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映画「バナ太郎の夏」。先行上映会に妄想参加してきました

先日、2026年7月7日公開予定の「バナ太郎の夏」の先行上映会にベテラン扇風機として行って参りました。

我が家に扇風機はありませんが、最近知人宅に遊びに行った際に常時身体にダイレクトアタックしてくる強風に脳内をジャックされたようです。

これは七夕前の夢。
先行上映会もまた、風が吹き荒れていました。

なお、映画のあらすじはmashiroさんが紹介してくださっています。


また、記事の中には同じく先行上映会に行った方の感想記事が載っていますので、ぜひ見てみてください。

それでは、先行上映会の様子です。以下映画のネタバレを含みますのでご注意くださいませ。




まず驚いたのは、今どき珍しく白黒サイレント映画だったことです。後述する登場人物のセリフやナレーションは字幕で表示されます。

これには私も内心大はしゃぎで、つい首振りモードをオンにしてしまいました。(※扇風機だけの先行上映会なので、音出しOKなのです)

我々扇風機にとって、自らが発する音は生きている証です。ただ、ときどきその音が原因で大事なことを聞き漏らすことがあります。字幕はありがたい限りです。

映画の話に戻りましょう。

「私」の背後で数センチ窓が開いており、カーテンが時折かすかに揺れています。6畳程度の部屋はうっすらと明るく、昼間、または夕方であることがうかがいしれます。

部屋には「私」以外、誰もいません。室内で静かに「私」の羽根が正面のドアに向かって回っている。

数拍しておもむろにドアノブが傾き、ドアが開く。一人の幼い人間の女の子がそっとドアから顔を覗かせました。


この少女は誰でしょうか。どきどきしながら、静音モードでスクリーンを見守ります。一台だけ興奮気味に首を振る同胞がいましたが、気にしてはいけません。


女の子は「私」に向かって、「てちてち」という音がしそうなかわいらしい足取りでゆっくりと歩み寄ってきます。そして、首振りモードをオン。


思わず羽根の回転数が上がってしまいました。でも、驚くのはここからです。

少女は「私」の頭を掴み、その小さな口を開きました。字幕が流れます。

「いい?バナ太郎、ねぇ、聞いて…私のことは置いていって。いいの、大丈夫。――あなたのことは、私が守るから…!」

ここで「私」の名前が「バナ太郎」であることがわかります。白黒映画なのに、鮮やかな黄色が脳裏に浮かぶようです。

同時に理解しました。これは晩夏の物語。「バナ太郎」たる「私」がもうすぐ役目を終え、眠りにつく前の一幕であることを。

少女は「私」がいなくなることを知っているのです。そして、また来たる来夏に「私」が目覚めるのを待っていると言っています。


これには首振りモード全開で強風を送るしかありませんでした。周りからも同様に風が吹き荒れ、映画館には大きな風の渦ができあがっていました。

風が大きすぎて、スクリーンが波打ちます。暗転。

一瞬、私たちが映画を止めてしまったのかと思い、すぐに微風に切り替えました。不安の中、スクリーンがぱっと白く光ります。


冒頭の部屋が映し出されました。そこには本当に「誰も」いません。白い壁には、画用紙が一枚。カメラがズームで「バナ太郎」と思われる扇風機のクレヨン画を映し、ついに映画は終わってしまいました。





正直、かなり解釈がわかれる映画だと思いました。再び夏が来るまでの間に、果たして少女はバナ太郎のことを覚えているのか。

でも、幼い人間の女の子と、いち扇風機であるバナ太郎が織りなす無言の逢瀬は、たしかに私の羽根を震わせるものがありました。

七夕でもしかしたら答えがわかるのかもしれません。いえ、詮索するのは野暮ってもんですね。


mashiroさん、素晴らしい映画の先行上映会にお呼びいただき、ありがとうございました。


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※誰も観ていません



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