カルピスのある景色/お好きな濃さでどうぞ。
momoさんの「うちのカルピス」という記事を読んでから、
ずっとカルピスのことを考えていました。

カルピスって、
味だけじゃなく、
時間まで思い出させてくれる飲み物なのかもしれない。
子どもの頃、
少し濃いめに作ってもらった一杯。
夏休み。
家族と過ごした食卓。
友達と笑った午後。
思い出そうとしなくても、
ふとした瞬間に景色ごと戻ってくる。
そんな味なんだと思いました。
だから今回は、
「カルピスのお菓子」を作るのではなく、
カルピスの景色を作ってみたい。
そう思ったのです。
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最初に決めたのは、
「全部カルピス味にしよう」ではありませんでした。
ブランマンジェ。
桃のマリネ。
レアチーズクリーム。
焼きたてのパイ。
どのパーツも、
一つでおいしく。
そして、
好きな組み合わせで楽しめるように。
全部作らなくてもいい。
どれか一つだけでも、
その人の食卓になればいい。
そんな構成を目指しました。
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作っている途中で、
一つの発見がありました。
桃味のお菓子や飲み物には、
りんごがよく使われています。
最初は材料として見ていたりんごが、
途中から少し違って見えてきたのです。
そこで思いついたのが、
アップルティーでした。
正直、
最初は半信半疑でした。
でも飲んだ瞬間、
「これだ。」
と思いました。
輪郭は少し曖昧になるのに、
不思議と桃が桃らしく見えてくる。
りんごが前に出るわけではない。
でも、
桃もカルピスも、
お互いの輪郭を静かに浮かび上がらせてくれる。

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振り返ると、
今回ずっと考えていたのは、
「支える」
ということでした。
カルピスは、
いつも主役というより、
誰かとの時間や、
その時の気持ちを、
そっと支えてくれる飲み物。
だから私も、
何かを強く足すのではなく、
静かに支えるものを選びたかった。
ラズベリーを入れなかったこと。
パイをキャラメリゼしなかったこと。
器の色。
写真の色。
振り返ると、
カルピスに似た選択ばかりをしていた気がします。

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子どもの頃は、
誰かが作ってくれたカルピス。
大人になると、
自分で好きな濃さを選ぶようになります。
その変化は、
少しだけ大人になった証なのかもしれません。
でも、
子どもができたり、
ふと昔を思い出したりすると、
また自然と手が伸びる。
懐かしさは、
振り返るためだけのものじゃない。
忘れたと思っていた景色が、
今日を歩き出す力になることがある。
そんなことを、
カルピスが思い出させてくれました。
だから最後は、
「お好きな濃さでどうぞ。」
それぞれの時間の中に、
それぞれのカルピスがありますように。
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Recipe
今回は、
「全部作らなくてもいい」
を前提にレシピを置いてみます。
ブランマンジェだけでも。
桃マリネだけでも。
レアチーズディップだけでも。
アップルカルピスティーだけでも。
その日の気分や、
思い出の濃さに合わせて。
お好きなところからどうぞ🫧

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① 桃カルピスブランマンジェ
(小さめグラス3〜4個)

