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ソリティア的悪夢

最近、手詰まりのソリティア的な息苦しさに咽び泣いている!
栗の花は臭いし、私は汗臭い。

そんな中もたらされた「関東地方、梅雨入り」の死刑宣告おしらせ

皆さま、いかがお過ごしだろうか……?

私はといえば、相変わらず巨体をぶるんぶるんと揺らしながら
真夜中にぶっといさつまいもを150Wで15分かけていたぶり、最終アルミホイルで拘束した挙句10分間、魚でもないのに魚焼きグリルで火炙りの刑に処し、芋としての尊厳を蹂躙したのちもっさもっさと喰ろうては血肉を増量しておるよ。

近況報告を一息で述べただけで息が切れちまう程に老け込み、そして太りが加速した。

……とこれもまあ随分と前の話になってしまった。
が、どうやら生きているらしい。
細かくいうと、200kgから210kgまで増量した後150kgまで減量したのに170kgにリバウンドしてそこから鋭意増量中、といったところです。
どういうところだよ!

とまあここまでは、梅雨のはしりのベタつく書斎(?)で、新品のロルバーンの表紙に芥川龍之介シールをベタベタと貼り付けつつ書いた内容なのだ。

はい。
エッセイが書けなくなって久しいが、ここいらで少々生身の自分というものを曝け出さないことにはどうにかなっちまいそう……というか、どうにかなっちまっているので書いている次第である。

なお、言いたいことは別にない!
いや。
ある!
そんな時はな、
「俺が書けなくなったのは全部、全部、全部、お前らのせいだーーーー!!!!!!!!」
と13歳くらいの少年の声で叫ぶのだ。
すると多少はすっきりする。
後味は、よくない。
明太子の後に食うトマトくらいにはよくない。

何かってその実、別に誰が悪いとかじゃあない。
でもな、たまに自分は悪くないって思いたい日もあるのだよ。

そういう時は、「架空のお前」を仕立て上げることにしている。
それで、そうなってくると必然的に「架空のお前」は私を攻撃しにくるので私は「虚構の俺」を演じ始める。
するとどうだ。
目の前の芋はあんみつに変身メタモルフォーゼし、自宅はおんぼろ下宿に早変わり。
打ちひしがれたまま、紺絣の着物着て、玉電でガタンゴトンと真冬の東京を運ばれていく。
そんな哀しく侘しい書生としての人生を歩んじまっている。

でもかたや冬、かたや梅雨。
その温度差で風邪をひく。
簡単な原理でしょう?
寒暖差には要注意だ。

話を戻すとあの瞬間──けったいな季節の幕開けのお知らせの瞬間、私は地元図書館に詰めていた。

というのも趣味らしい趣味というものを失い、もっぱら人生の楽しみが深夜のお芋蹂躙のみなんてことになりまあ焦っちまいまして。
その上、自宅は唐突に鎌倉市をリスペクトした挙句、30番道路のポッポの如き出現率でムカデを飛び出させてくるもんで居心地が悪くて悪くてたまらんのだよ。
鎌倉オマージュはやめろ!
さらに悪いことには、昨日からは書斎への闖入者スズメバチのぶんぶんぶんに参っている。

それこそもう私にとって家は低いはりに首をつり、膝を折りかねない程に居心地の悪い場所となってしまったのだ。

そんなもんで最近はずっと図書館に詰めている。
で、読んだり書いたりしているのだ。
ムカデは出ないし、スズメバチもいないからね。

ここまで書いても私は自分が何をしているのか、何がしたいのかわからない。
感覚と思考、なんなら触覚、その全てが嘘、幻のように感じられてならんのだ。

でも今日は推敲も、直しもしない。
書いた順番のままこの記事をアップする。
そう決めている。
だからこれは嘘偽りのない私の真実の姿だ。
見ろ、目を背けるな。
醜いだろ?

もういいんじゃないか?
とち狂って血まみれみたいな自分の姿を晒したって。
ちょっとしたことで打ちひしがれる厄介な性格なんだよ、私は。
だけどそれって悲観的じゃなくて根底には笑ってほしいなんてもんがあってね。

ただ、私はプロではない。
そもそも作家でもない。
好きだけで飯が食えないことはわかっている。
だがやめられない。
書くも地獄、書かぬも地獄。
もうどうしたらいいんじゃ。

と、作家気取りの私は東京郊外の図書館の片隅ですっからかんの頭を抱えている。

「ほれほれ、嬢ちゃん。君はその道の人間じゃァないんだから、そろそろ文豪ごっこはやめてサ、おうちにお帰んなさいよ……」
と『現代日本文學大系』から声が聴こえちまうなどしつつも日々、知らん人と席取りの心理戦を繰り広げておるよ。

おこがましいな!
嬢ちゃんって歳でもござらんのに。

まあそう。
かの上林曉だって、三十年もの作家人生をけみして「もはや頭がすっからかんで、何も書くことがなくなつてゐた」(「御目の雫」)と言っている。
そのことを彼の先輩が「絞りきつた雑巾のやうな状態」と称したわけでございましてね……

上林氏が三十年かけてたどり着いた境地に、小説を書き始めてたかだか三ヶ月程度のペーペーが何言ってんだって話だし、そもそもそんな短期間で「絞りきつた雑巾のやうな状態」になっちまったワシにはやはり作家は向いていないのかもなあとまあ反省したところではある。

いや違う。
書きたいことはいっぱいある。
集中力が追いついてこないんじゃ!

泣きっ面にスズメバチだし、呆れ顔にムカデである。
え?

私は今まさに図書館で死にかけている!

私の隣には、遠藤さんなる人物が金曜日に始末書を書き、当選確実になるなんていう世界線を生きる男性が鎮座している。
彼は遠藤さんを罵倒しながら私に同意を求めてくる。
私はその言葉に頷きもせず、また否定もせず、土曜日の顔をして遠藤さんの始末書を焼き払い続けている。

この地獄は一体どこまで続くのか。

窓の外は、到底心模様を指示するにふさわしくない青空が恨めしくどこまでも広がっていた。


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もともとはこんなエッセイ書いていた。


ゆきお様・解説
頭の中がモロバレに?!

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