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【障害年金Q&A】「私でももらえる?」知っておきたい疑問とリアルをスッキリ解説!

「最近、障害年金についてよく目にする気がする。私にも関係あるの?」

そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

「障害」という言葉から、自分とは遠いと思いがちですが、ガンなど私たちにとって身近な病気や、精神障害では、初診日から1年6か月経過しても回復しないうつ病、双極性障害、統合失調症、発達障害なども対象となっています。

先日、こんな記事を書きました。

詳しい調査結果も気になるところですが、これを機に「障害年金」そのものについて、改めて注目が集まっていますよね。

そこで今回は、障害年金についてよく聞かれるギモンや、意外と知られていない実態について、(双極症当事者の)私なりに調べたことや経験も交えながら、Q&A形式で分かりやすくまとめてみました。

「私も長引くうつ病だけど、自分にも関係あるのかな……」「手続きって難しいんでしょ……?」

そんな風に感じているあなたの、小さな一歩に繋がれば嬉しいです。

(※2025年6月時点の情報です。最新の情報は日本年金機構のHPなどをご覧ください)

◆障害年金についてのよくある誤解と真実


忙しい方向けのまとめ

Q1. 障害年金の受給率って、やっぱり低いんでしょ?

A1. 実は、そんなことないんです。

「障害年金は審査が厳しい」「なかなか受給できない」というイメージ、ありますよね。

でも、前回の記事で書いた通り、日本年金機構が出している公的なデータを見ると、申請件数ベースでは、およそ92%の確率で何らかの等級で受給に至っています。

「え、そうなの!?」と驚かれるかもしれません。

社労士さんのウェブサイトなどでは、「障害年金は一発勝負!」「通過率は低いから専門家へ!」といった言葉を見かけることがあります。

これは、もちろん「だから私たち社労士に依頼しませんか?」という営業や宣伝文句の側面があるのは否めません。

ただ、誤解しないでほしいのは、彼らの多くは「障害を持つ方を金づるに……」なんて考えているのではなく、純粋に「力になりたい」という善意を持っている方がほとんどだと私は感じています。

(そして実際に、申請してからよりも、申請するまでのハードルが高いのも障害年金です)

しかし、個人事業主として活動している以上、自分たちの専門性や必要性をアピールするのは自然なことですし、資本主義の仕組みの中で、頼ってもらうためには分かりやすいPRが必要になる……そういう社会の側面もあるのだと理解しています。

大切なのは、情報をうのみにせず、正しい知識を持つことです。

Q2. 障害年金の申請って、やっぱり自分じゃ無理? 専門家に頼まないとダメ?

A2. いいえ、ご自身でも申請できます! ただし……。

障害年金の申請手続きは、ご自身で行うことが可能です。

ただ、正直にお伝えすると、手続きは……めちゃくちゃ複雑です。

たくさんの書類を集めたり、何度も年金事務所に足を運んだりする必要が出てくることも。

特に、障害を抱えながら、心身ともにしんどい状況で、これらの煩雑な手続きを冷静に進めるのは、簡単なことではないかもしれません。

私自身も、過去に体調を崩して様々な福祉制度を利用しようとした際、書類の準備や役所とのやり取りに、本当に骨が折れる思いをした経験があります。

でも、安心してください。

年金事務所の職員さんは、基本的に「受給できるように」というスタンスでサポートしてくれます。

書類の書き方チェックから、必要な書類の案内まで、一緒に進めてくれるんです。

年金事務所に確認したところ、平均すると2〜3回程度の来所が必要になるケースが多いとのことでした。

(初回の相談と必要書類の確認 → 書類を揃えて提出 → もし不備があれば再提出、という流れですね)

場合によっては、ご自身で完璧に書類を準備できれば、提出時のみの来所で済む可能性もなくはないそうです。

ただ、これもまた、障害の状況によっては難しい場面も出てくるでしょう。

特に「日常生活もままならない」というような重い障害(1級や2級に相当するようなケース)を抱えている方は、ご家族などの代理人に手続きをお願いせざるを得ない場合が多いかもしれません。

Q3. 障害者手帳を持っていたら、障害年金も必ずもらえるの?

