美容室の倒産が過去最多235件に。短命化が進む美容業界と造作譲渡の現状【2025年版】
2025年、美容室の倒産件数が過去最多を更新しました。閉店を検討する美容サロンオーナーが増えるなか、造作譲渡の市場にも変化が起きています。
結論から言うと、2025年の美容室倒産は通年で235件に達し、2年連続で過去最多を更新しました。倒産の約半数は設立10年未満の小規模サロンで、業界の「短命化」が進んでいます。
この記事では、2025年の美容室閉店動向と、造作譲渡市場の現状を解説します。
2025年の美容室倒産は過去最多の235件
帝国データバンクの調査によると、2025年に発生した美容室の倒産(負債1000万円以上、法的整理)は235件となり、前年の215件を上回りました。2年連続で過去最多を更新する深刻な状況です。
倒産した美容室の9割超が資本金1000万円未満の小規模経営で、大手チェーンや低価格カット専門店の拡大、競争激化に経営体力が追いつかない事業者の淘汰が進んでいます。
倒産が増えた背景
美容業界の倒産増加の要因は複合的です。
大手チェーン店・低価格カット専門店との競争激化
美容資材(シャンプー・カラー材)の価格高騰
電気代・テナント料の上昇
美容師の人手不足とフリーランス化
物価高による消費者の節約志向
特に注目すべきは、「人手不足」を理由とした倒産が11件に達し、2013年以降で最多となった点です。美容師のフリーランス化やシェアサロンの普及により、スキルのあるスタイリストの確保が難しくなっています。
美容室の「短命化」が進行
2025年の倒産データで最も衝撃的なのは、設立10年未満の倒産が全体の49.0%を占めたことです。これは年間100件超の水準が常態化した2008年以降で最高の数字です。
設立から倒産までの期間は平均13.0年で、前年(14.1年)を下回り、コロナ禍以降で最短となりました。
なぜ短命化が進んでいるのか?
1. 新規開業のハードルが下がった
シェアサロンや業務委託形態の普及により、独立開業のハードルが下がりました。一方で、開業数の増加は競争激化を意味し、経営基盤が固まる前に淘汰されるケースが増えています。
2. 美容師の独立志向
フリーランスとして活動する美容師が増え、雇われ美容師がサロンに留まりにくくなっています。スタッフが確保できず、サービス品質を維持できないまま閉店するケースも目立ちます。
3. 値上げが浸透しにくい
物価高でコストが上がるなか、競合との価格競争で値上げが浸透しにくい構造です。利益率が悪化し、赤字経営の美容室が約3割に上るとされています。
倒産と「計画的な廃業」は別
ここで整理しておきたいのが、「倒産」と「廃業」の違いです。
倒産: 経営破綻による法的整理(破産・民事再生など)
廃業: オーナーの判断による計画的な事業終了
帝国データバンクの235件は「倒産」の数字です。計画的な廃業を含めれば、実際の閉店件数はこの数倍に上ると推測されます。
「結婚」「出産」「ライフスタイルの変化」を理由とする廃業も増えており、美容サロンの閉店件数全体は過去にないペースで拡大しています。
倒産・廃業時に直面する3つの問題
1. 撤去費用の負担
シャンプー台・給湯ボイラー・セット面など、美容サロンの設備撤去は専門業者が必要で、15坪程度のサロンでも撤去費用が50〜150万円かかります。倒産直前で資金繰りが厳しい状況だと大きな負担になります。
2. 造作の価値を活用できないまま閉店してしまう
「もう動かしたくない」という気持ちから、造作の価値を確認せずに撤去してしまうケースがあります。実際には数百万円の価値があった設備を、撤去費用を払って廃棄してしまう構造です。
3. 居抜き需要を逃してしまう
美容業界では新規開業を目指す美容師が常に存在しており、居抜き物件への需要は安定しています。「2階だから」「狭いから」と諦めて造作譲渡を試みず、廃棄してしまうのは経済的損失が大きいです。
美容サロンの居抜き市場は活況
倒産・廃業が増える一方で、美容業界の新規開業者にとって「居抜き物件」のニーズはむしろ高まっています。
居抜きが好まれる理由
1. 初期投資の大幅削減
シャンプー台を新規導入すると1台30〜50万円、ボイラーは50〜80万円かかります。スケルトンから内装工事をすると総額500〜1000万円になることもあります。居抜きなら造作譲渡金+簡易改装で開業でき、初期投資を半分以下に抑えられます。
2. 開業までのスピード
新規工事なら3〜4ヶ月かかる開業準備も、居抜きなら1ヶ月以内で可能です。早く売上を立てたい独立美容師にとって大きな魅力です。
3. 美容師フリーランス化との相性
シェアサロンや業務委託で経験を積んだ美容師が独立する際、居抜き物件は最初のステップとして選ばれやすくなっています。
名古屋エリアの美容サロン造作譲渡の現状
VELETAが扱う名古屋市内の美容サロン造作譲渡データを見ると、市場には以下の傾向があります。
本山・覚王山・栄エリア:開業希望者が多く、買い手が見つかりやすい
2階・3階物件:飲食店と違い需要が安定している
シャンプー台3台以上・セット面5面以上:高値での成約につながりやすい
営業年数3〜5年:造作価値が最も保たれている時期
早めに動いて造作の価値を活かす選択をしたオーナーが、最終的に手残りを多く確保できる傾向があります。
閉店を考え始めたら、まず造作の価値を確認する
「もう続けるのは難しい」「ライフスタイルが変わった」と感じ始めた段階で、まず確認すべきは造作の相場です。
美容サロンの場合、設備数(シャンプー台・セット面の台数)が査定に直結します。VELETAの無料AI査定ツールなら、業態・設備内容を入力するだけで造作譲渡金の概算と保証金の手残りを即時算出できます。
まとめ
2025年の美容室倒産は235件で2年連続過去最多
設立10年未満の倒産が49.0%、業界の「短命化」が進行
「人手不足」による倒産が11件で2013年以降最多
計画的な廃業を含めれば実際の閉店件数はさらに多い
一方で居抜き需要は高まっており、造作譲渡市場は活性化
閉店を考え始めたら早めに造作の価値を確認することが手残り最大化の鍵
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出典:株式会社帝国データバンク「美容室の倒産動向(2025年)」
株式会社VELETA|名古屋市東区東桜1-9-29 オアシス栄ビル4F|TEL 052-950-3075
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