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Vol.569「高市早苗、イエローキャブ外交の成果とは?」

(2026.3.24)

【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…高市早苗の媚米外交は、見るも無惨な大失敗だった。この事実を認めず、自分の見たいものしか見ないネトウヨどもが「一定の成果はあった」とか言い張っているが、そんな連中は二度と「日本の誇り」とか「愛国」なんてことを口に出さないでもらいたい。かつて『NOと言える日本』という本がベストセラーになった。1989年に出版された、当時衆議院議員の石原慎太郎とソニー創業者の盛田昭夫の共著で、当時の日米関係や日本のあり方に対して強く問題提起をした本で、日本はアメリカの言いなりではなく、必要な場面でははっきり「NO」と言うべきだと主張した。この本になぞらえれば、高市早苗は「NOと言えない日本」へと劣化させてしまったのである。いや、「イエローキャブ」の方が適当だろう。果たして「高市早苗、イエローキャブ外交」の成果とは何だったのか?
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…高市早苗の訪米首脳会談は、想像のはるか斜め上をぶっちぎるほど、羞恥心をかなぐり捨てた露骨な媚態の連発だった。高市は、アメリカと日本の関係を視覚的にモロ出しにしてしまったのである。しかも、世界各国がアメリカの戦争に反発を示し、これまでになく日米の動向に注視しているというタイミングで。日本人として恥辱を味わわされる光景だった。だが、高市周辺は違う。「総理のハグを見た瞬間に、成功したと思った」と振り返っている。SNSのネトウヨたちは、たちまちプードル高市の番犬と化して高市を褒め称え、サナ活女子たちは、高市とトランプの関係をうっとりした言葉で飾り立てて大絶賛だ。海外は今回の日米首脳会談をどう見ているのか?冷静に、真面目に、直視せよ!!
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」…『阿Q正伝』を書いた魯迅は、今の日本の有様を見抜いていたのでは?モスバーガーのフィッシュバーガーが好きな理由とは?高市は「昭和の中小企業のオヤジ・社長みたいな処がある」と発言したが、身近にいる「昭和のオッサン」には嫌悪感を抱くのに、なぜ高市への反発は拡がらないの?高市は旧統一協会に対して、もはや政治利用を通り越し、本物の信者と化しているのでは?HANAの中で特にお気に入りのメンバーは誰?勝新太郎の映画「座頭市物語」にも、昭和の時代にあった階級闘争史観の影響がある?…等々、よしりんの回答や如何に!?



1. ゴーマニズム宣言・第598回「高市早苗、イエローキャブ外交の成果とは?」

 高市早苗の媚米外交は、見るも無惨な大失敗だった。
 この事実を認めず、自分の見たいものしか見ないネトウヨどもが「一定の成果はあった」とか言い張っているが、そんな連中は二度と「日本の誇り」とか「愛国」なんてことを口に出さないでもらいたい。

 かつて『NOと言える日本』という本がベストセラーになった。
 1989年に出版された、当時衆議院議員の石原慎太郎とソニー創業者の盛田昭夫の共著で、当時の日米関係や日本のあり方に対して強く問題提起をした本である。
 当時はバブル期で、日本は経済的には絶頂を迎えていたにもかかわらず、外交・安全保障ではアメリカ依存が続いていた。
 これに対して、世界第2位の経済大国にふさわしい外交姿勢が必要だとして、日本はアメリカの言いなりではなく、必要な場面でははっきり「NO」と言うべきだと主張したのがこの本だ。
 しかし、それも好景気だったから言えたことに過ぎなかったのかもしれない。今や若い人は「NOと言える日本」なんて言ってた時代があったことなんか知らないし、当時を生きていた人ですら、もう忘れ去っているのではないか。
 そうして高市早苗は、「NOと言えない日本」へと劣化させてしまったのである。

 あの頃のベストセラーに例えて言うなら、高市早苗は『NOと言える日本』ではなく『イエローキャブ』だろう。
 イエローキャブといっても、巨乳タレントを揃えていた芸能事務所のことではない。ノンフィクション作家・家田荘子が書いた1991年の本『イエローキャブ 成田を飛び立った女たち』のことである。
 イエローキャブとは、本来は車体を黄色に塗ったニューヨーク州のタクシーのことだが、家田はその著書において、それが転じて「金で簡単に誰でも乗せる」黄色人種という意味で、アジア系の売春婦を指すスラングになっているとした。
 その上で家田は、プロの売春婦のみならず、当時の好景気によって大量に海外旅行に出るようになった日本人女性が現地の男性と簡単に性行為に及んでいて、これが「イエローキャブ」という蔑称で呼ばれていると書いた。
 これは「外国人男性なら誰とでも簡単にセックスする女性がいるなんて、日本の恥だ!」という具合にセンセーショナルな話題となり、ベストセラーになったのだった(余談だが、芸能事務所のイエローキャブの社名は、家田の本が出る以前につけられている)。

