2026年6月29日(月)《GB》
《ジョーカー陣営に新しい仲間が加わります。とはいえ孤立の状況は相変わらずです。この後どうなるのでしょうか。私にもわかりません》
【異次元城:サイカ・アバズレ・ミセス=ディスペア・レール】
「サイカ様。お勤めご苦労様でした」
「アバズレか。何か用か?」
長期探索業務から帰還して部屋で少しくつろいでいると、オジョーが尋ねてきて声をかけられる。ただその違和感を瞬時に感じたサイカはその正体を口にした。ここは『異次元城』。サイカの部屋である。ジョーカー陣営の仲間達と連絡が取れなくなってからかなりの時が経つ。この間にサイカとスタイリーでこの状況を打開するためにやれることは何でもやってきたつもりだ。ただ、状況は何も好転することがなく、ミセス隊としては孤立状況がずっと続いているのである。
「いえ、労いの挨拶に来ました。それと私の姿よりもオジョーの方が良いかと思いましたので」
こう話をしながらアバズレはオジョーの姿から本来の自分の姿に戻る。自分としては変装は完璧だと思っているのだが、サイカやスタイリーには簡単に見破られてしまうので、何か大きな欠陥があるのかもしれない。
「気をつかうな。お前は俺の従者でもないしな」
特に表情を変えることなくサイカがこう口にする。現在ミセス隊と呼ばれる部隊のメンバーは隊長のミセス=ディスペアとサイカ、スタイリー、そしてオジョーとアバズレがメインである。ただオジョーとアバズレはあくまでも従者扱いとなり、オジョーはサイカ、アバズレはスタイリーの従者なのである。現在オジョーは地球にいることが多くなっているので、サイカが帰ってきたタイミングで不在であり、オジョーに変わってアバズレが労いに来たのである。
「ところで私がここに来たのは労いの言葉をかけに来ただけではありません。サイカ様に客人が来ています。応接室で待ってもらっていますがいかがしましょう」
「客人?私を誰が訪ねてくるというのだ」
ここに来たもう1つの目的をアバズレが口にし、それを聞いたサイカは少し訝しげな表情を浮かべる。現在ミセス隊は孤立状態であるので、知り合いが尋ねてくることは考えられない状況なのだ。ただ、誰か来ていることは確からしいので、サイカは腰を上げて応接室へと向かい、その後ろをアバズレが付き従った。
「おう、サイカ、久しぶりだな」
「何だ、レールではないか。どうした」
扉を開けた瞬間にこちらを見つめていたレールから声をかけられ、サイカは驚きの表情を浮かべて返事を返す。そして小走りにレールがいる場所に近づき、そして固い握手を交わした。レールとはサイカの軍役学校時代の親友であり、特に射撃の腕前は歴代の英雄達と比較しても遜色ない技術を持っていた。それはまさに必殺必中であり、放った飛び道具は必ず目標に到達するのである。対してサイカは剣を使った接近戦を得意とする。特筆すべきはその防御力であり、特に飛び道具に関してはサイカの能力によって、到達する前に運動エネルギーを消失してしまうのである。これによりサイカには飛び道具が全く通用しないということになる。ただここで1つの疑問が生まれる。レールの飛び道具は必中であり、サイカは飛び道具を無効化するのだ。ではこれがぶつかったらどうなるかというのは当前興味を惹かれる問題である。ただ、この事象に関してはかつて同じような能力者がおり、その2人がこれをすでに試している。結果飛び道具が対象者に近づいて行き、命中するかどうかのタイミングで飛び道具もその2人もその時空から消滅してしまったのである。これもあり、サイカとレールはこれを試すことなく、お互いを認め合っているのだ。そしてこの時に起こった現象から“シュートシールド”という有名な古事成語が誕生している。
「それが部隊のメンバーとはぐれちまってな。ウロウロしてたらここを発見したんだ」
「そうか、じゃあ戻れるまでここで一緒に活動しようではないか」
訪問理由についてレールが少し恥ずかしそうに話し、それを聞いたサイカはとても嬉しそうに返事を返したのである。この後、サイカはレールをミセスに紹介する。するとミセスは快く同じ部隊に編入することを認めてくれたのだ。これにより長らく続いたミセス隊の5人体制は6人体制となり、体制変更を他に知らしめるためにこれ以降のミセス隊をフェーズ2と呼ぶことになったのである。ちなみに元々レールが所属していた部隊は隊長の名前にちなんでブッキチ隊と呼ばれていた。なので、正式な場所などで部隊名と名前を続けて宣言するときには、ブッチキレールと自分のことを呼んでいたのであった。
レールさんの元ネタの物語です。他にもいろいろたくさんオマージュしてます😅
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