材料
* 牛乳 125g
* 生クリーム35% 50g
* 桃カルピス原液 15g
* 砂糖 10g
* 粉ゼラチン 2g
* 水 10g
* 塩 ひとつまみ
作り方
1. 粉ゼラチンを水でふやかす。
2. 鍋に牛乳、生クリーム、砂糖、塩を入れて温める。(沸騰させない)
3. 火を止めてゼラチンを溶かす。
4. 粗熱が取れたら桃カルピスを加える。
5. グラスに流し、冷蔵庫で冷やす。
ポイント
桃カルピスは加熱しない方が香りが残ります。
今回のブランマンジェは、
カルピスを主役にするというより、
全体を静かに支える存在でした。
白い体温みたいな、
やさしい温もりのあるブランマンジェです。
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② 桃カルピスマリネ
材料
* 桃 1個
* 桃カルピス原液 20〜30g
* レモン汁 小さじ1
* 桃の皮(色出し用)
作り方
1. 桃を洗い、皮をむく。(皮は取っておく)
2. 果肉を角切りにする。
3. ボウルに桃、桃カルピス、レモン汁を入れて和える。
4. 桃の皮も加える。(皮を揉むようにするとピンク色が滲んできます)
5. ラップを密着させ、冷蔵庫で30分〜1時間休ませる。
ポイント
* 桃の果汁が出てソースになります。
* 桃カルピスの人工的な香りが、生の桃でフレッシュに感じます。
* 桃の皮からほんのり桜色が出れば大成功。(なるべく赤みの強い桃を使うのがおすすめ)
私は途中、
マリネ液だけを別容器に取り分けて、
ごく少量のゼラチンでとろみをつけました。
人工と自然のあいだみたいな、
少し曖昧なピンク。
今回とても好きだった景色です。
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③ 桃カルピスレアチーズディップ

材料
* クリームチーズ 100g
* ギリシャヨーグルト 50g
* 桃カルピス原液 20〜30g
* 桃マリネの汁 小さじ1〜2
* レモン汁 少々
* 塩 少々
作り方
1. クリームチーズを柔らかくする。
2. ギリシャヨーグルトを混ぜる。
3. 桃カルピスを少しずつ加える。
4. 桃マリネの汁を加える。
5. レモン汁と塩で味を整える。
6. 冷蔵庫で30分ほど休ませる。
目標の固さは、
スプーンでぽてっと落ちるくらい。
パイにつけると、
軽やかなレアチーズパイのようになります。
少しの塩気が、桃の風味を引き立ててくれます。
ロースハムや黒胡椒ともよく合いました。
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④ 薄焼きパイ
材料
* 冷凍パイシート 1枚
* 粉糖 少々
作り方
1. 半解凍したパイシートを、ひと回りほど大きくなるように伸ばす。
2. フォークで穴をあける。
3. オーブンシートをかぶせる。
4. 天板で挟み、200℃で15〜18分焼く。
5. 必要なら天板を外して2〜3分追加で焼く。
6. 冷めたら手で割り、粉糖をふんわりかける。
今回はキャラメリゼはせず、
あくまで支える食感を目指しました。
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⑤ アップルカルピスティー
材料
* アップルティー 140ml
* 桃カルピス原液 60ml
* 氷 適量
作り方
1. アップルティーを少し濃いめに淹れて冷やす。
2. グラスに氷を入れて、アップルティーを注ぐ。
3. 桃カルピスを加えて、軽く混ぜて完成。
ポイント
* 目安は「アップルティー7:カルピス3」
* 甘さが気になる場合は紅茶を少し濃いめに。
* 私はルピシアのアップルティーを使いました。
今回、一番驚いた組み合わせでした。
輪郭は少し曖昧になるのに、
不思議と桃が桃らしく見えてくる。
りんごが前に出るわけではない。
でも、
桃もカルピスも、
お互いの輪郭を静かに浮かび上がらせてくれる。
今回一番印象に残ったのは、
実はカルピスでも桃でもなく、
最後に加えたこの一杯だったのかもしれません。
最後まで主役にはならないのに、
気づけば全部を繋いでいた。
「ああ、私はこういう存在が好きなんだ。」
そんなことを、
静かに教えてもらった気がしました🍎🍑
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全部を合わせても。
どれかひとつだけでも。
子どもの頃のカルピスの濃さが
それぞれ違っていたように、
この食卓も、
その人の思い出や時間に合わせて、
自由に楽しんでもらえたら嬉しいです。
お好きな濃さでどうぞ🫧

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最後に。
この景色を作るきっかけをくださったmomoさんの記事を置いておきます。
カルピスを思い出した方も、
初めて飲みたくなった方も、
ぜひ読んでみてください。
ありがとうございました🫧
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-写真は全て筆者撮影-
