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JICA海外協力隊のリアル 第2回「どうしたら合格できますか?」から始まった。56歳、JICA応募への道

渡名喜島から帰ってきて、最初にしたこと。

それは、JICA海外協力隊の説明会に参加することでした。

この時はまだ56歳でした。

「本当に私にもできるんだろうか。」
そう思いながらも、もう一度、海外に行ってみたいという気持ちは消えませんでした。

インドで生まれた「いつか海外で活動してみたい」という思い。

それが、少しずつ現実のものになり始めていました。

でも、何から始めたらいいのかわかりません。

そこで私は、とにかく実際にJICA海外協力隊に行った人の話を聞いてみることにしました。

最初は大阪の説明会へ

ちょうど日程が近いところで、大阪で説明会がありました。

私はそこへ参加しました。

帰国した元隊員の方の話を聞きました。

実際に海外へ行って、現地で生活して、活動して、そして日本に帰ってきた人。

話を聞いていると、
「本当にこういう世界があるんだ」
と、少しずつ現実味が出てきました。

そして私は、個別懇談を希望しました。

JICAの職員の方と、マンツーマンで話をすることになりました。

そこで、私はいきなりこんなことを聞きました。

「どうしたら合格できますか?」

今思えば、ずいぶん率直な質問だったと思います。

すると、その職員の方が言いました。

「行きたいという気持ちがあれば大丈夫ですよ。」

そして、
「僕は3回目で合格しました。」
と教えてくれました。

さらに、
「8回目で合格した人もいますよ。」
とも。

そして最後に、
「絶対、合格できますよ。」
そう言ってくれました。

その言葉を聞いて、少し肩の力が抜けました。

「一度で合格しなければいけない」

と思っていた私にとって、

「何回挑戦してもいいんだ」

ということが、とても心強く感じられました。

次は姫路の説明会へ

次に参加したのは、姫路での説明会でした。

そこでは、なんとオンラインで、現役の隊員の方とつないでもらいました。

その方は、69歳で応募し、71歳で活動している現役隊員でした。

私は、現地での生活についていろいろなことを聞きました。

どんなところに住んでいるのか。
どんな生活をしているのか。
活動はどんなものなのか。

そして何より、
「この年齢でも、本当に海外で活動できるんだ」

ということを、実際に活動している方の話から感じました。

年齢を理由に、
「もう遅いのではないか」
と思っていた私にとって、とても大きな出会いでした。

3回目は神戸

そして、3回目は神戸の説明会。

そこでは、元隊員の方を囲んだ座談会がありました。

その方は、なんと私と同じ姫路在住。

話をしているうちに親しくなり、思い切って連絡先を教えていただきました。

その後も、いろいろな情報を教えてもらいました。

JICAのこと。
応募のこと。
実際に隊員になった人のこと。
海外での生活のこと。

私は、とにかく情報を集めました。

そして、この頃にはもう、

「とにかく応募してみよう」

という気持ちに変わっていました。

応募者調書を作ってみた

神戸の説明会には、今度は自分で作った応募者調書を持っていきました。

まだ応募前です。

でも、自分なりに書いてみた。

そして、
「これでいいでしょうか?」
と、アドバイスをもらいました。

大阪では、
「どうしたら合格できますか?」
と聞いていた私。

姫路では、実際に海外で活動している人の話を聞いた。

そして神戸では、自分で応募書類を作って持っていった。

いつの間にか私は、
「行けるかな」
と考えているだけの人から、

「応募するぞ」
と動き始めた人になっていました。

どの職種で応募する?

次に待っていたのは、応募する職種を決めることでした。

JICAの要請内容を一つひとつ見ていきました。

自分の経験や資格を考えながら、

「私には何ができるだろう」
と考えました。

そして、私は二つの職種に応募することにしました。
「高齢者介護」
そして、
「看護師」
です。

看護師として長く働いてきた私にとって、どちらも自分の経験につながる職種でした。

でも、どちらで活動することになるのかは、この時点ではわかりません。

一次選考 (書類選考)

そして、一次選考。
結果が届きました。

合格したのは
「高齢者介護」
でした。

「通った……。」
うれしかった。

でも、喜んでいる暇はありません。
次は二次試験。

面接です。

二次試験に向けて

一次試験に合格して、次に待っていたのが二次試験でした。

二次試験には、二つの面接がありました。

「人物面接」「技術面接」です。

人物面接では、なぜJICA海外協力隊に参加したいのか、どんな経験をしてきたのか、現地でどのように活動したいのか――。

そして技術面接では、自分の専門分野について、どんな知識や経験があり、それを現地でどう生かせるのか。

そんなことを聞かれるのだろうと思いました。

でも、実際には何を聞かれるのか、まったく分かりません。

二次試験って、何を聞かれるんだろう?

ここから私は、インターネットで情報を集め始めました。

過去に受験した人の体験談。

面接で聞かれたこと。

準備しておいたほうがいいこと。

とにかく検索しました。

そして、何度も目にしたのが、
「JICA海外協力隊の目的」
についてでした。

「これは絶対、面接で聞かれる。」
私はそう思いました。

そして、必死に覚えました。

当時、私が調べていたのは、JICA海外協力隊について示されていた3つの目的です。

1.開発途上国の経済・社会の発展、復興への寄与
派遣国のニーズに応じて、専門知識や技術を提供し、地域社会の発展を支援する。

2.異文化社会における相互理解の深化と共生
現地の人々と密接に関わりながら、異なる文化や価値観を理解し、共に暮らし、学び合う。

3.ボランティア経験の社会還元
海外での経験を、帰国後の人生や社会に生かしていく。

私は、この3つを何度も読みました。

そして、
「面接で聞かれたら答えられるようにしなくちゃ。」
そう思って、覚えました。

今振り返ると、私はこのとき、
「正しい答えを言わなければならない」と思っていたのだと思います。

まさか、このあと自分自身のこれまでの経験や、なぜこの年齢で海外協力隊に行こうと思ったのかまで、深く考えることになるとは思っていませんでした。

でも、今になって思う

このときの私は、この3つの意味を、本当にはわかっていなかったと思います。

「面接で答えられるようにしなければ」

そんな気持ちで、ただ一生懸命覚えていました。

特に、
「異文化社会における相互理解」
という言葉。

そのときの私は、まさか自分がエクアドルで、

「日本では当たり前だと思っていたことが、当たり前ではない」
という経験を、何度もすることになるとは思っていませんでした。

「ボランティア経験の社会還元」という言葉も、
そのときは、ただ覚えておくべき言葉の一つでした。

でも、今になって振り返ると――
この3つは、後に私がエクアドルで経験すること、そのものだったのです。

そして、まだこのときの私は知りませんでした。

この先、二次試験で何を聞かれ、どんな答えをしたのか。

そして、その結果がどうなったのかを。

次回は、いよいよ二次試験です。

前回の記事はこちら

今回の話は、私がJICA海外協力隊を目指すようになるまでの続きです。
まだ第1回を読んでいない方は、こちらからどうぞ。


59歳でJICA海外協力隊としてエクアドルに来て、私が「何もできていない」と感じた日のことは、こちらの記事に書いています。
「59歳でJICA海外協力隊へ。「私は何もできていない」と思った日」


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