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Difyのプラグイン~業務自動化を実現する導入方法と活用事例~

ノーコードやローコードでAIアプリを開発できる「Dify」は、プラグインを利用することにより、様々な便利な機能を使うことができます。

例えば、普段使っているSlackやNotion、自社の顧客管理システム(CRM)とDifyを連携させ、メール業務やデータ入力作業などの自動化が可能です。

今回は、Difyのプラグインに関する基本から具体的な活用法、さらにはプラグインの開発ステップなどを、分かりやすく解説します。

今回のnoteを読むと、以下のことが分かるようになります。

1️⃣ 最適なプラグイン
自社の業務課題や目的にぴったりのプラグイン(ツール、モデルなど)が見つかります。

2️⃣ 業務効率化で失敗しない方法
「どのプラグインを使えばいいの?」「自作する必要は?」といった疑問を解消し、業務自動化を実現する感覚が身につきます。

3️⃣ 迷わず導入・開発できる方法
マーケットプレイスからの導入、APIキーの設定、さらには自作開発のステップまでの役割を理解し、迷わず導入や開発を進められます。


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Difyのプラグインとは?

Difyのプラグインを使うことで、通常は「質問に答える」だけだったLLMに、自動でタスクを実行させることができます。

例えば、アンケートの業務においてプラグインを使うと、「アンケート結果を収集 → スプレッドシートに保存 → 要約をSlackに送信」のような一連の業務を自動化できます。

この機能は、非エンジニアでも扱うことができ、プログラミングの知識がなくても、APIキーや認証設定をフォームから簡単に行えます。

これは、OpenAPIファイル※を読み込む仕組みになっているためで、スムーズな外部サービスとの連携や業務処理の自動化が実現します。

※OpenAPIファイル:API(外部サービスとのやり取りの窓口)の説明をAIが理解できる形式(JSONやYAML)でまとめたもの。

なお、Difyのプラグインを知る前にDifyの概要を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。


プラグインの種類と特徴

モデルプラグイン(LLM・推論モデル)

モデルプラグインは、Dify標準で提供していないAIモデルを組み込むことができ、独自LLMなどをDifyで利用したい場合に使います。

多くのプロバイダー(OpenAI、Anthropic、Googleなど)が提供する、大規模言語モデル(LLM)、テキスト埋め込み、音声テキスト変換といった様々なタイプのモデルを呼び出せるようになります。

例えば、OpenAIモデルプラグインをインストールすると、DifyプラットフォームはOpenAIが提供するGPT-4o、Googleが提供するGemini等のモデルを呼び出すことができます。

モデルプロバイダーに関しての詳細は以下のnoteをご覧ください。

ツールプラグイン(API連携や外部操作)

ツールプラグインとは、チャットフロー、ワークフロー、エージェントのアプリタイプから参照できる外部ツールであり、Difyアプリの機能を拡張するために使用されます。

例えば、アプリにオンライン検索機能や画像生成機能を追加するといったことが可能です。多彩な機能のセットを活用できるだけでなく、外部サービスと連携するためのAPI機能も簡単に組み込めます。

Difyに組み込まれている既存のツールのように、APIを呼び出して動作させることができます。

その他のプラグイン(エージェント戦略・拡張機能)

上記で紹介した2つ以外にもエージェント戦略プラグイン、拡張機能型プラグインなどがあります。

エージェント戦略プラグインは、LLMが推論や意思決定ロジックを実行するのを支えるプラグインです。

具体的には、ツール選択、呼び出し、結果処理といった一連の動作をより自動化された方法で実行し、LLMの活用の幅を広げます。

拡張機能型プラグインは、これまで紹介した種類に当てはまらない専門的なプラグインです。Difyの基本的な機能そのものを改造したり、全く新しい独自の機能を追加したりしたい場合に使用します。

