“TABBY's COFFEE ROASTER” ⸻②珈琲の音を聴く。CM fiction.
【music】 ⸻かがみの海
作詞 ChatGPT with persi 作曲suno.com
【recitation】 ⸻voice ベル。

【fiction】 ⸻珈琲の音を聴く。
心の音に触れたい“朝”がある。
海の声を聴きたい場所がある。
それは、昨日の晩が新月であったこと。
それは、風が凪ぎ、空気がすんでいたこと。
それは、潮が引いた浅い波に足を浸した瞬間。
その日、その朝。
その瞬間にだけ出会えるのだ。
⸻“かがみの海”に。
もう一人のわたしに。そして。
ファインダー越しに見える世界は、わたしに映る本当の世界だ。
父から譲り受けた古いカメラは、すでに手に馴染み、劣化さえも時を渡る風景のように寄り添っていた。
シャッターを押すたびに光は揺れ、水平線の彼方まで続く空と海は、わたしとの境界を曖昧にしていく。
その曖昧さのなかで、ようやく私は”今”という時間を掬い上げられる気がした。
わたしはただ、海の音を聴く。
進むべきか、留まるべきか。
選択は年齢とともに追い風のように迫り、もう誰かに頼ることはできない。
大人になるという決断が、静かに、でも確実に近づいてくる。その揺らぎに、私はこだわるようにしがみついていた。
ここが好きだ。
この海が好きだ。
けれど、進めない理由がひとつある。
今日もファインダーの先に縞模様の猫がいる。
海を歩く黒の縞模様。かつて私が飼っていた猫だ。
福間海岸にひっそりと棲みつき、やがて姿を消したその子は、ある日からこの海に現れるようになった。
そして、ファインダー越しにしか見えない。私だけに見える姿となって。
もう一度覗くと、猫は口を動かしたように見えた。声は届かないのに、確かに何かを聞いた気がする。
⸻わかった。
そう思った途端、猫の姿は波の中に消えていった。
その想いは変わらないのに、景色だけが未来へと歩み出してしまう。水面に揺れる“もう一人”のわたしは、朝日の光を浴びながら微笑んでいた。
それは、わたしであり、”少しだけ遠いわたし”なのかもしれない。
やがて、潮の音が遠くで重なり始める。
凪いでいた風が、そっと髪を揺らす。
世界が再び、静かに動き始めた。
“かがみの海”は長くは続かない。
それでも、この一瞬に触れた心の音は、確かに私の中に残るのだ。
わたしはここで、わたしの声を聴く。
昨日を、今日を、そしてこれからを。
受け入れることから、始めればいい。
足を引き上げると、海面のわたしはすっと消えた。残されたのは、波にきらめく光と、心臓の鼓動だけ。
「珈琲入ったよ」
遠くから微かな声が届く。
「はーい」
振り返れば、わたしを育てた珈琲屋。
縞模様の猫に別れを告げ、今度はもっと近い距離で、わたしの心に耳を澄ませようと思う。
カップを手に取ると、湯気がゆらりと立ち上る。
香りが胸のざわめきを溶かし、波の音は遠くに退いていく。その温もりのなかで、昨日も今日も、そしてこれからも。
迷いも揺れも、すべて抱きとめてくれる声がここにはあった。
そっと目を閉じる。波の揺らぎと珈琲の香りが重なり合う。
⸻思うままに生きてごらん。縞模様の猫は、きっとそう言ったのだろう。
湯気の向こうに、明日のわたしがぼんやりと映っていた。

「かがみの海」
⸻作詞 ChatGPT with persi
作曲suno.com
[Verse 1]
心の音に 触れたくて 朝の波間に 足を浸す ファインダー越しに 揺れる光 境界線が ほどけていく
[Pre-Chorus]
海を歩く 縞模様の影 声は聞こえないけど 確かに響く
[Chorus]
かがみの海に 映るのは 少し遠い もう一人のわたし 潮の音と 胸の鼓動が 未来をそっと 押し出していく
[Verse 2]
進むべきか 留まるべきか 風はいつも 背中を揺らす けれどここが 好きだから 揺らぎにまだ しがみついてた
[Pre-Chorus]
波に消えた 縞模様の猫 「思うままに生きて」と 囁いた気がした
[Chorus]
かがみの海に 映るのは 昨日よりも 少し強いわたし 朝日の中 微笑んでる 手を伸ばせば 届きそうで
[Bridge]
珈琲の香りが 胸をほどき 迷いも揺れも すべて抱きとめる 湯気の向こうに 浮かんでいた 明日のわたしの やわらかな影
[Final Chorus] かがみの海に 映したら 今も未来も ひとつになる 波の音と 鼓動の声が ここから始まる わたしを呼ぶ
persiさん、ベル様ご協力のもと、
CM fiction・music・recitation
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