 同書の内容には誇張もしくは捏造があるという批判が出た。そもそもアメリカにはアジア系の売春婦を「イエローキャブ」と呼ぶスラング自体が存在しないというのである。
 家田はこれに対して特に有効な反論をした様子もなく、今は僧侶になっているらしいが、それはともかく今回の訪米における高市の態度は、まさに家田荘子が広めた意味での「イエローキャブ」そのものだったといえよう。
 握手を求めてきたトランプに全力で飛びついてハグしてうっとりして、安いキャバ嬢みたいにトランプの手をなでなでして、「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」などと、常軌を逸したおべっかを使いまくり、そのトランプから「不意打ちのことは、日本が一番よく知っているだろう? どうして日本は真珠湾のことを私に知らせなかったんだ」なんて無礼すぎることを言われても、何も言い返せず、トランプの悪ふざけに合わせてバイデン元大統領を嘲笑する…
 トランプ訪日の際に米軍空母でピョンピョン飛び跳ねていた高市は「バブルギャルばばあ」だったが、今回の高市は「イエローキャブばーさん」だった。

 あの態度を見れば、高市が自民党内でどうやって生きてきたのかがよくわかる。男尊女卑の権化みたいな議員・党員どもに囲まれ、女ということでどんなに侮辱されようが、蔑視されようが、何ひとつ言い返すこともなく貼りついた笑顔を浮かべて全てを受容し、男尊女卑の価値観を認めることによってのみ生き抜いてきたのだろう。
 日本初の「女性首相」が単なる男の傀儡でしかなかったこと、しかもそれを大多数の国民が見抜けずに、衆院選で圧倒的な勝利を与えてしまったこと、どれもこれもが劣化の極致である。
 そんな媚びまくりイエローキャブ外交を、ネトウヨ連中は絶賛した。
 山尾志桜里も「この局面でノーと言わずにノーと言うことに成功した高市外交。引くも進むも難しい局面をよく乗り切った」「失点を得点が大幅に上回った白星というべきでしょう」とベタボメで、「日本の国益を守る」外交だと評価した。
 だが、ただトランプを不快にさせなかったというだけのことが、なぜ国益になるのだろう?
 トランプ政権が永遠に続くわけではない。もしも政権が民主党に移って、トランプ政権時代のことがボロクソに非難されるようになったら、今度はトランプのことをあざ笑うのだろうか?

 日本の国益というのなら、むしろ媚米でイランを不快にさせたことの方がずっと問題だ。これで日本の輸送船がホルムズ海峡を通れないままになったら、それのどこが国益に適うというのだろうか?
 ここはイランの味方まではしなくていいから、国際法を支持すると宣言すべきだった。
 それくらいは、いくら日本が経済的に落ちぶれたって言えるだろう。むしろ国際法違反の都市空襲をさんざん受けて、原爆を2個も落とされた日本こそ言える。というより、言わなければならないことだっただろう。
 それでトランプが激怒しても、しょせん一時的なことだ。
 米軍は地上戦を避けたいのだろうが、地上戦をやっても、避けても、イラン攻撃はすでに泥沼化している。戦争は始めるよりも終わらせる方が遥かに難しい。どうせすぐに降伏させられるとナメてかかって始めておいて、終わらせる道筋が全く見えなくなってしまった時点で、既にイラク戦争の二の舞になっているのだ。
 イラク戦争では、フランスなどアメリカを批判した国の方が株を上げた。アメリカに追従したイギリスも、その判断は誤りだったと総括せざるを得なかった。
 従米・媚米はどうせ国益にならない。この高市の異常なおべっかは、官僚が考え抜いた詭弁だという評価が日本ではまかり通っているが、それはいじめっ子を怒らせたくないゆえの詭弁だ。
 どうせトランプは「いじめっ子の悪人」という評価を歴史が下すことになる。日本は醜悪な媚びで乗り切ったつもりになっているが、それは必ず「いじめの共犯」という評価で確定することになるだろう。

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