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SoFiUSDは普及しているのか? ─ 発行残高・保有者数・取引件数の見方🚀

SoFiUSDは現在、Ethereum(イーサリアム)とSolana(ソラナ)という2つのブロックチェーン上で発行されている。

株式投資であれば、「売上・利益・EPS」などを見る。一方、ステーブルコインは何の指標を見るのが良いだろうか。

結論から言うと「発行残高・保有者数・取引件数」の3つを見るのが良い。今回は、その見方を整理してみたい。

<発行残高>
まず最も重要なのは発行残高である。

「ステーブルコインは、ユーザーがドルを預け、発行体がその預けられたドルを裏付け資産(準備金)とし、ステーブルコインを発行する」という仕組みのため、発行残高の増加は、ステーブルコイン発行体の収益拡大につながる。

例えばCircleは、裏付け資産を短期国債などで運用し、利息収入を得ている。実際、2026年第1四半期は、期中平均752億ドルの発行残高に対して、6.5億ドルの運用収益を得ている。(年率換算で約26億ドル規模となり、運用利回り約3.5%)

つまり、「発行残高の増加=裏付け資産の増加=運用収益の増加=利益拡大」という構造である。

SoFiUSDでは、裏付け資産から得られる運用収益の一部をパートナーへ還元する構想も示されている。そのため、裏付け資産の約1~2%が手元に残るという概算値を念頭に置いておきたい。

具体的には、ノトCEOが述べた「50億ドルの発行残高×2%の運用収益=1億ドル」が一つの目安になる。個人的にはやや過度な期待に映るものの、もし50億ドルという発行残高に2026年中に到達することがあれば、株価に大きなインパクトを与える可能性がある。

<保有者数(Holder数)>
しかし発行残高だけでは不十分である。

「発行残高50億ドルで保有者100人」であれば、普及とは言えない。一方で、「発行残高50億ドルで保有者5,000万人」なら意味がまったく違う。

保有者数は、利用がどれだけ多くの人に広がっているかを示す指標である。

<取引件数>
発行残高や保有者数だけでは、そのステーブルコインが実際に利用されているかは分からない。そこで重要になるのが取引件数である。

例えば、発行残高100億ドル・保有者数1,000万人であっても、ほとんど送金されていなければ決済インフラとしての価値は限定的である。一方、毎日大量の送金や決済に利用されているなら、そのネットワークは実際に機能していると言える。

特にSoFiUSDは、SoFi Pay・国際送金Mastercard MTNローンのトークン化などへの活用が期待されている。

そのため今後は、取引件数も併せて確認することで、単なる保有目的なのか、実際に決済ネットワークとして利用されているのかを判断しやすくなる。

取引件数そのものが直ちに収益につながるとは限らない。しかし、SoFiUSDが将来、SoFi Payや国際送金の基盤として利用されるようになれば、取引件数の増加は決済関連収益の拡大につながっていく。

つまり取引件数は「決済量」に近い指標であり、将来の収益力を測る上で重要な意味を持つ。

<EthereumとSolanaの違い>
SoFiUSDがEthereumとSolanaの両方で発行されている理由を理解するためには、まずこの2つのブロックチェーンの特徴を知る必要がある。

現在、Ethereumはステーブルコイン市場全体の約50〜60%を占める最大のエコシステムであり、DeFi(分散型金融:ブロックチェーン上で融資や資産運用を行うサービス)やトークン化資産の中心地となっている。

一方、Solanaのステーブルコイン市場におけるシェアは約5〜10%程度である。しかし、高速・低コストという特徴を持ち、決済や国際送金分野で急速に存在感を高めている。

両者の特徴を比較すると次のようになる。

このように、Ethereumは「資産運用」、Solanaは「決済・送金」の性格が強い。

また、Ethereum上のSoFiUSDはそのままSolanaでは利用できない。そのため、利用者がいる市場ごとにSoFiUSDを発行する必要がある。

イメージとしては、多くのアプリがiPhone版とAndroid版の両方を提供するのと似ている。利用者がいる場所に合わせてサービスを展開し、それぞれの市場でシェア獲得を目指すのである。

そのためSoFiUSDがこの2つのブロックチェーン上で発行されているのは、金融市場と決済市場の両方を取り込み、それぞれの経済圏で発行残高とネットワーク効果の拡大を狙っているためである。

<実際にどこで確認できるのか>
Ethereum版SoFiUSDはEtherscanで、Solana版SoFiUSDはSolscanで、「発行残高・保有者数・取引履歴・Mint・Burn」を確認できる。

※Mint=ドルが入金されてSoFiUSDが新規発行された記録、Burn=SoFiUSDが償還されてドルに戻った記録

Etherscan Webサイトより抜粋。赤枠内が「発行残高・保有者数・取引履歴・Mint・Burn」を示す。Solscan上でも同様の項目が確認できる。

<現在のSoFiUSDの状況>
発行残高は、Ethereum版SoFiUSDが約1億SoFiUSD、Solana版SoFiUSDが約5,200万SoFiUSDに達している。(2026年6月18日執筆時点)

一方で、保有者数はそれぞれ10人程度、あるいはそれ以下であり、大半を発行体側のウォレットが保有している。現段階では広く流通しているというより、「インフラ整備段階」と見るのが妥当だ。

<見るべき3つの数字>
今後、次の3つを追跡したい。
👍発行残高
👍保有者数
👍取引件数

もっとも、現段階では保有者数や取引件数よりも、まずは発行残高の拡大が最も重要だと考えている。なぜなら、SoFiUSDはまだ立ち上がり段階であり、利用拡大の前提となる発行残高そのものを増やしていく段階だからである。

もし今後、発行残高が10億、50億、100億ドルと増え、さらに保有者数も増加していくなら、SoFiUSDは実際にネットワーク効果を獲得し始めた可能性がある。

最終的にステーブルコインの勝負は、コインの性能ではなく、どれだけ多くの人や企業が利用するネットワークになるかで決まる。その意味で、「発行残高・保有者数・取引件数」は、SoFiUSDの未来を測る重要な指標なのである。

また今後、これらは株価の先行指標にもなり得る。

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