本を読むな!【思考の技法】
先日、コミュニティ(しごおもラボ)で、プレゼンイベントがあり、その中でグレアム・ウォーラスの『思考の技法(The Art of Thought)』という本が紹介されました。
『思考の技法』ってめちゃくちゃ格好いいタイトルじゃないですか…?
後々ドヤ顔で「コレはね…」と論じるために読んでみましたが、全体としてはかなり難解な本でした…。
ただ、理解ができた中で参考になった考え方がいくつかあります。
ひらめきは突然に
ウォーラスは、創造的な思考には次の4つの段階があると説明しています。
準備 ▶ 培養 ▶ 発現 ▶ 検証 です。
まず、問題についてしっかり考える「準備」の段階があります。
たとえば、本を読んだり、論文を読んだり、セミナーを聴いたりする時間です。
しかしウォーラスが重要だと言うのは、その次の段階、「培養」です。
これは一度その問題から離れる時間のことです。
散歩をするとか、カフェでぼんやりするとか、はたまた別の仕事をするとか。
そうしている間も、実は頭の中では思考が続いているといいます。
そしてある瞬間「そういうことか💡」というひらめきが生まれる。
つまり、創造的な思考には集中する時間と、いったん離れる時間の両方が必要だということです。
本を読むな!考えろ!
もう一つ、この本で刺さったページがあります。それはなんと、読書よりも思考の時間が重要だという指摘です。
しかし〈培養〉の段階において、心身の休養の代わりに行われる中で最も危険なのは、おそらく激しい運動でもお定まりの管理でもなく、勤勉かつ受動的な読書の習慣だろう。
えぇ~!?って思いませんか。
私たちはつい、「もっと本を読まなければ…」と思いがちです。
しかしウォーラスは、読書ばかり続けるのではなく、思考にふける時間を持つことの重要性を述べています。
旅行中は「本を読むのではなく、静かに座っておのれの思考を整理すべきだ」と語った。
カーライルという人が、トロロープに語ったとされる言葉
そして、政策立案の実例を出し、読書をする勤勉な人の熱狂や推進力は素晴らしいが、それは精神の十分な柔軟性や独創性によって導かれたものではなかった…とも語っています。
感想
体感値としても、そうだなぁと思います。
ずっと机に向かっていると、かえって考えが進みません。
むしろ散歩しているときにアイデアが浮かびませんか?
これは偶然ではなく、思考のプロセスそのものと思います。
私自身、社会人大学院で学びながら、普段の仕事もしつつ、そしてnoteも書いてます。
本や論文を読んだあと、すぐに理解できるとは限りません。
が、少し時間が経ってから「あの話は、実務ではこう使えるかもしれない」と気づくことがあります。
そしてその気づきを、noteに書いて整理してみる。
そうすると、さらに理解が深まります。
こうして振り返ると、自分の学びのサイクルも
集中 → 離脱 → ひらめき → 整理
という流れになっている気がします。
現代は常に忙しく、スマートフォンを見続けてしまう時代です。
しかしウォーラスの話を読むと、思考において「何もしない時間」は相当大切なのだと感じます。
ときにはスマホはもちろん、本も閉じて、少し思考にふけってみる。
それが、良いアイデアを生む秘訣かもしれません。
一度このnoteを閉じた後、1分だけ思考してみませんか?😊
今日の本
グレアム・ウォーラス『思考の技法』ちくま学系文庫。
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