遺伝性の障害/疾患へのカン違い
以前、発達障害が先天性かどうかに関して ↓ の記事を書きました。
誤解が都市伝説レベルで普及しているので、今回は障害/疾患と遺伝子の関係について掘り下げます。
「避けられない・治らない」という誤解
遺伝子が特定の疾患の原因になるのは遺伝子変異によるものです。
通常の遺伝子が何らかの要因でおかしくなってる状態です。
それにより酵素の生産が不安定になり、疾患等の原因になります。
が、ここで基本的な知識として ↓ があります。
・人間の遺伝子は約23000個ある。
・みんな数百個は変異を持っている。
・父親と母親は遺伝子的に赤の他人。
遺伝子変異自体は珍しいことではないし、変異した遺伝子が遺伝しないことも当然あります。
そして一番大事なことは ↓ です。
・遺伝子変異はトリガー(引き金)にすぎない。
ただの引き金である以上、引かなければどんな変異も生涯関係ないのです。
グチみたいですが、
↓ に書いたように、「難しい概念を語る人ほどきちんと調べない」という事例をよく見かけますので、気になる人は正しい知識を身につけてください。
「発達障害の先天性説、遺伝説」が最も典型的な風説です。
トリガーを引かせるな
本来、疾患の原因が遺伝子によると分かっている場合、必ず遺伝子検査で調べられます。
悪性腫瘍(ガン)がいい例です。
ガンは何百種類もありますが、
レアなものには「遺伝子変異が親から受け継がれると、確率40%で発症する」という「家族性のガン」が存在します。
どの遺伝子変異が原因か確定していて、検査で調べられるから40%という数字が出せるんですね。
しかし、遺伝子変異を受け継いでしまった子も60%は発症しないのです。
これは体内の環境がトリガーを引かせなかったケースです。
つまり遺伝子が関係する疾患は、
遺伝子変異(トリガー) + 体内環境
で発症する。
と覚えてください。
(あと、遺伝子が関係ない疾患って多分存在しないです。)
発達障害/精神疾患の遺伝的要因
遺伝子変異は誰でもある
最近、発達障害に関係する遺伝子が60個程度特定されたニュースがありましたね。
正直なところ、バカスカ見つかって当たり前と思います。
発達障害/精神疾患は複数の原因が寄せ集まって発症するからです。
(詳細は ↓ )
他の疾患も同様です。
たとえば、「うつ」の発症原因の一つに「メチレーション過剰」というものがあります。
メチレーションという化学反応があり、これが脳内で起こりすぎるとセロトニンが作られ過ぎます。
セロトニンが少ないとうつになりますが、多すぎてもうつになります。
このパターンはSSRI(ジェイゾロフト、パキシル等)が効かないケースに多いです。
そしてメチレーションの量は遺伝子に影響されることが多いです。
これは統合医療(オーソモレキュラー)の遺伝子検査で調べられるのですが、該当する人はどうするべきか?
葉酸を摂るのが基本的な対処です。
葉酸って、たかがビタミンB9のことです。
風邪をひきやすい人はビタミンCを多めに摂れ、と同じことです。
食事で補うのが面倒ならサプリがありますし、そもそも腸内細菌の状態が良好なら勝手に作ってくれて、問題ない人もいます。
遺伝子変異 = 発症 ではありません。
遺伝子のトリガーが引かれるか引かれないかが問題なのです。
逆に、葉酸の体内生産が足りずサプリで補っていても、他の要因により葉酸が正しく使われない、というケースもあります。
細菌や重金属などの異物が脳に溜まってると起こり得ます。
...こうなるともう遺伝子云々って大して関係ないというか、一つの因子にすぎないですね。
そして、こういった要素がたくさんあり、発達障害に関わる遺伝子的要因を持ってない人って、この世にいないと思います。
研究が主張する「遺伝性」?
発達障害は親から子へ遺伝することが多い、という研究や精神科医のコメントがあります。
これは上に挙げた記事のパート2 ↓ に書いたのですが、もう一度詳しく解説します。
親子で似てくるものって、遺伝子だけではないですよね。
生活環境、主として食生活です。
たいていの人は、子ども時代には家族と同じものを食べて成長するでしょう。
仮に発達障害の親からその変異を一部受け継いだとしても、それだけで発症には至りません。
が、同時に受け継がれる食生活の偏りがトリガーを引くことはよくあります。
遺伝子検査はまだしてませんが、(今年中にはやりたいです。)自分の場合、リーキーガットや重金属の蓄積を促進する食物を子どもの頃からたくさん食べていました。
どちらかというと、そういう「当たり前すぎて気づかない偏食」が影響する部分が圧倒的に多いと思います。
23000個中に数百の変異を抱える個人。
発達障害の要因となる遺伝子は少なくとも60個。
まったく変異していない確率は、単純計算でゼロです。
健常者はトリガー少なめか、引いていないだけです。
なので、医者や研究者の文章を読み発達障害の遺伝性について調べる人は、先に挙げた家族性のガンとは根本的に意味が違うことを理解しておいてください。
以上です。
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昔の自分のようにお金がない人が多いと思いますので、無理はしなくて結構です。