【南アルプス深南部】風イラズ・大無間山・朝日岳|急登と痩せ尾根・残雪期の核心周回、1泊2日の判断記録
はじめに
静岡・寸又峡から、南アルプス深南部の
風イラズ〜大無間山〜朝日岳をテント泊で周回してきました。
以前から歩きたいと思っていたルート。
何度かチャンスを逃し、忘れ物で撤退したこともあります。
でも今回、ようやくタイミングが揃いました。
この記事では、
・核心部の急登と痩せ尾根の様子
・残雪期のルート判断
・テント泊装備で歩く際の注意点
・水場がないコースの対策
を、実体験ベースでまとめます。
深南部らしい静けさと厳しさを感じた2日間でした。
これから深南部に挑戦したい方の参考になれば嬉しいです。
山行データ
山名:風イラズ・大無間山・朝日岳
山域:南アルプス深南部(静岡県)
日付:2025年4月26日〜27日(1泊2日)
天候:1日目 曇りのち晴れ / 2日目 晴れ
コース:寸又峡 → 栗代山 → 風イラズ → 大無間山 → 三方嶺(テント泊) → 日向山 → 朝日岳 → 寸又峡
距離:35.3km
累積標高:+3733m
・1日目:20.9km/+2991m
・2日目:14.3km/-2337m
行動時間:20時間11分
コース定数「きつい」。
数字通りの内容でした。
コース全体図

寸又峡から風イラズ・大無間山・朝日岳をつなぐ周回ルート。
稜線が長く、アップダウンが多いのが特徴です。
この山を選んだ理由
・今シーズン最初のテント泊
・アカヤシオの時期
・深南部の稜線を繋ぎたい
そして何より、「そろそろ歩ける」と感じたタイミング。
深南部は体力だけでなく、
判断力と集中力が試される山域だと思っています。
コースの様子と感想
■ 寸又峡〜栗代山
序盤から急登。
栗代山直下はかなりの直登で、ウォーミングアップにはなりません。
林道分岐や峠では「下りたくなる踏み跡」がありますが、
ルート確認を怠らないことが大切です。

■ 栗代山〜風イラズ(核心前半)
尾盛駅分岐を過ぎると一気に雰囲気が変わります。
・痩せ尾根
・岩混じりの急登
・直登と巻き道の選択
テント装備での4足歩行区間もありました。

特に風イラズ手前(黄色テープ側)は急。
足場が不安定で、下りではより神経を使うと感じました。

ただ、振り返ると歩いてきた稜線。
アカヤシオの優しい色。
この景色があるから、進めます。

■ 風イラズ〜大無間山
風イラズに立てたときは素直に嬉しかった。

そこから見える大無間山の存在感。
そして深南部の山並み。


大無間山直下には残雪。
さらに西側の下りは尾根が広く、踏み跡不明瞭。
残雪 × 広い尾根 = 方向ロストのリスク
こまめに進む方向を確認しました

■ 三方嶺での判断(テント泊地変更)
当初は大無間山山頂泊予定。
しかし、
・積雪あり
・風が強い
・気温低下予報
を踏まえ、三方嶺まで進むことに。
結果的にこの判断は正解でした。
三方嶺は展望が素晴らしく、
夕焼けと朝焼けをゆっくり楽しめました。
深南部の稜線が静かに染まる時間は格別です。

■ 三方嶺〜朝日岳(核心後半)
2日目は下り基調。
しかし楽ではありません。
・1950m付近の広い尾根
・二重山稜の乗り換え
・コッパ沢ノ頭周辺の鞍部
・千頭ダム下降点の確認
方向が変わるポイントが多く、
常に「今どこにいるか」を意識する必要があります。

五林沢口前後は岩混じりの急斜面。
朝日岳手前は痩せ尾根で藪気味。
最後まで気を抜けません。

コース状況・注意点
✔ 初日の激登り
栗代山〜風イラズ区間は急登の連続。
テント泊装備だとバランスを崩しやすい。
✔ 風イラズ手前(黄色テープ)
4足歩行になる急登。
乾いていても慎重に。
✔ 大無間山西側の残雪区間
踏み跡が消えやすい。
広い尾根で方向ロストの可能性。
✔ 三方嶺〜日向山の尾根乗り換え
尾根が横に広く、進行方向を間違えやすい。
✔ 水場なし
コース上に水場はありません。
今回持参:
・水 4.3L
・経口補水液 0.5L
・その他飲料
結果、約1L余り。
気温次第ですが、余るくらいでちょうど良いと感じました。
✔ 向いている人
・長時間行動に慣れている
・ルートファインディングができる
・急登・痩せ尾根に抵抗がない
初心者向きではありません。
振り返り
歩きたかった風イラズ。
ようやく立てました。
大無間山の存在感。
三方嶺の夕景。
朝日に染まる深南部。
体力も判断も試されるルートでしたが、
だからこそ濃い2日間になりました。
静岡の山を中心に、
こうした「静かな縦走」をこれからも続けていきます。
また一つ、深南部の稜線が繋がりました。
次はどの尾根へ行こうか。
参考リンク
▶︎深南部をじっくり歩いた2泊3日の大周回はこちら|寸又峡〜黒法師岳周回
深南部の判断は、尾根ごとにまったく表情が違います。
丸盆岳東尾根を直登した際の詳細は、こちらにまとめています。
▶︎【丸盆岳東尾根|激薮+残雪期の核心記録(32km / ±3,437m)】
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