教育と大人のエゴ | 2月の読書記録
毎回の如くネタバレに注意⚠️
11冊目:人生のレールを外れる衝動のみつけ方/谷川嘉浩
まちごごち文庫で購入。2月27日に谷川さんが講演されるとのことだけど、その日は仕事でいけない。悔しい。
自分の人生は一般的なレールの上の人生ではないと自認していたけれど、かといって衝動によって、行動してきたかと言われると、そうでもなかったんじゃないかと思わせれたのが本書。
旅は衝動ではなく、「世間的に華々しくスポットライトを浴びているもの」。その前に教員になったのも今地域おこし協力隊で働いているのも「今の自分が正解だと思っていること」だと思う。
別に衝動から職業を探さなきゃいけないわけじゃないから、それはそれで間違ったことではなないと思うけど、衝動と勘違いするのは辞めたいと思った。(無論、衝動の宛先だった可能性も否定はできないけど)
まずは自分の偏愛が何かを自覚し、自分にインタビューを重ねることから始めてみたい。偏愛についてはいくつか心当たりがあるから出来そうな気がする。
12冊目:学びとは何か <探究人>になるために/今井むつみ
今井さんの認知心理学の本が面白くて、まちごこち文庫で借りた本。
スキーマの話は、2回目だなーと思いながら読んでいたけど、そのほか印象に残っている部分。
・教育の世界における熟達人とはなんなのか?今僕がいるユースワーク界隈での熟達ってなんなのか。子どもとの関係性の変化を見分けることなのか、場のデザインが良いか悪いかすぐ判断できることなのか。僕は一体何を熟達したいのか。自分の在り方は考えたことはあっても熟達という視点は自分のなかにまったくなかったことを気付かされた。
・知識≠事実の断片。知識を学ぶということはシステムを学ぶということ。なんで自分が英語や歴史が苦手なのかはまさにこれで、事実の断片と捉えていた。逆にいうと、自分が英語や歴史のシステムを学ぶ気概がまったくなかったことも明かされた気がする。数学や物理が自分の中で比較的得意なのはそのシステムを探求したい欲がやっぱり強かったからだと思う。
・知識=事実の断片という思い込みが作られた背景には「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」という学校の評価システムが全てなような気がする。このように並列されてしまうと、思考や判断は知識に入らないと誰でも思ってしまう。でも知識が事実の断片でないなら、この評価の全てが知識であるはず。この枠組が変わらない限り、知識=事実の断片という構図は無くならないと思う。
最後に、探求人になるために、日々精進します。
13冊目:琥珀の夏/辻村深月
発売してすぐ買ったのだけど序盤の平坦さに乗り切れず積読だった本。やっとのことで読み始めたらするする読める。びっくり。辻村作品らしく後半の怒涛の展開に今回もやられた。
「ミライの学校」の教育理念に共感しかけた時もあり、「けん先生」の煽りで揺らぎ、田中氏の発言で再びぐらつく。
問答は素晴らしいもののように思たけど、中身は大人の誘導で、答えらしきものが結局ある。教育の分野でまったく誘導しないということは絶対に無理で子どもに働きかける時点で、大人のエゴが混ざることは多少なりとも自覚的にならないといけない。誘導のない教育ってただの放置。
また、数年間会っていない教え子や過去の友人との関係性についても考えて。思い出は確かにそこにあり、でもそこから一歩も動いてない彼ら彼女らが自分の脳内にはある。会わないとはそういうこと。自分の中で琥珀になっている数々の思い出があること、でもそこから確実に時は経っていることを自覚しなくちゃいけない。
前向きなラストだったので良かった。
14冊目:スモールワールズ/一穂ミチ
奈良蔦屋書店で購入してから1ヶ月間放置してたけど、なんでもっと早く読まなかったのかと後悔。後悔するほど面白いと言われればその通りだけど、読んだ後気持ちが明るくなるかと言われたらまったくそうじゃない。
どの話もグロさが満点(魔王の帰還だけは違う?)
誰も悪くないのに誰もが加害者であるピクニックのオチの救われなさ。
ネオンテトラでの結末を知ってから最後に読む式日の虚しさ。
アルジャーノンに花束を彷彿とさせる花うた
愛を適量の結末は少しだけ前向きだったかな。
驚くのが、文体も構成も短編ごとに全然違うということ。オチの付け方も違う。唯一同じなのはどんなにいたたまれなく、傷つき、やるせなくても、人生は続いていくことを明示していることかもしれない。
15冊目:エピクロスの処方箋/夏川草介
ずっと気になってはいたけど、後回しになっていた本。本屋大賞ノミネートといことで、やっとこそさ買って読了。スピノザの診察室の続編?らしいけど、この物語単体でも楽しめました。
とにかく良かったのが登場人物の全員に悪者がいないこと。医療系の漫画だったりドラマだったりって、どうしても巨悪に立ち向かうイメージがある。四面楚歌の中、戦ってだんだんと味方を増やしていくイメージもある。でも出てくる病院関係者全員に真っ当な信念があり、そこに共感できるのが読んでいてい気持ちよかった。もちろん立場や状況の違いで対立することはあれど、どちらの信念も正しいし理解できる。良い対立だった。
前作を読んでいないので早速買って読んでみたいと思います。
16冊目:プロ目線のPodcastのつくり方/野村高文
実を言うとPodcastを1年以上続けています。
最近はXやInstagramでの告知もめんどくさくなって、何もアピールしていないのですが、毎週相棒と喋るのが楽しくて1年も続いちゃいました。
自分自身がかなりPodcastを聴くこともあり、せっかくなんでPodcastの本を一冊買おうと思って選んだのがこの一冊。
適当にやってきたPodcastなんで全然できていないことだらけ。なので少しずつ改善していきたい。まずは音質の改善。次に簡単な台本の作成かな。
そもそもこんな中途半端な回数から改善しても意味ない気もするけど、わざわざ新しいアカウントを作るのも違う気がするので、そのまま継続します。
お時間ある時にぜひ聞いてください。
26年の読書記録
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