとうことです。
月を踏むとは、虚偽(闇の支配)を踏みつけるということです。
十二の星の冠とは、 イスラエル12部族、または、キリストの12弟子をあらわします。

ひとりの女とは、 神と契約を結ぶ(結婚する)女のことです。
契約=結婚=一体となる

つまり、
神と一体となる者で、端的に言えば「神の民」です。
アブラハムが起点となり、アブラハムの信仰に倣う者たちです。彼らは、キリストの到来を待ちわびており、その産みの苦しみと悩みとで、泣き叫んでいます。

黙示録 第12章本文
3 また、もう一つのしるしが天に現れた。見よ、大きな、赤い龍がいた。それに七つの頭と十の角とがあり、その頭に七つの冠をかぶっていた。
4 その尾は天の星の三分の一を掃き寄せ、それらを地に投げ落した。龍は子を産もうとしている女の前に立ち、生れたなら、その子を食い尽そうとかまえていた。

⚫︎3~4節
赤い龍とは、神に敵対し、この世を支配しようとする者です。
七頭十角獣は、政治的支配者の象徴です。
※七頭十角獣は、黙示録13章黙示録17章で登場します。

👉赤い龍は、天の星の3分の1を投げ落とし、女が産もうとしている子(神の民・救い主)が生まれたら食い尽くそうとした。


黙示録 第12章本文
5 女は男の子を産んだが、彼は鉄のつえをもってすべての国民を治めるべき者である。この子は、神のみもとに、その御座のところに、引き上げられた。

⚫︎5節
女が産んだ男の子は、鉄の杖ですべての国民を治める者です。

この男の子とは?
二重預言・二つの意味にとれます。
①イスラエル(神の民)・・・聖徒
②キリスト(救い主)

👉「鉄の杖で治める」とは…
黙示録19章にも登場し、治める者は真キリストです。この箇所は、千年王国時代への移行期間で、キリストと聖徒は、千年王国で諸国民を統治することになっています(黙示録 19:15)。


✅6節の【1260日】

黙示録 第12章本文
6 女は荒野へ逃げて行った。そこには、彼女が千二百六十日のあいだ養われるように、神の用意された場所があった。

荒野は、試練を象徴しています。
女は荒野に逃げ、1260日養われる
この1260日については、二つ(三つ)の意味があります。

①1260日→ 1260年
…【BC1436~BC176】

イスラエルは、エジプトから荒野に逃げ、1260年養われた
出エジプトから、アンティオコス4世エピファネスの即位(BC175)の前年(BC1436~176)までが、1260年間となります。

②1260日=3年半
…【Ⅰ AD28~32】【Ⅱ AD66~70】

キリストが到来し、神の民が養われた。
→ イエスの宣教期間は三年半といわれています(AD28から3年半

ユダヤ戦争で山に逃げ、神の民が養われた。
→ ローマ支配によるキリスト者迫害から神殿破壊まで(AD66~70)の3年半


✅7~13節【天に戦いが起こり、悪魔が投げ落とされた】

黙示録 第12章本文
7 さて、天では戦いが起った。ミカエルとその御使たちとが、龍と戦ったのである。龍もその使たちも応戦したが、
8 勝てなかった。そして、もはや天には彼らのおる所がなくなった。
9 この巨大な龍、すなわち、悪魔とか、サタンとか呼ばれ、全世界を惑わす年を経たへびは、地に投げ落され、その使たちも、もろともに投げ落された。

とは、神の領域、霊の領域です。物理的、物質的なものではありません。
とは、悪魔とか、サタンとか呼ばれ、全世界を惑わす年を経たへびです。

💡天での戦いで、龍は勝たなかった…
天での戦いはミカエルが勝利しました。
これはキリストの磔刑を指しています。キリストはかかとを砕かれましたが、龍の頭を砕いたのです。
これによって、龍は天から追い出され、に落とされました。

とは、聖書では宗教(世の価値観)を象徴します。

龍(七頭十角獣)は、政治的支配者の象徴ですが、これが「」、つまり宗教(世の価値観)に投げ落とされたということです。


黙示録 第12章本文
10 その時わたしは、大きな声が天でこう言うのを聞いた、「今や、われらの神の救と力と国と、神のキリストの権威とは、現れた。われらの兄弟らを訴える者、夜昼われらの神のみまえで彼らを訴える者は、投げ落された。

天の領域では、龍が追い出され、神の救いと力と国(神の王国)とキリストの権威とが、現れました。つまり、神の計画の成就が順調に遂行されているということです。


黙示録 第12章本文
11 兄弟たちは、小羊の血と彼らのあかしの言葉とによって、彼にうち勝ち、死に至るまでもそのいのちを惜しまなかった

兄弟たちは、命を惜しまなかった
証の言葉によって打ち勝った
これは初代教会以降の聖徒たちの忍耐と殉教を表していると思われます。
黙示録6章の第五封印を参照ください。


黙示録 第12章本文
12 それゆえに、天とその中に住む者たちよ、大いに喜べ。しかし、地と海よ、おまえたちはわざわいである。悪魔が、自分の時が短いのを知り、激しい怒りをもって、おまえたちのところに下ってきたからである」。

👉地と海よ、お前たちは災い
は宗教、は政治を象徴します。宗教政治は、災いとなります。
悪魔が自分の時が短いことを知り、激しい怒りをもって、宗教と政治に降りてきたからです。


