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江ノ島は特別だった!新婚一泊旅行で味わった"まさかの特別室”の夜とは?

こんにちは、やらぽんです🌈

この記事は、以前投稿したエッセイ
「鎌倉、江ノ島への一泊旅行が新婚旅行に早変わり!今でも笑えるあの話。」の続編にあたる、リライト記事になります。
(まだ読んでないよ〜という方は、よければ先にこちらをどうぞ😊)


実はこの過去記事の後編に「スキ」をくださった方から、「めっちゃ読み応えがありました!」という嬉しいコメントをいただいたことが、この記事を書き直すきっかけになったんですね。

リンクを貼った前編は“笑った話”。
今回リライトした後編部分は“泣いた話”。
でも、そこには夫婦の原点とも言える大切な夜があったのですよ。

笑いと涙のはざまで、心の芯に残った忘れられない一泊のエピソード。
どうか、のほほんとお付き合いくださいね☺️

思いつきの延泊が、新婚旅行に早変わり!?

そもそも日帰り予定だったんです、鎌倉ぶらり旅。
けれど、江ノ島に足を伸ばし、ちょっと気まぐれで泊まりにしようかと。

「このまま帰るのも名残惜しいよね・・・」
そんな二人の思いが重なって、江ノ島に一泊することになったんですよ。

今思えば、この何気ない判断が、入籍したばかりで新婚旅行にも行けていない若いふたりの“新婚旅行”代わりになるという、小さくてかけがえのない宝物になったんですよね。

老舗旅館で味わった思いがけない“待遇”の違和感!

当時の私たちは、20歳と21歳だったので、旅慣れてるわけでもなくて。
観光案内所も見つからず、数軒の旅館を当たってみた結果──

ちょっと格式がありそうな、いかにも老舗な雰囲気の旅館を発見。
「ここなら安心できそうだね」と、意を決して飛び込みました。

「すみませんけど、お部屋は空いてますか?」
今から、ですか?
「はい、一泊したいんですけど・・・」

私たち二人を交互に見ながら
しばらくお待ちください!
そう言い残して奥に消えました。

ところが、対応に出てきた仲居さんが一旦引っ込んで、次にはその仲居さんと一緒に、女将さんらしき人物が現れ、妙に探るような視線を私たちに向けてきたんです。

あの、お泊まり・・・、ということでございますか?
「はい!一泊で・・・」 
あの、宿帳にお名前をいただきますけど・・・よろしいですか?

ん?
なぜ、そんなことをわざわざ言うんだろう?

「はい!かまいませんけど・・・結婚してますんで・・・」ここ、強調します。
あの、お食事の用意はできませんけど、それでもよろしゅうござい・・・

え?えッ?・・・・・・どうする?食事できないって!」
「外で食べる?・・・・・・やっぱり帰る・・・?どうする・・・?」

彼女が不安げに私を見つめて問いかける姿。
上がりがまちに座りもせず、立ったままで見下ろすオバサンふたり組。
彼女らの絡みつく視線が、私の視野に入っている・・・。

「じゃぁ、食事はどうにかしますんで!」
きっぱりと言い切った私と彼女を、訝しげな表情で見つめながら
あの、お宿代は、前払いになってますけど・・・よろしいですか?

なんか、ここら辺までのやりとりで、泊めたくないなら泊めたくないと、はっきりそう言えばいいのに!って、いや~な気分になってしまったんです。

でも、もちろんそんな思いは、おくびにも出さず。

さっさと玄関先で靴を脱いで敷台に上がると、すかさず仲居さんが二人の靴を、まるで差し押さえでもするかのように、確保して持っていくじゃないですか!

「あ、あ・・・」思わず声に出しそうになったけど、よくよく見ていたら、目立たぬ場所にあった靴の保管場所に、移しているだけでした。😓


玄関の敷台で交わした交渉では、泊められるのは「特室」しか残っていないということだったので、奮発してその特別室ならぬ特室に決めたのですよ。

カウンターで宿帳にしっかりと夫婦2名分の名前を記帳し、予想外の高い料金に脇汗を書きながらも泰然自若を装い、持参してきた全財産の現金の中から宿代を前払いして、何やら大仕事が終わったような気分でした。

まぁ、そんないきさつで2階のお部屋への案内となりました。
廊下も古めかしいものの格式がありそうで、聞かされた特室の宿泊料金から推測しても、お部屋の設えも豪華そうで期待ができそうだ・・・。

特別室(?)に通された夜──

その「特室」のお部屋に通されたときに、最初の感想の言葉をなんと言おうかなんて、期待に胸を膨らませて仲居さんの後から付いていったのですね。

ところが、何回か廊下を折れ曲がっていった突き当たりの右側に、ん?と首をかしげたくなるようなドアがあったのです。

どうやら、ここらしい・・・・・・。でも、ドアはみすぼらしそうだけど、中は立派な内装で、けっこうゴージャスな気分に浸りきれるっていう、豪華なお部屋になってるじゃないの!と言いたい思いが、頭をよぎる・・・・・・

特室は・・・・、こちらの、お部屋でございます・・・
そう言ってドアを開けてから、部屋のカギを渡すと
明日のご出発は10時まででしたら、ご自由にお帰りくださいませ!
なんて言うじゃないですか。当たり前だよ、前会計で済んでいるから・・・。

