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【わかってきたぞ】種族/大種族に関する備忘録13:造魔族【悟り・気づき】

 おれだ。前回の続きだ。今回は大種族のうち造魔族についてざっくり見ていこう。この大種族には種族が造魔しかいない。擬人やデモノイド、機械族など似たような種族はいるが、造魔は発生からして特殊なのだ。

◆造◆

◆魔◆


造魔/Zoma:LIGHT/DARK-NEUTRAL

 造魔とは『デビルサマナー』以後にしばしば登場する種族で、通常の悪魔や機械とは異なり、核となる造魔素ドリー・カドモンを悪魔と合体させることで作り出される人造の悪魔のことだ。ドリー・カドモン自体を人間が創造したかどうか定かでないので、正確には人造と言い切れない。物理肉体を有しており、召喚や使役に生体マグネタイトを必要とせず、自我はあっても基本的に命令通りに動く(時々背く)。合体させた悪魔に応じてレベルアップし、特殊能力を継承し、『ソウルハッカーズ』では人型・獣型・龍型・天使型の四種類に形状変化していく。特定のレベルまで上昇した時に特定の悪魔を合体させると英雄や猛将になる。シェイとかジードとかプロト・ネームがついてはいるが、プレイヤーが適当に名前を変えることができる。属性は、仲魔にできるやつはL-N、敵はD-Nとなっている。

ドリー・カドモン

 ドリー・カドモン(Dolly Kadmon)のうちカドモンとは、ヘブライ語で「原初の」という意味だ。ギリシア神話で都市国家テーバイの建設者とされる英雄カドモスはフェニキアから来たとされ、その名もヘブライ語と同系のフェニキア語で「原初の」を意味する。ユダヤ教の神秘主義「カバラ」によれば、最初の人間アダムは天上世界において「神の似姿」として創造され、土の塵がこれに基づいて捏ね上げられて肉体となったが、この「神の似姿」であるアダムをアダム・カドモン(原初のアダム)と呼ぶ。ドリーとは英語Doll(人形)の訛った形であるから、ドリー・カドモンとは「原初の人形」ほどの意味となる。神がアダムを創造したように、造魔の元型(アーキタイプ)となるものとしてそう呼ばれるのだろう。誰がそう呼んだのだろうな。

 ドリー・カドモンは、『デビルサマナー』では「平崎市」という地方都市の地下にある古代遺跡から出土し、遺跡を守る造魔オオマガツヒとヤソマガツヒがいたのだから、この古代文明が作った(少なくとも伝えていた)ものだろう。小説『真・女神転生デビルサマナー外伝 鎮魂の哀歌』によると、古代日本(倭国)には大陸から倭に渡来した秦氏の築いた小国が存在したが、女王がアンでその娘がイナルナ、許嫁がエンキで狩人がドゥムジというのだから、どうもシュメール人の末裔らしい。秦氏をユダヤ人の末裔とする妄説はよくあるが、天皇をスメラミコトと言うことから、シュメール人の末裔とする妄説もある。学術的にはあほらしいが伝奇作品ならよかろう。

 この国はナガスネヒコやニギハヤヒがいる生駒国の隣にあり、ともにヤマトの王に滅ぼされたというのだが、平崎市はどう見ても川崎+横浜がモデルで、ナガスネヒコらがいた奈良盆地からは遥かに遠方だ。歴史上の秦氏の本拠地は奈良盆地の北の山城国であるから、ここから関東へ逃げたのだろう。神奈川県には秦野市があって秦氏が住んでいたともいい、同作品のヒロインである秦野久美子は秦氏の末裔という設定だ。

 ともあれドリー・カドモンは彼ら「シュメール人の末裔の秦氏」が持っていたことになる。これを手に入れた現代の様々な勢力が、古代文明の遺跡を巡って争うのが本編というわけだ。シュメール神話には地母神ニンフルサグが泥土と血液から人間を創造する話があるし、これを神々(悪魔)から教わって一族の秘儀として伝えていたということなのだろうか。しかしそんな秘儀をただの人間に伝えるとも思えないから、あの世界の秦氏は神々(悪魔)と人間の混血者の末裔なのだろう。神武東征の時に奈良盆地の近くにいたというなら、徐福が連れて来たのだろうか。

ガルガンチュア

 さて、古代遺跡から出土したドリー・カドモンを盗んで最初に造魔を作ったのは天才科学者のDr.スリルという人物だ。この造魔はフランソワ・ラブレーの小説に登場する巨人になぞらえて「ガルガンチュア」と呼ばれた。ところが主人公たちに破壊されてドリー・カドモンを奪われ、錬金術師ヴィクトルに見い出されて新たな造魔が誕生することとなる。Dr.スリルはその後も他のドリー・カドモンを入手してガルガンチュア・シリーズの造魔を作るが、そのたびに主人公たちに破壊されてしまう羽目になる。

メアリ

 その後『ソウルハッカーズ』において、ヴィクトルは「メアリ」というメイドを連れて別の場所に現れる。彼女は実は造魔であり、おそらく平崎市から出土したドリー・カドモンのひとつをもとに創造された存在だ。しかしヴィクトルは彼女を戦わせたりはせず、あくまで「娘」のような存在として扱っており、いずれは「人間」となれるように教育している。

 ヴィクトルは本名を「ヴィクトール・フォン・フランケンシュタイン」と名乗っているが、これはメアリー・シェリーの小説『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』の登場人物の名であり(フォンがつくのは映画版だが)、ライドウを含めたデビルサマナーシリーズに登場するのは本人で、血液製剤により半ば吸血鬼となって数百年生きているのだという。いわゆる「フランケンシュタインの怪物」を造魔になぞらえたものだろう。

『ソウルハッカーズ2』にも造魔やヴィクトルは登場するが、メアリはヴィクトルのもとを離れて独立しているようだ。詳しくはネタバレとなるので、上掲の動画を見てくれ。

◆業◆

◆魔◆

【続く】

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