AIに消されるのは仕事ではない──「正解を覚える人」がリストラされる時代
※本記事は構造ハブ
【保存版】努力大国・日本の正体──AI時代、決めない社会の静かな恐怖
内のAI時代シリーズ2️⃣です。
前回の記事では、
冨山和彦さんの動画を紹介しました。
動画の中では、こんなことも言われています。
「日本人はコンセンサスを重視する」
「他者評価で自分を評価する癖がついている」
「教育でも“正解を早く覚える人”が便利」
お気づきかもしれませんが、
この3つは、withchatがずっとお伝えしている視点とほぼ同じです。
そして、この構造は
AIと非常に相性が悪い。
今日はその話を、もう一度整理してみたいと思います。
日本社会は「正解を覚える人」が便利だった
日本の教育は、かなり長い間こういう仕組みで動いてきました。
・正解がある
・正解を早く覚える
・テストで再現する
つまり、
「正解を知っている人」が便利な社会です。
ここでは、
自分で答えを作る必要はありません。
教育も、社会も、
すでに用意された正解を
どれだけ早く、正確に見つけられるか。
それが評価基準になります。
この構造の中では、
正解を覚える人が優秀でした。
でもここに、一つの問題があります。
「正解を知りたい」という欲求は、
自分自身を
“他人から見て便利な人”
という役割に
自ら置くことでもあるからです。
整理するとこうなります。
正解を知りたい人は、
自分で決めない人になります。
そして、決めない人は
決める人に決められる。
この構造が、社会の中で
どんどん強くなっていきます。
コンセンサス文化の正体
この教育の延長線上にあるのが、日本の企業文化です。
よく言われる
コンセンサス文化です。
会議をして
関係者に確認して
みんなの同意を取る。
一見すると、
とても平和で合理的な方法に見えます。
でもこの構造には
一つ問題があります。
責任の所在が曖昧になること。
そして結果として
・一番リスクを取りたくない人
・一番保守的な判断
に収束します。
だから多くの日本企業は
決めない。
努力大国シリーズの第11章では、
なぜコンセンサス文化が生まれるのかを
人間のOS(生存アルゴリズム)
の視点で説明しました。
人は嫌われたくない。
だから空気を読む。
結果として生まれるのが
決めない社会です。
※第11章はこちら。
▶第11章|なぜ社会は「嫌われる人」に依存するのか
日本の人事はかなりいい加減
冨山さんは動画の中で、こうも言っています。
「日本の人事ってかなりいい加減な仕事をしている。
本当に高い解像度で人の適正を判断して配置しないといけないのに、やってない。だから人材がやめる」
かなりストレートな言葉です。
でも、私はこのコメントに
とても共感しました。
ここで一つ皮肉な話があります。
AI時代の話をすると、多くの企業がこう言います。
「うちはもうAI導入してますからね。
DXも進めてますし、
採用もかなり効率化してます」
でも、実際の採用現場を見ると
私は何度もこう思いました。
AI企業ほどAIを使えていない。
履歴書
経歴
学歴
年齢
そして
「コミュニケーション能力」
という、いつもの言葉。
技術は未来なのに、
人を見る解像度は昭和のまま。
私は過去、
採用の職種に従事したこともあります。
また、東京で転職活動をしていたときにも
何度もこの光景を見ました。
AI活用
DX採用
次世代人材
そう書かれている会社でも、
実際にやっているのは
履歴書のキーワード検索。
つまりAIを使っているのではなく
昭和の採用を高速化しているだけ。
実際、
企業の離職の多くは
能力不足ではありません。
ミスマッチです。
・合わない環境
・合わない役割
・合わない評価
本来AIが一番得意なのは
こういう構造を見ること。
でも企業はそこにAIを使わない。
※この視点については、
採用の現場を例にした記事でも詳しく整理しています。
▶AI時代の採用はなぜ人を苦しめるのか──企業も個人も硬直する構造
AIに消されるのは仕事ではない
AIに消されるのは
仕事ではありません。
正解を覚える人です。
これまで社会は
・正解を知っている人
・上手く説明できる人
・扱いやすい人
を評価してきました。
でもこれらの多くは
AIができる。
だから人間に残るのは
意思決定です。
でも多くの人は決められない
ここで問題が出てきます。
人間の価値が
意思決定
になる。
でも多くの人は
決める訓練をしていない。
だから迷う。
・転職
・キャリア
・生き方
どれも決められない。
問題は仕事ではない
今、頭の中にある疑問は
おそらくこれではないでしょうか。
「私に合う仕事はなんだろう」
でもこれは、
正解至上主義OS
が静かに起動しているだけです。
問題の本質は
仕事ではありません。
もっと根っこにあります。
それは
判断構造です。
・何を基準に判断するのか
・なぜその選択をするのか
・なぜ迷うのか
これが見えていない。
次の記事で書きたいこと
では、AI時代に残るのは
どんな人なのか。
冨山さんは
こう言っています。
自分で答えを出して、その責任を取れる人
つまり
意思決定できる人
です。
でもそれは
単なるビジネススキルではありません。
もっと根本的な
生き方の問題
です。
なぜ人は
自分の人生を
自分で決められないのか。
ここを見ない限り、
AI時代のキャリアの話は始まりません。
次の記事では
について
もう少し深く書いていこうと思います。
🔁 全体構造はこちら
【保存版】努力大国・日本の正体──AI時代、決めない社会の静かな恐怖
1️⃣なんか満たされない。幸せってなに?
▶ 「これでいいはずなのに」が消えない理由
2️⃣このまま働き続けていいのか分からない
▶ AI時代、“決めてない人”は止まる
3️⃣安心しても、また不安に戻る
▶ “足りない”が終わらない設計の正体
4️⃣人と話したあと、なぜか疲れる
▶ 会話が噛み合わない本当の理由
🪞考えているのに進まないとき
ズレたまま考えていると、
どれだけ考えても進みません。