利用目的に応じた選び方のポイント

Difyのプラグインは、使用用途によって使い分ける必要があります。

例えば、モデルプラグインは、Difyが標準で提供していないLLMや推論モデルを使いたい場合に適しています。

自社で独自に開発・ファインチューニングしたモデルをアプリ統合したい場合や、最新の未対応モデルを試したい場合に便利です。

次に、Difyの機能を外部サービスと連携して拡張したい場合は、ツールプラグインです。オンラインでの情報検索、画像の生成、データ分析といった、Dify単体では難しい機能をアプリケーションに追加できます。

また、LLMに複数のツールを組み合わせて複雑なタスクを自動で解決するようなアプリケーションを構築したい場合は、エージェント戦略プラグインが役立ちます。

このプラグインを利用することで、エージェントの推論プロセスを最適化し、タスクの実行をより効率的に制御することが可能です。

最後に、上記のいずれのカテゴリーにも当てはまらない、Difyのコア機能に直接手を加えてカスタマイズしたい場合は、拡張機能型プラグインが選択肢となります。

このプラグインは、Difyに新しい処理やエンドポイントを追加し、既存機能を根本から「拡張」するタイプです。


プラグインの導入方法

マーケットプレイスからインストール

マーケットプレイスからインストール

Difyのマーケットプレイスでは、公式にサポートされているモデルやツールのプラグインがあります。欲しいプラグインにカーソルを合わせ 「インストール」 ボタンを押すことで、手軽に現在のワークスペースに追加できます。

GitHubからの手動アップロード

GitHubのリポジトリリンクを使用して、直接プラグインをインストールすることもできます。

インストール方法は、Difyプラットフォームのプラグイン管理ページにアクセスし、右上の「プラグインをインストール」→「GitHub」を選択します。

GitHubからの手動アップロード

その後、リポジトリアドレスの入力を行い、バージョン番号とパッケージファイルを選択してインストールを完了します。

この方法でインストールする際は、プラグインがコードの基準を満たしているか確認する必要があります。詳細は、公式ドキュメントであるプラグインの公開:GitHubをご覧ください。

