🇪🇸北スペインにある知られざるガウディの建築、El Capricho
メジャーな観光地はほぼ訪れないスペイン周遊ロードトリップ。
前回はスペイン北部カンタブリア州にあるComillasという「スペインで最も美しい村」の一つを歩きました。
今回はそのComillasにあるガウディの建築、El Caprichoを訪れます。
ガウディの建築というとバルセロナにあるサグラダファミリアやカサ・ミラ、グエル公園などを想像するかと思います。彼の作品のほとんどはバルセロナのあるカタルーニャ州にありますが、3つほどがスペイン北西部に存在し、その一つがComillasにあります。
El Caprichoとは?
El Caprichoはキューバで富を築いたMáximo Díaz de Quijano y Fernándezの夏の別荘として1883年から1885年の間にガウディによって建設された建物。

ガウディの初期の建物で、バルセロナにあるCasa Vicensと同じ年に建てられました。

Quijanoはガウディのパトロンとなったエウセビ・グエルの義理の父ということ。ガウディのComillasでの功績が彼とエウセビ・グエルを結び付けたのかもしれません。
ゴシック、オリエンタル、ムデハル様式、アルハンブラ宮殿などで知られるナスル様式などの影響がみられる建築です。
ムデハル様式についてはこちら。
ひまわりのタイルがキュートな建物の外観
入口から歩いてくるとまず目にするのが建物の横の入口。一番地味な側です。ディテールを見ると確かにガウディの特徴がいくつか。

正面を見ると晩年の建築のような曲線は少ないものの、ガウディらしさが所々見受けられます。建物正面はすぐ植え込みでこれが写真で撮れる精いっぱいのアングル。

ひまわりが描かれたタイルがアクセント。


光が降り注ぐサンルーム
建物の裏側はサンルームになっていました。

この部分は一度破壊されてしまい、80年代になって再建されたそう。観葉植物が鬱蒼としげっていてジャングルのよう。 Quijanoは植物が好きだったそうですが、残念ながら完成して数か月後に亡くなったそうです。

リビングや寝室など全体的にゴシック様式を取り入れどの部屋も落ち着いた雰囲気です。



暖炉には植物のモチーフ。

こちらは植物と鳥。

バスルームのステンドグラスにも鳥や植物のモチーフが。自然の要素を取り入れるのは後のサグラダファミリアでも見てとれます。

日が降り注ぎ明るいバスルーム。

尖った窓の形や並びがどこかで見たような気がします。グエル邸だったか?

小さなバルコニーには一人しか座れない小さなベンチが。

雰囲気の異なる屋根裏
屋根裏へと続く螺旋階段がありました。

屋根裏にはお手伝いさんの住まいがあったそう。シンプルながら屋根を支える柱が見事。

ガウディのデザインした椅子などのレプリカが飾られていました。

屋根裏から外に出れるようになっていて、ひまわりのタイルが一面。実はこのひまわりのタイル、同じ年に建てられたCasa Vicensでも使われています。

庭にもガウディらしさが
庭はもともとは栗の木の森だったという地形を生かした造り。奥に見えるのはQuijanoの義理兄の邸宅、Palaco de Sobrellanoの敷地にある教会。ガウディの恩師であったJoan Martorellが設計し、ガウディも参加したといいます。

その下を見るとなにやら石垣に入口。

グエル公園を彷彿させるような洞窟が。それほど深くないですがなんだか冒険している気分にさせてくれます。

高台を利用したイスラム様式と自然が融合したような階段とテラス。

上を散策できるようになっています。

そしてEl Caprichoのハイライトはいかにもガウディという塔。モスクのミナレットがインスピレーションだそう。それでいてどこかバルセロナにあるカサ・バトリョのようなお菓子の家のようにも見えます。

内装は落ち着いていながらも、やはりガウディらしさが盛りだくさんで楽しめました。
次回は海岸線をドライブしてさらに西を目指します。
ガウディの建築については以下のような記事も書いています。