A3. いいえ、障害者手帳と障害年金は、実はあまり関係ありません。

これは意外と知られていないポイントかもしれませんね。

障害者手帳の等級と、障害年金の審査は、それぞれ別の制度、別の基準で判断されます。

管轄も、手帳は自治体、年金は日本年金機構と異なります。

ですから、「手帳を持っているから年金も大丈夫だろう」あるいは「手帳が軽い等級だから年金は無理だろう」と自己判断せず、きちんと確認することが大切です。

Q4. 障害年金の審査って、「一発勝負」って聞くけど本当? 落ちたらもうダメなの?

A4. 厳密には「一発勝負」ではありません。不服申し立ての道があります。

もし最初の審査結果に納得がいかない場合は、再審査を求めることができます。

具体的には、以下のようなステップがあります。
(出典:日本年金機構 年金の決定に不服があるとき(審査請求)


審査請求
(処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に)
まず、お住まいの地域を管轄する地方厚生局の社会保険審査官に対して、「審査結果がおかしいです! 私の障害なら受給できるはず!」と不服を申し立てます。

ただ、この段階で結果が覆ることは少ない、という情報もあります。なぜなら、社会保険審査官は書類を取り寄せ、最初の審査を担当した医師などに「こういう不服が出てるけど、どう思う?」と再確認する程度の場合が多いからです。おおむね3か月程度かかります。

再審査請求
(決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2か月以内に)

それでも納得いかない場合は、厚生労働省の社会保険審査会に対して、さらに「もう一度審査してください!」とお願いできます。

こちらは、専門家など複数の委員による、より公正さを重視した審査になります。ただし、結果が出るまで半年~1年ほどかかることもあるようです。

行政訴訟
(審査請求の決定の送達を受けた日の翌日から起算して6か月以内に)

それでもまだ……という場合は、最終手段として国を相手取って裁判所に訴えるという道もあります。


ここで、とても大切な安心ポイントがあります。

もし、「本当は2級相当のはずなのに、3級と判断されてしまった……」というようなケースで不服申し立てをした場合、審査を請求したことによって、元の等級より下げられたり、現在受給している年金の支給が止められたりすることはありません。

あくまで、「もっと上の等級に認めてほしい」という方向の審査なので、不利益変更はないんです。これは安心してくださいね。

では、なぜ社労士さんのサイトなどで「一発勝負」という言葉が使われるのでしょうか?

それは、多くの場合、最初の審査で提出した「診断書」の内容が、その後の再審査でも非常に重視されるからなんです。

後から「実はこうだったんです」と補足資料を出すことはできても、最初に提出された診断書の内容が、求める等級の水準に明らかに達していないと判断されてしまうと、何度審査をやり直しても、なかなか結果を覆すのが難しい……というのが実情のようです。

だからこそ、最初の審査の段階で、ご自身の状態を正確に反映した、適切な診断書を準備することが、何よりも重要になるのです。

そして、そのためには、医師に自分の状態を正しく伝え、医師がそれを理解し、診断書に必要な情報をきちんと書いてくれる必要があります。

「え、でも、お医者さんならちゃんと書いてくれるんじゃないの?」と思われるかもしれません。

もちろん、医師は病気の治療のプロフェッショナルです。

でも、「障害年金に通るための診断書を書くプロフェッショナル」では、必ずしもありません。

例えば、精神障害者用の診断書のフォーマットを見たことがある方は少ないかもしれませんが、そこには普段の短い診察時間だけでは伝えきれないような、日常生活の細かな状況(食事、入浴、掃除、金銭管理など)を具体的に書く欄がたくさんあります。