黙示録 第12章本文
13 は、自分が地上に投げ落されたと知ると、男子を産んだ女を追いかけた。

👉男子を産んだ女を追いかけた
この女は、「神の民」のことです。
キリストの磔刑のあと、数世紀に渡り、キリスト者への迫害がありました。

💡ローマ帝国の大迫害が断続的にあった【AD64~313】

※ローマ皇帝ネロのキリスト教徒迫害は、後のローマ帝国におけるキリスト教徒弾圧(AD64)の先駆けとされ、後世に「キリスト教徒の殉教者」として語り継がれる出来事の一つとなった。ローマ帝国におけるキリスト教徒迫害は、3世紀から4世紀初頭にかけて頂点に達した。

※コンスタンティヌス帝とリキニウス帝が「ミラノ勅令」を発布し、キリスト教が完全に公認され、迫害は終息した(AD313)。4世紀以降は帝国の公認宗教として広がり、最終的には国教に昇格した(AD380~392)。この転換により、キリスト教は西洋史において大きな影響を与える宗教へと成長していった。


✅14節の【三時半】

黙示録 第12章本文
14 しかし、女は自分の場所である荒野に飛んで行くために、大きなわしの二つの翼を与えられた。そしてそこでへびからのがれて、一年、二年、また、半年の間、養われることになっていた。

荒野」とは、成長のための試練です。
大きな鷲の二つの翼」とは、アブラハムから出た宗教であるキリスト教イスラム教を表しているのかもしれない。

女(神の民)は、へびから逃れて、三年半の間、養われる。


①三年半=1260日→ 1260年
……【AD388~1648】

※悪魔は「偽りの価値観」を流布し、それに流される多数の人々を使い、密かに神の民を攻撃したが、宗教は流される人々をすべて吸収し、神の民を助けた(宗教改革・市民革命)。

※キリスト教がローマ帝国の国教となってから(AD388)、宗教改革の終焉(AD1648)までが、1260年間となる。

②三年半=1260日
……【AD2025~2028】

→ 第11章の42か月を参照(終末期の42か月)。


黙示録 第12章本文
15 へびは女の後に水を川のように、口から吐き出して、女をおし流そうとした。

水を川のように」とは、
水は人々を表し、それが流れているのが川です。人々の流れ、世の流れ、人の価値観、世の人々の風潮など「偽りの価値観」に流されて、神の戒めから離れさせようとすることかもしれません。


黙示録 第12章本文
16 しかし、地は女を助けた。すなわち、地はその口を開いて、龍が口から吐き出した川を飲みほした。

地は女を助けた」とは、
地=宗教が神の民を助けたということですから、前述のキリスト教とイスラム教、これらから派生した諸宗教によって、神の価値観が一定程度広められ守られたということでしょう。


✅龍は女の残りの子らと戦う

黙示録 第12章本文
17 龍は、女に対して怒りを発し、女の残りの子ら、すなわち、神の戒めを守り、イエスのあかしを持っている者たちに対して、戦いをいどむために、出て行った。
18 そして、海の砂の上に立った。

👉「女の残りの子ら」とは、神の戒めを守り、イエスの証を持つ者

龍は、海の砂の上に立った

海の砂」とは、
海と地との間の砂浜をイメージされます。つまり、政治と宗教の間の不安定な所といったことでしょう。


➡️ピックアップ
アンティオコス4世エピファネス

セレウコス朝シリアの王(在位:BC175~BC163)
マカバイ記の記述によれば、アンティオコス4世は「神顕現者(エピファネス)」と称し、エルサレム神殿にゼウス像を設置し、異教の神への捧げ物と祭儀を行って、これを冒涜し、ユダヤ人に崇拝するように強制した。


➡️ピックアップ
テオドシウス1世

古代ローマ帝国の皇帝(在位:AD379~395)
AD388にはテオドシウス1世は元老院に対し古代ローマの伝統宗教の廃絶を求める決議を提起。元老院側はほぼ全会一致で賛成した。これにより、キリスト教(三位一体派)は事実上、帝国の国教となった。同年、カトリックのみを唯一の公式宗教(国教)に定め、AD392には、ギリシア・ローマの神々などすべての異教(多神教)の礼拝を禁止した。


➡️ピックアップ
宗教改革(AD1517~1648)

16世紀の西方キリスト教世界における教会体制上の革新運動。贖宥状しょくゆうじょう(免罪符)に対するルターの批判がきっかけとなり、以前から指摘されていた教皇位の世俗化、聖職者の堕落などへの信徒の不満と結びついて、旧教(ローマ・カトリック教会)から新教(プロテスタント)の分離へと発展した。
宗教改革の終焉を象徴する出来事としてよく挙げられるのが、1648年の「ウェストファリア条約」で、この条約は、宗教改革によって引き起こされた長い宗教戦争に終止符を打ち、近代国家体制の基盤を築くとともに、宗教の自由が一定の範囲で保障される新しい秩序の幕開けとなった。
この宗教改革の終焉は、宗教的な価値観から世俗的な価値観への移行、そして理性や科学を重んじる近代思想(17世紀)や啓蒙思想(18世紀)の台頭につながった。


次回➡️ ヨハネの黙示録 第13章 の解説はこちら


【黙示録】概観図
聖書の中でも難解と言われる「ヨハネの黙示録」の全体構成を図表化しました。全体図を視覚的に俯瞰ふかんすることができます。