親として、大人として、子どもたちの夢を応援するということ - 『宇宙兄弟』寄贈プロジェクトに寄せて
応援したい活動を紹介します。
ミイコさんのこれです。
子どもたちに“夢を見る力”と“挑戦する勇気”を持ってほしいという願いからミイコさんが発起人となり、全国の学校図書館に『宇宙兄弟』全46巻を寄贈する試みです。
残念ながら、わたしは漫画『宇宙兄弟』を読んだことはありません。興味はありますが、すでに子育ても終わった在米のわたしがこの先46巻もの漫画を全部読む機会を持てるか?は謎……。
でも、あらすじをざっくり読んで、夫が"October Sky"(オクトーバー・スカイ)が大好きだったことを思い出しました。
これは米国版初期タイトルが"Rocket Boys" という実話をもとにした映画です。1999年に"October Sky" 邦題『遠い空の向こうへ』という映画になったあと本のタイトルも"October Sky"に改題されました。
"October Sky" はうちの子どもたちがハイスクールのころには学校の推薦図書にもなっていたと記憶しています。
夫は映画を見ては、ぶっきらぼうな炭鉱夫の父親に感情移入して涙をぽろぽろ流していました。(余談:これが脳裏にあるわたしはQPさんにも映画を見せたことがありますが、彼も泣きました。🤣)
炭鉱の小さな町で、誰もが将来ずっと炭鉱夫として生きるのがあたりまえとされていたような環境で、宇宙を夢見る子どもに対して「現実を見よ!」と言わんばかりの塩対応の父親。
子どもの夢を応援するどころか、ないがしろにする父親の気持ちもそれはそれで「子を思いやるからこそ」にちがいありません。
この作品のように、本来子どもには夢を持つ力、夢に向かっていく力があるのに、現実は近くにいる大人こそが応援どころか、心無い一言でぶち壊しているケースも多いのではないでしょうか?
夫が、この作品がそれほど好きだったのにはわけがあります。
日本で暮らしていたころ、亡き夫は英会話スクールを経営していました。100人以上の子どもたちに英語を教えていた当時、子どもと接する中で、「最近の子どもってまるで夢がない」とぶつぶつ言っていたことをわたしはよく覚えています。
野球選手、宇宙飛行士、芸人、政治家、花屋さん、レストラン経営、シェフになりたいっといった憧れや夢を持つ子どもたちは少なくて、小学生のうちからいい学校に入りたいとか、いい会社に就職したいなどという子どもたちが多かったからです。
80年代から90年初頭なので、時代的には今の日本ほど閉塞感の漂う時代ではなく、むしろバブル時代でした。でも、だからこそ子どものうちから夢よりお金、地位、良い就職先だったのかもしれません。子どもはまわりの大人の言葉をちゃんと聞いているものです。
夫が教えていた小学生で、親が消防署に勤めている子が、「パパのように消防士になりたい。だって公務員は安定しているから」というのを聞いて「なんだかな〜」と思ったようです。
もちろん、パパが立派な消防士で子どもがその姿に憧れるのは悪いことではないしある意味でその環境ではほかのオプションに触れる機会もないわけですから、それこそが自然ともいえます。ただ小学生が「公務員は安定している」と言ったことに衝撃を覚えたのです。
だからこそ、夫が四人の父親となったあとも「子どもを親の型枠にはめるな」というのが口癖でした。
話は逸れますが、そんなことに拘っていた生前の夫の言葉を、作家の有川真由美さんが心に留めてくれて、彼女の著作に記してくれたことがありました。


仕事がら、自分が子どもを持つ前から夢の持てない子どもたちに接し残念な気持ちを抱えていた夫だったからこそ、夢を育てることをたいせつにしたかったのだと思います。
そんな体験から、夫は我が家の子どもたちに、就職先を暗示したり、やりたいこと、なりたいものに意見するような発言をしたことはありませんでした。
全員が大学、大学院に行きましたが、行けと言ったこともなければ行くなと言ったこともありませんでした。それぞれが学びたいことを自分の意思で決めて着々とその道を歩いていった結果が今に続いています。
もっとも、夫こそが自分の思ったとおりの人生を生き抜いた人だったので、親だからと言って、子どもの夢や目標に対して横槍を入れるようなことをいえば、おまゆう(オマエが言うな)です。
夫がたいせつにしてしていた「子どもたちの夢に口を挟むな」をわたしも守ってはきたつもりですが、心の中では「将来食えるのかいな?」という心配は常にありました。
それでも、夢をぶち壊すような発言はせずにじっと堪えました。
とにかく黙って見守り、環境を与えながら応援するのみ。
それ以外にできることはありません。
人生、だれしも一度きりですからしたいことにチャレンジし悔いのない人生を生きることができれば、それほど幸せなことはありません。
とはいえ、子を思うからこそ、夢よりも現実的かつ、安心安全を押し付けたくなるのもしかり。
誰しも子どもが夢に敗れる姿や茨の道を歩かせたくないのもわかります。
でも、自分の意思で決めたことなら、少々の困難は乗り越えられるし、乗り越えようとするものです。
ミイコさんの想いが日本中の子どもたちに届いて、失敗や成功よりまずは夢を持つこと、夢に向かって進んでいこうとする子どもたちが増えるといいなと思います。
夫も🔥の人でしたが、ミイコさんもどんどん自分を進化させていて熱く眩しいです。
わたしの夫も喜怒哀楽が激しく熱い人でした。
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