おまけに
玄関は22時には鍵をかけますので、外出はそれまでにお済ませください
なんて、冷たく言い放つと「それでは、ごゆっくりどうぞ」と慇懃無礼な挨拶を残してサッサと消えていきました。

案内された“特室”と呼ばれる部屋は──
想像していた「特別な空間」とは、ずいぶん違っていて。

・・・・・・狭い、なんて狭いのだろ。おまけに窓が、小っさい・・・。
部屋の照明を全部付けても、まだ何となく薄暗い印象の4畳半くらいのスペースしかない部屋の壁際に、ギリギリに寄せたベッドが1つだけ。

薄暗くて狭い四畳半。
胸より高い位置にある窓も小さく、見えるのは屋根とわずかな空。
古びたベッドに、直接お布団が敷かれていて・・・・・・ギシギシと古いベッドのスプリングが響く音だけが、寂しさを際立たせていました。

特室は、特別な部屋ではあったけど、ゴージャスなほうの特別ではなかったのですよ。貧弱貧相なほうの「特別な部屋」だったのです。

そんな、お粗末で狭く貧相な部屋に押し込まれてしまった、新婚の私たち夫婦ふたり。人の足下を見るって、こういうことなんだなと、実感しました。

たっぷりと人生経験を積んだ今ではよく分かるけど、この特室ってヤツは宿の中で、布団部屋とか住み込み用の部屋とか、備品などをしまう納戸として機能していた部屋だったんだろうと思います。

そこを臨時用の客室として使っていたんでしょう。団体客の添乗員さんを無料で泊める部屋とか、宿代が取れない団体客貸切りバスの、運転手さん用の部屋として使っていたとか・・・・・・ね。

窓も胸ぐらいの高さの小さな窓で、見える景色と言えば、宿の屋根瓦と残りスペースでわずかに見える空だけ、という素っ気ない景色なのです。

私は、そんな部屋で泊まることになった彼女が、可哀想でかわいそうでならなかったのですよ。惨めな思いをさせて・・・・・・ゴメンね。こんなことなら、帰ればよかったね。そう思って聞いたのです。

「どうする?・・・・・・このまま帰ろうか?」
すると彼女が
「ううん、いいよ、ここでも。二人でいればどこだって思い出になるもん」
そう答えてくれたのです。😭

・・・・・・もう、泣きそうになりました。

サンドイッチの特別なディナーと笑いと涙の夜に!

なんとかディナーで挽回をと考えてお店を探すも、夜の江ノ島にはピンと来るレストランも見つからず、ただうろうろして時間が過ぎるだけ。

せめて豪華な料理で気分を直そうと思っていたけど、お腹がすいて我慢できなくなった彼女の提案で、サンドイッチと菓子パンを買って部屋で食べることにしたのです。

そうやって、仕方なく買ったサンドイッチと菓子パンを手に、ふたりで“特室”に戻りました。

動くたびにギシギシ言うベッドの上に腰かけて、昼間の「ニホンゴ、ワカリマスカ?」の珍事件を思い出して笑い合いながら・・・・・・気分だけ豪華なサンドイッチディナーを楽しんだのです。

その夜のサンドイッチは、今でも忘れられないゴチソウになったのです。

若いふたりには、どこで食べるかよりも、誰と食べるかが大事なことで、どこで飲むかよりも、誰と飲むのかがもっと大事なんだと、心の底から思い知った忘れられない夜になりました。

彼女がこぼした涙を、私は今も忘れない!

灯りを消したあと、彼女の頬をつたった小さな涙。
そっと指でぬぐいながら、私は心に誓ったんです。

「この人に、もう二度と、惨めな思いはさせたくない」

その夜の誓いが、
今の穏やかな夫婦の時間を育ててくれたんだと、あらためて思います。

泣いた数だけ、人はやさしくなれる

あの夜、私は学びました。

・コンプレックスは、悔しさは、自分を磨く燃料になること。
・心が折れそうな経験ほど、人に優しくなれること。
・誰かの涙を見たとき、自分の中に“強さ”が芽生えること。

「泣いた数だけ、やさしくなれる」
「笑った数だけ、幸せになれる」・・・・・・

泣いても、笑っても、全部が意味あることなんだと。
だから、思いきり泣いて生きよう。思いきり笑って、生きていこう。

あの日の夜が刻んでくれた私たちの大事な原点

今ではすっかり、笑ってしまう思い出話だけど、
あの江ノ島の一泊旅行が、私たち夫婦の“原点”になったんです。

もし、あの夜の部屋が快適だったら。
もし、歓迎ムードで迎えられていたら・・・・・・

たぶん、このnoteで江ノ島旅行のエピソードを書くこともなければ、涙をぬぐうあの瞬間すらも存在せず、記憶の奥にしまわれたままだと思うんです。

コンプレックスは、成長のエネルギーになる!
悔しさや惨めさをかみしめた数だけ、人生には味が出てくる!

ってことで、今回は
「江ノ島は特別だった!新婚一泊旅行で味わった"まさかの特別室”の夜とは?」笑った前編の続きはちょっぴり切なく温かいあの夜のお話。😓
※見出し画像のイラストは、メイプル楓さんからお借りしました。

では!

泣き笑い  涙のあとは  のほほんと🌈


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やらぽん(屋良治臣)🌈若返りトランスパフォーマンス™ この記事をわざわざ読んでいただいたご縁に感謝します! チップを心の支えとクリエーター活動に活かしますので、よろしかったら応援よろしくお願いします。これからもクリエーター活動をがんばります!