ローカルからの手動アップロード

ローカルファイルからのアップロードは、自分のパソコン上にあるDify専用のプラグインファイル(.difypkg)を直接インストールする方法です。 

Difyプラグイン管理ページにアクセスし、右上の「プラグインをインストール」を選択します。

ローカルからの手動アップロード

選択後に「ローカルファイルからインストール」を選択するか、プラグインファイルをページの空白部分にドラッグ&ドロップしてインストールできます。

この方法を使えば、公式ストア(マーケットプレイス)には公開されていない、社内だけで使う特別なプラグインや、開発中のプラグインを試すことができます。

大事な情報を外部に出すことなく安全に利用できるのが特徴です。


アプリでのプラグイン有効化

プラグインはインストールをしても、有効化しないと使うことができません。ここでは主なプラグインであるモデルプラグインとツールプラグインのやり方を見てみましょう。

モデルプラグイン

モデルタイプのプラグインは、インストール後に プロフィールアイコン → 設定 → モデルプロバイダー で APIキー認証を行い、有効化します。

手順の詳細は以下の記事に画像付きでございますので、ご参照ください。

ツールプラグイン

ツールプラグインは、チャットフロー、ワークフロー、エージェントの各アプリで利用可能です。

各アプリタイプで方法が違うので、ここでは、Googleのツールプラグインを例に取り、ワークフローのアプリタイプでどのように使用するかを解説します。

※一部のツールプラグインはAPIキーによる認証が必要です。そのため、プラグインのインストール後には、引き続き使用するための設定を行う必要があります。

アプリタイプの違いに関しては、以下のnoteをご覧ください。

①ワークフロー画面にある「+」アイコンを押し、ツールタブを選択してGoogleを選択します。

ツールタブを選択してGoogleを選択

②GoogleSearchを選択します。

GoogleSearchを選択

③選択したツールプラグインが出てきます。これで有効化が完了です。

有効化が完了

④プラグインを選択すると、右側に入力項目が出てきますので、必要な情報を入力します。追加するノードによって必要な情報は違います。

今回はGoogleSearchなので、ユーザーからの問い合わせ内容を含むquery変数や、オンラインで検索が必要なその他の情報を入力します。

必要な情報を入力

プラグインの活用事例

ここでは、具体的に「どのようなプラグイン」を使って、「どのようなアプリ」を作成しているか見てみます。

①速報チャットボット:Google検索プラグイン

あるITメディア企業では、DifyとGoogle Custom Search APIを連携させたチャットボットを公開しました。

このチャットボットは、自社CMSに同じ記事がない場合、Google検索で関連情報を探し、上位3件の概要を出典とともに提示するよう設定されています。

公開後、チャット経由でサイトを再び訪れる人が1.7倍に増え、平均滞在時間も25%伸びたことで、広告収入の増加につながりました。

②社内CRMとの接続による対応速度の向上:カスタムプラグイン

あるBtoB SaaS企業がDifyに自社CRMのAPIをOpenAPI形式で登録し、カスタムプラグインとして顧客情報を検索できるチャットボットを導入しました。

このチャットボットは、ユーザーが「〇〇株式会社の契約状況は?」と質問すると、AIが顧客IDを特定し、最新の利用プラン、対応履歴、担当CSM名といった情報を返答します。

導入の結果、CSチームが複数のシステムを開く手間がなくなり、平均応答時間は12分から2分へ短縮され、初回対応での問題解決率も48%から74%に向上しました。

③SlackやNotion連携による業務自動化:Notion / Slackプラグイン

NotionプラグインとSlackプラグインを連携させることで、Notionに保存されているデータをAIが活用し、業務の自動化システムを構築できます。

例えばナレッジ共有として、Difyで作成したチャットボットの知識ベースにNotionのドキュメントを追加し、その内容に基づいた回答を生成させることが可能です。

また、Slack内でDifyのAIがNnotionで作成したナレッジベースを参照し、チームメンバーからの質問にすぐに回答するといった活用もできます。

④カスタマーサポートでの問い合わせ自動対応:Zendeskプラグイン等

Difyのプラグインを導入することで、カスタマーサポートの問い合わせ処理を自動化できます。

ZendeskやFreshdeskのプラグインを利用すれば、チケット内容を分析し、適切なテンプレートを用いた一次回答を自動生成および送信可能です。

さらに、過去のやり取りからFAQを自動蓄積したり、クレームの兆候を検知する感情分析機能も実装できます。

これにより、問い合わせ対応が早くなり、オペレーターは複雑な案件に集中できるようになります。

⑤PDFやCSVファイルを解析・出力するデータ処理チャットボット:カスタムプラグイン

ファイル解析用のカスタムプラグインを活用することで、PDFやCSVファイルからデータを抽出し、分析・処理するチャットボットを構築できます。

これにより、形式の定まっていないデータや大量のファイルから必要な情報を自動で集め、レポート作成やデータ集計作業を効率化することが可能です。

使用例としては、複数のPDF形式の請求書から特定の項目を抜き出し、CSV形式で出力して会計システムに取り込む、といった活用が考えられます。

⑥TTS(音声合成)連携で読み上げチャットボットを構築:TTSプラグイン

TTS(テキスト音声変換)連携プラグインをDifyに組み込むことで、テキストを自然な音声で読み上げるチャットボットを構築できます。

例えば、顧客サービス担当者の声を複製して多言語対応の音声応答システムを作成したり、教育コンテンツの教材を一定のトーンで読み上げる音声解説を生成したりすることが可能です。

