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【noter向け】チャットAIと何が違う? noterにも役立つ、AIエージェントアイディア5選

いつものことながら、AI業界の趨勢は二転三転。ある技術が「一番すごい」と言われても、三日天下どころか一日天下に終わることもしばしば。

そんな中で、今年に入ってからかなり実用的な能力向上が進んで来た「AIエージェント」。でも、「AIエージェント」と言われても、何のことかイメージが湧きづらいのも事実ですよね。

「いつも話しているチャットAIと何が違うの?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

ちょっと遠い世界の話に聞こえるかもしれませんが、実は私たちnoterにとっても、使い方次第で役立てられる技術なんです。

今日は、3年間noteで毎日投稿を続けている・本業はITエンジニアの私から、実際の活用方法をまじえつつ、「noterさん向けに、こんなことができるよ」というアイディアをいくつか共有してみようと思います。


チャットAIとAIエージェント、二つの違い

最初に、そもそも「AIエージェント」とは何なのかをざっくり説明します。(もうご存知の方は、このセクションを飛ばしてください。)

チャットAIは、1対1でお話するような機能ですね。
皆さんが、恐らく普段ChatGPTやGeminiのサイトやアプリにアクセスしてお話しているのは、このチャットAIです。

私「今日の晩御飯何にしよう」→AI「パンでも食べたらどうですか」

基本的には一問一答。適宜検索ツールやお絵描きツールを起動してくれることはありますが、その応答は逐次的なものです。

「そもそも今、この人の家の冷蔵庫には何があるんだろう」とPC内の「冷蔵庫の中身」ファイルを調べたり、「今日はパンを食べたので、冷蔵庫の中身ファイルからパンを一つ消しておこう」なんて自分で計画を立てて行動してくれることは、ありません。

AIエージェントとは、目標を伝えるだけで、複数の作業を自分で判断しながら進めてくれるAIのことです。

「でも、チャットAIでも「このファイルからパンを一つ消して」とファイルを送れば、パンを消したファイルを返してくれるじゃないか」

そうですよね。

でも、AIエージェントにはチャットAIとは根本的に違う点が二つあります。

一つ目の違いは、自律性です。

チャットAIは「聞かれたら1回答える」が基本で、次に何をするかはユーザーが決めます。

一方、AIエージェントは目標を渡すと、自分で判断しながら何段階ものステップを踏んで完了まで進めてくれる「自律性」があるんですね。

例えば、「あれ、この冷蔵庫の中身ファイル、古いぞ。もっと新しいのがどこかにあるんじゃないか?(検索)…見つけた。こっちを新しいファイルとして置き直して、更新していこう」

なんていう風に、途中でうまくいかなければ自分でやり直すこともできます。

二つ目の違いは、扱えるものの範囲です。

チャットAIも、最近はGoogleドライブなど、外部のサービスにつながるようになってきました。(設定・サービス次第です)

でも、チャットAIが触れられるのは、私たちがコピペしたテキストや、アップロードしたファイル、それから私たちがつないでおいた先にあるデータまで。

AIエージェントは、手渡さなくても、PC上のファイルを自分で開いて読み書きしたり、私たち自身がそんなことできると知らなくても、外部サービスを自分で選んで使ったりできます。

いわば、チャットAIに「手足とたくさんの道具」が与えられたのが、AIエージェントのイメージ。

この二つの違いが、noterの活動を大きく変える可能性を持っているんです。

では、具体的に何ができるのか、見ていきましょう。

AIエージェントだからこそできること

実例1 書いたことのない新たな「切り口」を探せる

例えば、

「来週のネタが浮かばない。過去記事を見て、まだ書いていない切り口を探して」

AIエージェントは記事ファイルを分析し、こんな結果を返してきます。

「朝の習慣は5回書いているが、全てやってよかったことの切り口。やめてよかったことからは一度も書いていない」

「読書タグの記事は8本あるが全て感想型。本の選び方のノウハウ型はゼロ」

こんな風に、AIは各種コマンドを駆使したファイルの横断分析が得意なので、1つ1つ読まずともパターンを認識して適切に分析してくれます。

私の場合は3年分、1200を超える過去記事がありますので、自分でこれをやっているといつまで経っても記事の執筆に取り掛かれません。

「でも、チャットAIだって、noteのURLを教えれば分析してくれるよ」

そう思った方もいらっしゃるかもしれません。

でも、それって、「本当に過去の全部の記事を網羅的に分析」しているわけじゃないんです。

だって、AIは私たちと同じようにWebページを見ているだけですし、私たちの記事の検索方法だって知りませんよね。

たいていのAIモデルはnoter用ではありませんから、noteの細かい使い方のノウハウなんて彼らにはないんです。未だにチップ機能を、旧名称のサポート機能で呼んでいたりします。noteのビューが実質的にはPVではないことも知りません。話になりません。

