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【本の紹介・中高生の読書感想文】vol.3高田郁 著『星の教室』友井 羊 著『巌窟の王』嶋津 輝 著『カフェーの帰り道』

この年末年始は、運よく良書に出会えて、新年よい滑り出し。
ところで昨年末もまたNHK「ドキュメント72時間 年末スペシャル2025」をみた。
なんて良い番組なんだ……年末スペシャルの第1位「聖夜の長崎 大病院のケーキ店」は、病院という場所に集う人たち、患者さんそれぞれの病状、病院で働く人たちやお見舞いに訪れる人たちそれぞれの思い、そこに「ケーキ屋さん」という存在が灯す明かりに、大変感動した。
そして、年明けて10日(土)には「ドキュメント72時間 東京 眠らない書店で」が再放送された。深夜に書店に訪れる人たちの濃さったらない。この番組が、書店や図書館に密着する回は、自分の仕事の使命を再確認することにもなり、いつも胸がいっぱいになる。

今日は、推薦図書3冊。全部まだ単行本しか出ていない新刊。ハズレなしです!

高田郁 著『星の教室』
中学校でいじめを受けて学校に通えなくなり、そのまま「卒業証書」を受け取らなかったさやか。不登校を貫いたことで、両親ともわだかまりを抱えていた。レンタルビデオ店「アガサ」でアルバイトをしていたが、アルバイトの帰り道、フェンス越しに眺めていた河堀夜間中学の授業に背中を押され、八年ぶりに、再び中学校へ―。勇気を持って一歩踏み出したさやかには、夜間学級の仲間ができて…。
綺麗ごとだけでは済まされない、でも人生はいつからでもやり直すことができる。どの世代の、どんな立場の人が読んでも、考えさせられる1冊。

友井 羊 著『巌窟の王』
実在の冤罪事件「吉田岩窟王事件(よしだがんくつおうじけん)」をモデルにした小説。こんな冤罪事件があったなんて知らなかった。小説は、史実と虚構が混じっているのだろうか、とにかく一気に読めた。主人公の岩田松之助に冤罪が着せられ、その後50年に渡る警察・司法との闘い。実際にこんなことがあったなんて、ひどすぎる。帯に、作家の門井慶喜さんが「こんな話でハラハラしていいのか。罪悪感を抱きつつ読むのをやめられなかった。」と寄せていらっしゃるが、本当にその通り。

嶋津 輝 著『カフェーの帰り道』
本日、今にも発表される第174回直木賞(2025年下半期)の候補作。舞台は、東京・上野にある「カフェー西行」。そこで働く女給たちのオムニバス。時代が大正から昭和へと進むにつれて、第二次世界大戦の色合いが濃くなり……女給たちの人生にも大きな影響を与える。時代は今から遡るが、女給たちの悩みは、今の私たちにも通ずるものがあり、どの女給にも共感と親しみを覚えた。

中高生の読書感想文には、最初の二冊が適しているかなぁと思うが、3冊目も、感想文向きではないかもしれないけど、作風が好きな子は好きだと思う。

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