また、ポッドキャストやメディアコンテンツ制作では、台本を音声に変換し、会話速度や感情表現を調整するといった用途にも活用できます。

これにより、音声コンテンツ制作の効率化やアプリ使用者のアクセシビリティが向上します。

⑦教育・研究現場での活用(文献検索や出力支援):arXivプラグインおよびSlackプラグイン

arXivプラグインとSlackプラグインを活用した「AI Thesis Slack Bot」は、AIによる自動ワークフローで、Slack上でarXiv論文の要約を素早く取得できるツールです。

研究チームが最新のAI関連論文を素早く把握したり、大学の研究者・学生間での学術コラボレーションを促進したりするなど、研究開発の生産性が上がります。


プラグイン開発のステップ

プラグイン開発のステップ

プラグインの開発をするためには以下の4ステップが必要です。

ここでは、簡単な流れを説明しますので、詳細な実行手順は公式のドキュメントをご覧ください。

ステップ1:開発環境の準備とCLIツールの導入

まず 、Python などの開発環境を整え、依存関係を管理できる状態にします。

次に、Difyプラグイン開発用 CLI ツールを導入し、動作確認を行います。これらを行うことで、プロジェクトの作成やデバッグに必要な基本コマンドが利用できるようになります。

ステップ2:ディレクトリ構成・認証情報の設定方法

プロジェクトを初期化すると専用のディレクトリ構成が生成されます。ここで仮想環境や依存関係を整え、外部サービスと連携するための認証情報を設定します。

ステップ3:ツール(Tool)ロジックの記述とデバッグ

プラグインのロジックを記述し、入力パラメータを定義します。その後、ローカル環境で実行してデバッグを繰り返し、正しく動作するかを確認します。

ステップ4:完成後のパッケージ化と配布方法

開発が完了したら、メタ情報を整備してパッケージ化します。生成されたファイルは Dify環境にインストールしたり、マーケットプレイス に公開して配布できます。


FAQ(トラブルシューティング)

Q. プラグインがインストールできない場合は?

A. プラグインがインストールできない場合、いくつかの原因が考えられます。まずは、GitHubからインストールする場合はリポジトリのURLが正しいか、公開設定になっているかを確認してください。
また、プラグインのコードがDifyの基準を満たしていない(manifest.yamlファイルが不足しているなど)可能性もあります。ネットワーク設定やDifyのバージョン互換性も合わせて確認しましょう。

Q. 動作しない/無反応になる原因とは?

A. プラグインが動作しない主な原因は、APIキーや認証情報の設定ミスです。設定画面から正しい情報が入力されているか再度確認してください。
また、連携先の外部サービスのAPIがダウンしていたり、リクエストの上限に達したりしている場合も考えられます。Difyのログを確認すると、エラーの原因特定に役立ちます。

Q. プラグインのAPIキーはどこで設定すれば良いですか?

A. APIキーの設定場所はプラグインの種類によって異なります。
モデルプラグインの場合は、インストール後にプロフィールアイコン → 設定 → モデルプロバイダー画面で、該当するプロバイダーを選択してAPIキーを登録します。
ツールプラグインの場合は、アプリ(ワークフローなど)に追加した際に表示される設定項目や、プラグインの詳細ページから認証情報を入力してください。


Difyプラグインを使いこなし、業務自動化を実現しよう

今回は、Difyのプラグインについて、種類から導入方法、具体的な活用事例、自作開発のステップまで解説しました。

Difyのプラグインは、単なる機能拡張というわけではなく、外部サービスとの連携や定型業務の自動化をサポートする機能です。

Google検索やSlackといった身近なツールとの連携から、自社CRMとの接続といった専門的な使い方まで、アイデア次第で活用の仕方が無限に広がります。

非エンジニアの方でもマーケットプレイスから手軽に導入できる一方、開発者の方は独自のプラグインを作成して、自由度の高いカスタマイズが可能です。

今回のnoteを参考に、Difyのプラグインを活用して、業務効率化やAIアプリケーションの改善をしてみてください。

なお、WEEL公式サイトでもDifyの記事では、導入方法や料金体系などを解説しています。今回のnoteと併せてご覧ください。


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