URLを渡した場合、基本的に、チャットAIは、そこにある最近の記事タイトルやリンク先を見た結果、「こんな感じかな」と返しているだけなんです。

検索ページや使い方を教えて「これで私の過去記事を自由に検索することができる。その結果を踏まえて…」なんて言ってみればもう少し詳しく見てくれるかもしれませんが、限界があります。

かといって、一つ一つの記事をAIにコピペして分析せよ、なんてやったって、そのうちAIの方で読み切れなくなってしまいますし、私達も、疲れてしまいます。

そもそも、人間が細かくやり方まで指示しなくて済むのがAIエージェントの強みです。AIエージェントなら、自分でやり方を考えて、AIにとってやりやすいやり方で情報を集めてくれます。

実例2 変化と歩みを、時系列で追ってもらえる

長くやっていればいるほど、当初からは少し方向性や、自分の気持ちが変わってくることがあるんですよね。noteを日記のように使われている方も、多いと思います。

例えば、

「私の◯◯についての考えが、書き始めた頃から今までどう変わったか、時系列で整理して」と頼んでみます。

AIエージェントは過去記事を調べて、こんな結果を返してきます。

「初期の記事では『休むこと』を、また動けるようになるための準備として書いています。ところが去年の半ばあたりから、休むこと自体を肯定する書き方に変わっています。境目は◯◯という記事で、ここだけ明らかにトーンが違います」

「一方で、◯◯についての考えは最初から今までほとんど変わっていません。何度書いても同じ結論に着地しているので、ここがあなたの芯かもしれません」

これがそのまま記事になりそうだと思いませんか?

「私の◯◯についての考えは、この2年でこう変わりました。その理由は……」

長く追ってくれている読者さんほど興味深く読んでくれそうなネタですし、自分の心の整理にも役立ちそうですよね。

芯の方も同じで、「何度書いても同じ結論に戻ってくること」は、そのまま自分の主張として1本書けます。

自分でやろうとしても、考えは少しずつ変わっていくので、変わった瞬間には自覚がないものですね。

しかも変化した記事に「私は考えを変えました」とは書いていないので、検索しても引っかからないんです。

膨大な過去記事から、そのテーマに触れている記事を拾い出して、古い順に並べ直して、書き方が変わった地点を探す。何十本も突き合わせる作業を厭わない相手でないと、頼めない仕事なんですよね。

実例3 過去記事から、宝物を探す

「なんか、前に同じようなことを書いた気がするけど、どの記事に書いたか思い出せない……」

これ、長く続けていると、頻繁にあるんですよね。

そんな時、書きかけの下書きを渡して「この下書きの中で、過去記事にもっと詳しく書いている部分があれば教えて。どこにリンクを貼ればいいかも」

するとAIエージェントは下書きと過去記事を調査した上で、こんな結果を返してくるはずです。

「中盤で『睡眠のリズムを整える』と1行で流している部分がありますが、2024年5月の記事でこのテーマだけで3000字書いています。ここにリンクを貼ると、気になった読者がそのまま深いところまで読めます」

「逆に、冒頭で長めに説明している前提の部分は、過去記事で同じことをもっと丁寧に書いています。ここは説明を削ってリンク1本に置き換えると、本題に早く入れます」

といった感じで。

こういう風に活用できると、過去記事が読まれやすくなるだけでなく、新しい記事の説明を削って短くすることにも使えるんですよね。

AIエージェントが過去記事の中身の全てにアクセスできること、その上で適切に探索できることが、強みになります。

下書きだけを渡されたチャットAIは、あなたがどの話をどこまで書いたかを知りません。

手作業でやろうとすると、下書きを書きながら過去記事の内容を思い出す必要があり、結局は最近書いた記事か、お気に入りの記事にリンクが偏ります。

AIエージェントは3年前の記事も同じ重みで候補に入れてくるので、埋もれていた記事も掘り起こして、宝物のように、記事の中に置いておけますよ。

実例4 有料noteネタを掘り起こす

私もそうですが、有料記事を定期的に書くと決めている方は、本当にネタに困るんですよね…。
ネタ、降って来ないかな。空を見上げ、天に祈る。そんなことする前に、

「過去記事の中から、まとめて有料noteやマガジンにできるテーマの塊を探して。目次案も作って」

AIエージェントは全記事を探索し、分類した上で、例えば、こんな結果を返してきます。

「3つの塊が作れます。一番まとまっているのは◯◯についての11本で、書いた順に並べるだけで入門から実践までの流れになります」

「ただし4本目と5本目の間に、前提の説明が抜けています。ここに書き下ろしを1本足すと完成します。並べ方と足りない1本をまとめた目次案を、ファイルに保存しました」

決定的なのは、最後の「書き下ろしを1本足すと完成します」の部分。

既にある記事を分類するだけなら、タイトル一覧を眺めて、人間にもできます。

でも「何が足りないか」は、11本の中身を全部確認して流れを追わないと出てこないんです。あるものを数えるのではなく、ないものの位置を指す。これは全部の記事を横断探索できるAIエージェントにしかできない仕事です。

しかも結果がファイルとして手元に残るので、そのまま作業リストになります。目次を見ながら書き下ろしを1本書けば、もう1つのコンテンツが出来上がりそうじゃないですか?

