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Vol.546「神谷代表は陰謀論に嵌るポチだった」

(2025.8.13)

【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…今回の参院選で躍進した参政党の代表・神谷宗幣はわしの『戦争論』に影響を受けたと公言していたらしく、それについてサヨクがギャーギャー騒いでいるようだ。わしは『戦争論』に影響を受けたと公言できる人には、それだけで好感を持ってしまう。しかも神谷は「大東亜戦争」という言葉を普通に使っている。「大東亜戦争」と言えるかどうかも、重要なリトマス試験紙なのだ。しかし、ここ数日、神谷代表の選挙演説や国会質疑の動画を見て、どっちらけてしまった。その理由とは?
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…壬申の乱を書いていくうちに、いつの間にか私の机には、20冊以上の関連書が開きっぱなしで積み上がっていった。書いては読みなおし、また書いては読みなおし……。結局、調べたことのほとんどは、「さらら」から話がそれ過ぎるので書いていないのだが、おかげで浮かんだ疑問を調べていくうち、同じような疑問を抱いた人々が、長年さまざま議論をしていることを知り、「日本書紀」の記述をそのまま信じる学者はいないんだということがよくわかった。即位した事実はないにも拘らず、突如として登場した「弘文天皇」、そして消されていった「壬申の乱」……背景には何があるのか?



1. ゴーマニズム宣言・第575回「神谷代表は陰謀論に嵌るポチだった」

 今回の参院選で躍進した参政党の代表・神谷宗幣はわしの『戦争論』に影響を受けたと公言していたらしく、それについてサヨクがギャーギャー騒いでいるようだ。
 一方で複数のメディアがわしと神谷の対談をセットしようと動いていたのだが、実現することはないだろう。

 わしは『戦争論』に影響を受けたと公言できる人には、それだけで好感を持ってしまう。
 それほどまでに『戦争論』に影響されたと発言すること自体が、世間の偏見を受ける覚悟を必要とする、勇気の要るものになってしまっているのだ。
 しかも神谷は「大東亜戦争」という言葉を普通に使っている。「大東亜戦争」と言えるかどうかも、重要なリトマス試験紙なのだ。
 そもそも「大東亜戦争」こそが当時の日本人が戦った戦争なのであって、その言葉を敗戦で戦勝国に奪われ、「太平洋戦争」にすり替えられ、それが戦後民主主義によって定着させられてしまっているのである。
 戦後に生まれ育った者は『戦争論』を読まなければ「大東亜戦争」という言葉すら知らなかったはずだし、戦後民主主義を脱しなければ「大東亜戦争」という言葉を普通に使って話すこともできない。単なる学歴秀才だったら、「太平洋戦争」としか言えないのだ。
 そのことだけで、わしはまず好感を持つ。
 だが、その好感がいつまでも続くという保証はない。

 参院選後の8月5日、神谷は参政党として初めての参院予算委員会の質疑に立ち、党のキャッチコピーとして掲げた「日本人ファースト」について、次のように説明した。

「この日本人ファーストという言葉に込めた意味は、国境を超えた経済競争による行き過ぎた新自由主義、多国籍企業に富が偏在し、それぞれの国の中間層が没落してしまうようなグローバリズムと言われる、そういった状態に警鐘を鳴らすということで、我々は反グローバリズムを意味するキャッチコピーだということで国民の皆さんに訴えてまいりました。
 一部メディアでは、これは排外主義だということで叩かれたりもしましたけれども、全くそうではなくて、我が党が目指すのは、やはり日本は日本として自立をして、強く豊かに存在して、他国との協調関係をしっかり作っていく。1つの世界の中に飲み込まれるんではなくて、我が国は自主性を持ちながら他国としっかりとした協調関係を作っていくということを強く訴えて支持を受けたものと理解をしています。」

 これだったら、わしの主張と何も変わらない。
 わしもずっとグローバリズムに反対し続けてきたし、日本は日本として自立して、その上で他国を尊重し協調していく「インターナショナリズム」こそが重要だと言ってきたのである。
 これだけならば、神谷はわしと同じ主張をしているとして支持できたのだ。

 ところがここから先、神谷の話は全くおかしくなってくる。
 神谷は石破首相に対して、こう質問するのだ。

「これまでトランプ大統領から、例えば日本が進めてきたSDGsっていう政策をやめるとか、パリ協定とかも含む脱炭素政策を廃止するとか、パンデミック対策の見直しを含めたWHOの脱退、それからウクライナ支援の見直し、DEI政策の廃止、政府によるSNS規制の撤廃といった、トランプさんが表明されてるような政策を、一緒に日本もやらないかというふうに声をかけられたとか、提案されたという事実はないでしょうか。」

 これに対して石破首相は、トランプ大統領が一方的にこういうことをやるという話をしたことはあるが、それを日本も一緒にやらないかという提案を受けたことはないと答弁した。
 すると神谷は、それらの政策について日本もアメリカと歩調を合わせてやるべきではないかと迫ったのである。

 ここで神谷は、6つの政策を挙げている。改めて挙げると
「SDGsの廃止」
「脱炭素政策の廃止」
「WHO脱退」
「ウクライナ支援の見直し」
「DEI政策の廃止」
「政府によるSNS規制の撤廃」
 である。
 前半の3点についてはわしも疑問を持っており、理解はできる。特にWHOについては、新型コロナ対策やワクチン推進に関して完全に誤っていたわけだから、脱退するかどうかはともかく、検証は必要だと思っている。

 問題は後半の3つである。
 政府によって言論が規制・統制されるようなことにはわしも断固反対だ。しかし、現状でもSNSがデマや誹謗中傷が跋扈する状態になっているのに、さらにその規制を撤廃して、無法地帯にせよというのであれば、とても賛成できない。
「DEI」とは「Diversity(ダイバーシティー=多様性)・Equity(エクイティー=公平性)・Inclusion(インクルージョン=受容性)のことだそうだ。わしはこういうアルファベットの略語が嫌いなのだが、「多様性」「公平性」「受容性」という考え方については十分理解できる。
 性差についても「男女」の二つだけではない「多様性」があるということを以前のわしは知らなかったが、今ではそれを「受容」している。そして、その多様な人々について「平等」ではなく「公平」を目指すべきだというのは、わしのかねてからの主張とも合致する。
 だが、そもそも神谷はLGBTQを認める必要がないという考えなのだ。
 だからわしは「DEI政策の廃止」という神谷の主張には全く賛成できない。

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