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地域の未来を照らす「海のおにぎり」「山のおにぎり」②(後編)

【1480むすび】岩手県田野畑村イベント(山のおにぎり)
《連続2270日目!》



おにぎりには、人と人をむすぶ力がある。
そしてそれは、地域の恵みのイイトコロを見つけ出し、新しい価値をつくり出す力でもある。

前編では、横浜で行われた「たのはたde地域おこしフェス」において、自分が企画したおにぎりを紹介させていただいた。

それは、岩手県田野畑村の伝統食をヒントに生み出した「海のおにぎり」




今回はもうひとつの挑戦。

田野畑村の大地から生まれた「山のおにぎり」について、紹介したい。


企画したおにぎりを大きく載せていただいています。


※今回の「海のおにぎり」「山のおにぎり」は、岩手県田野畑村役場、特定非営利活動法人仕事人倶楽部他多くのみなさんの協力をいただいて生まれたものです。








山地酪農が生んだ白い宝「白仙」


田野畑村は、海だけではない。緑豊かな山々が広がり、そこで営まれる農業や酪農も村の大きな誇りになっている。

その中でも、山に放牧した牛に野草を食べさせ、化学肥料や穀物飼料に頼らない持続可能な酪農スタイル「田野畑山地酪農」も村の大きな財産である。


山地酪農で生まれるのは牛乳やチーズなどの乳製品。

その象徴ともいえる存在が、数々のチーズコンテストで受賞を重ねてきたダブルクリームチーズ「白仙(はくせん)」である。

白仙は、濃厚でありながらもやさしい口どけを持ち、口に含むとふわりと広がる乳の香りが印象的である。
都市部ではなかなか手に入らない希少な存在であり、都内の超有名ホテルのメニューにも使われていたりもする。

まさに「山の恵みを凝縮した宝」といえる。

今回のおにぎりに使ったのは、このダブルクリームチーズ「白仙」だ。


地球環境に優しい山地酪農




山地酪農を訪問


おにぎりを作るうえで大切なのは、その素材が持つストーリー。
そこで、岩手県田野畑村の山地酪農を訪問させていただいた。

広大な敷地の中、自然放牧で急勾配の山を多くの牛が暮らしている。「輸入穀物飼料」「農薬」を一切使用しない、安全で人にも地球にやさしい酪農の姿をしっかりと感じることが出来た。

この山地酪農を営んでいる吉塚さん一家は、その24年間の牧場のストーリーが映画にもなっている。酪農家の厳しさや家族の愛情が詰まっていて、リアル版北の国からとも言える内容であった。


広大な敷地の中、青々とした草を食べる牛たち。



白仙の味わいを最大限に引き出した「山のおにぎり」


「山のおにぎり」とは、田野畑山地農法から生まれたダブルクリームチーズ「白仙(はくせん)」の味わいをお米と合わせておにぎりにしたもの。

使った素材は3つ。
白仙の濃厚で深みのある味わいを最大限に引き出すために、シンプルな組み合わせにすることにした。

➊お米 岩手県のブランド米「銀河のしずく」

銀河のしずくは、岩手県を代表するブランド米。
その特徴は、優しい甘さと、しっかりとした粒感。
さらには、冷めた状態でも「パサつかず美味しい」ということで、おにぎりとの相性がよいお米である。
この優しい甘さが、白仙の持つ塩味と濃厚で深みのある味わいを邪魔せず、その旨みをさらに引き出すことができるようになった。

岩手県が誇るブランド米「銀河のしずく」


➋ダブルクリームチーズ「白仙(はくせん)」

山地酪農で生まれるのは牛乳やチーズなどの乳製品。その象徴ともいえる存在が、数々のチーズコンテストで受賞を重ねてきたダブルクリームチーズ「白仙(はくせん)」

濃厚でありながらもやさしい口どけを持ち、口に含むとふわりと広がる乳の香りが印象的。
この白仙の美味しさを引き出すために、大きめの角切りにしたものをたっぷりとご飯の中に混ぜ込んでいる。


田野畑村で生まれた幻のクリームチーズ「白仙」



➌塩 北三陸特産燻製塩「薫海(くんかい)」

通常、クリームチーズに合わせる具は、おかかやいぶりがっこになる。
スモークされた具の味わいがクリームチーズのまったりとした旨みに合うからだ。

しかし、白仙自体の旨みはかなり濃厚で、それ単体で味わほうが絶対にいい。そこで、白仙のおにぎりには、他の具を足さないことにした。その代わりに選んだのが北三陸の特産である燻製塩「薫海(くんかい)」である。

海塩を桜や広葉樹のチップでじっくり燻したこの塩は、まるでおにぎりを深い森に包み込むような香りを添える。

北三陸の海塩をスモークして作る「薫海」


濃厚なクリームチーズ「白仙」と薫海の燻製塩とが奏でるハーモニー


炊き立てのご飯の中に白仙を混ぜ込み、薫海をほんのひとつまみ。
握った瞬間からクリームチーズの濃厚な旨みがお米に溶け込み、口に入れると、塩の燻香とともに山の空気が広がるような錯覚を覚える。

まさに「山のおにぎり」と呼ぶにふさわしい一品となった。


プレミアムチーズ「白仙」を大きめのブロックにしてごはんに混ぜる。





おにぎりから始まる関係

イベントで振る舞った「山のおにぎり」の美味しさは、来場者から驚きをもって受け止められた。
「おにぎりにクリームチーズ?」という先入観を超えて、一口食べた瞬間にそのシンプルで濃い食材の調和に納得する人が続出した。

そこから会話が生まれ、質問が生まれ、田野畑村という地名が記憶に刻まれていく。味わいそのものが、地域を知る入口となり、人と地域をむすぶ懸け橋になった。

この後に行われた田野畑村の地域おこし協力隊の体験ツアーには、首都圏から若者が9名も参加した。




おにぎりが地域を照らす理由

なぜ「おにぎり」をプロデュースしたのだろうか。

それは、おにぎりが誰にとっても親しみやすく、手に取りやすい存在だからである。

複雑な説明をしなくても、ごはんい込められた地域の素材が、食べる人の舌と心に直接届く。
そこから「このわかめを育てた海はどんな海だろう」「このチーズをつくる村はどんな場所だろう」という関心が芽生える。

観光パンフレットや映像では届きにくい「体感」を、おにぎりは五感に直接的に伝えることができるのである。




未来をむすぶ挑戦へ

今回のプロデュースを通して確信したのは、おにぎりは単なる食べ物ではなく「地域の未来を照らす小さな灯火」であるということだ。

お米一粒から始まる出会いが、村を訪れる人を増やし、関係人口を育み、やがて地域の力となっていく。

田野畑村の「海のおにぎり」「山のおにぎり」は、その実例のひとつである。

これからも各地で「おにぎり」をむすびながら、地域と人、人と人の関係を広げていきたい。

小さなおにぎりが未来を変えていくことを信じて…

ご馳走たまでした。



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ハスつか ファンベースデザイナー、地域創生プロデューサーなどしてます。 おむすびnoteを毎日書いてたり、浦和レッズを応援したり… みんなが、好きなこと、応援したいことを素直に言える世の中にしたいなあ。 皆さんと、いろいろなコラボをしたいです! ぜひぜひご連絡ください!