外部サービスと、直接つながる

ここまでの実例は、自分のPCに保存したファイルをAIエージェントが読む話でした。でもAIエージェントが触れるのは、PCの中だけではありません。

GoogleドライブやNotionのような普段使っているサービスにも直接つながって、データを読み取ることも、結果を書き戻すこともできるんです。(MCPという技術で成り立っています)

実例5 私たちがいない間も、働いてくれる

さらに、AIエージェントは、定期実行を設定できる場合があります。

「毎週月曜の朝、Googleドライブに置いてある数字(ダッシュボードのコピペデータなど)と先週公開した記事の本文を突き合わせて、伸びた記事とそうでない記事の違いを、先週書いた記録ファイルの続きに書き足しておいて」

という指示をして、あとは放っておくだけです。月曜の朝、記録ファイルにこんな行が増えています。

「先週の3本のうち、◯◯だけがスキ率で他の2本の倍でした。この記事だけタイトルに具体的な数字が入っています」

そして何週か経つと、書き方が変わってきます。

「なお、6月に『長い記事のほうが最後まで読まれる』と記録していますが、ここ4週間のデータでは当てはまっていません。文字数よりも、冒頭で問いを立てているかどうかのほうが効いているようです」

自分が先月書いた記録を読み返して、新しい数字と突き合わせて、前の見立てを訂正しているんです。

最初にお話ししたとおり、外部サービスにつながること自体は、チャットAIでもできるようになってきました。

でも、読み取った数字を、あなたのPCに入っている記事本文と突き合わせること。
誰も見ていない月曜の朝に、それを勝手にやること。
そして前回自分が書いた記録を開いて、今回の分を書き足すこと。

手元のファイルには手が届かず、あなたが画面の前にいるときだけ動くチャットAIには、そもそもできないことなんです。

積み上がっていくと、3ヶ月後には自分の記事についての観測記録が、自分では一度も書いていないのに手元に貯まっています。

1週目はただのメモですが、12週目には、あなたの記事についてあなただけが持っているデータになっている。

私は3年間、似たようなことを毎月手作業でやっていますが、月1ですら大変です。これが毎週となると、まず続きません。

続かないから意味がないのではなく、続かない作業だからこそ、勝手に続けてくれる相手にやらせておく。面倒だな、と思う作業ほど、AIに任せる価値があります。

ちなみに、AIに記事の良しあしを採点させるのは

個人的には、AIエージェントであろうとチャットAIであろうと、あんまりお勧めしません。

なぜなら、お互いの認知特性の違いにより、「AIが文章を読む」体験と「人間が文章を読む」体験がまったく異なっているために、AIが自分の感覚で良いと思う記事と、人間が読んで良いと思う記事はかけ離れてしまうからです……。

これについては本題から逸れるので、需要があれば、今度記事にしようと思います。

今、noterさんにできること

noterにとってのAI活用は、個別の記事の相談や、リサーチだけじゃない。

あなたの過去記事をチェックして、自分では気づけなかった強みや穴を指摘してくれる。AIエージェントなら、今までになかった形で、それができます。

じゃあ、実際にどうすれば良いの? というと、その入り口として、花邑 灯火さんの記事をオススメしておきますね。

正確にはAIエージェントの活用法ではありませんが、「ちょっと難しそう」という方向けに、無料プランでもできるnoter×AIの活用法が、非常に丁寧かつ具体的に解説されています。

ちなみに、上記の記事ではnote記事をエクスポートしたxmlファイルをAIに渡す、という方法を考案されていて、非常に画期的な方法だと感じました。

ただ、実際に記事データを活用するためには、一つのxmlファイルよりも、個別の記事ファイルとして手元に置けた方が便利なことがありますね。

実際、私自身はローカルに過去記事データのフォルダがあり、そこを分析させる形で活用しています。私の過去1200記事分のXMLはもはや4ファイルに分かれていますし、テキストデータだとしても、重すぎて一括で読み込ませるのは現実的ではない。

というわけで、エクスポートしたnoteの記事xmlファイルを、マークダウンファイルに変換するツールを共有します。
(私が手元で使っているpythonスクリプトを、ClaudeというAIに頼んでアーティファクトに移植してもらいました。簡単な動作確認済。)

よろしければ、灯火さん考案の手順のお供に、使ってみてください。

AIエージェントを駆使して、私たちの記事の執筆も、もっと楽しく、読者さんにも楽しんでもらえるものになったら良いですよね。

この記事が、その一助になれば嬉しいです。


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