日本年金機構:HP 精神の障害用の診断書を提出するとき
アクセス日時:2025/6/6
診断書(精神の障害用)(PDF 4,776KB) より抜粋

これらを、医師が患者さんの状況を全て把握して、適切に書くのは、実はとても大変なことなんです。

患者さん自身も、面と向かって「ほとんどお風呂に入れていません」「部屋がゴミ屋敷です」なんて、なかなか言いづらいことってありますよね……。私も、気持ちはすごくよく分かります。つい、実際よりも少し軽く話してしまうこと、あると思います。

結果として、「これさえ書いてくれていれば、もっと上の等級だったかもしれないのに……」「実際の状態よりも軽く診断書に書かれてしまった……」といったことが起こりえてしまうのです。

社労士さんは、こういった障害年金特有の「診断書作成のポイント」に関するノウハウを持っているので、医師への伝え方や、書いてもらうべき内容について、的確なアドバイスをしてくれることがあります。

逆に言うと、現状の障害年金の審査が「医師の診断書だのみ」な部分があり、実際の病状や困りごとを正しく判定しきれていないのではないか、実質的には「医師ガチャ」のような状態になってしまっているのではないか、という点が、以前から福祉支援団体などからも問題視されている部分です。

この項目のまとめ

◆障害年金をもらいたいかも……と思ったら、まず何をすればいい?

ここまで読んで、「もしかしたら、自分も障害年金をもらえるかもしれない……」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。

まず最初にしてほしいのは、ご自身の「初診日」を確認した上で、年金手帳(または基礎年金番号通知書などの年金番号が分かる書類)をお手元に用意して、お近くの年金事務所に電話で問い合わせてみることです。

そこで、「障害年金の受給資格があるかどうか」を確認してください。

受給資格は、これまでの年金の納付状況などによって変わってくるので、ご自身で判断するのは少し難しいかもしれません。

ここで一つ、非常に重要な注意点があります。

初診日がとっても重要なんです。

障害年金が、会社員向けの比較的保障が手厚い「厚生年金」になるか、自営業者など向けの「基礎年金」になるかは、「その病気やケガで初めて医師の診察を受けた日(初診日)に、どちらの年金制度に加入していたか」で決まります。

例えば、うつ病で、会社を辞めてしまってから初めて病院にかかった場合、それまで何年も会社員として高い厚生年金保険料を納めていたとしても、初診日が退職後(国民年金に加入している時期)であれば「基礎年金」の対象になってしまうんです……。

厚生年金は障害等級が3級(労務に支障)から支給されますが、基礎年金は原則として2級(生活に支障)以上でないと支給されません。

これは、本当に大きな違いですよね。

だからこそ、私も自分の記事で繰り返しお伝えしているのですが、「あれ? もしかして……」と心身の不調を感じた会社員の方。働いているうちに、できるだけ早く医療機関を受診してください。

初診日のタイミング一つで、受け取れる年金の種類や金額、受給できるかどうかが大きく変わってしまう可能性がある。

なんか……変ですよね?

私も変だと思うんです。でも、現行の制度ではそうなっているのです。

さて、「いきなり年金事務所に電話するのはちょっとハードルが高いな……」と感じる方は、専門のNPO法人に相談してみるのも一つの方法です。

例えば、「NPO法人 障害年金支援ネットワーク」さんは、累計10万件以上、20年以上の相談実績があり、無料で相談に応じてくれます。

私自身も、過去に働けなくなってしまい、障害年金の受給を考えた際に、こちらのNPO法人の方に細かい点を教えていただき、本当にお世話になりました。

(なんだか宣伝みたいになってしまいましたが、実際に助けていただいた経験からのご紹介です!)

NPO法人 障害年金支援ネットワーク

障害年金は、私たちの暮らしを支える大切な制度の一つです。

正しい情報を知って、必要な方が適切に利用できるようになることを、心から願っています。

この記事が、あなたの不安を少しでも軽くし、一歩踏み出すきっかけになれたら嬉しいです。


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