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身体づくりは、自己肯定感を育てるか?

「最近、なんかダメだな」

仕事がうまくいかない。思ったように評価されない。自分より若い人が活躍しているのを見て焦る。

鏡を見ると、昔より腹が出ている。疲れも抜けにくい。

30代、40代になると、そんな時期があります。

このような状態が続くと、仕事の失敗や身体の衰えが、いつの間にか「自分そのものの価値」にまで侵食してきます。

では、どうすれば自己肯定感を取り戻せるのでしょうか。
どうすれば、もう一度、自分を信じられるのでしょうか。

そのひとつの方法が「身体を整えること」です。自己肯定感と自己効力感の違いにも触れながら、今日から気軽に実践できることをお伝えします。

心ではなく、身体から変えてみる

自己肯定感が下がっているときに、

「もっと自分を好きになりましょう」
「あなたには価値があります」

と言われても、簡単には変われません。

それなら、心から変えようとしなくてもいい。

30分だけ運動する。
一食だけ、身体に必要なものを考えて選ぶ。
夜更かしをやめて、少し早く寝る。

小さく行動することが大切です。

ここで関係するのが、「自己効力感」です。

簡単に言えば、自己効力感とは「自分はできる」という感覚です。自分で決めて、実際に行動できた。その達成経験が、自己効力感を育てます。

「今日はジムに行く」と決めて、本当に行った。
食べ過ぎたけれど、次の食事から戻した。
疲れていたから、無理をせず早く寝た。

身体づくりには、このような小さな達成経験がたくさんあります。

だから、身体を整えることは、自信を取り戻すきっかけになります。

「自分はできる」と「自分には価値がある」は違う

ただし、ここで注意が必要です。

自己効力感と自己肯定感は、同じではありません。

自己効力感は「自分はできる」という感覚です。

一方、自己肯定感は、できるかできないかにかかわらず、自分自身の存在や価値を肯定的に(ポジティブに)受け止める感覚です。

私はボディメイクのコンテストに出場し、優勝した経験があります。努力して身体をつくり、結果を出す。これは強い達成経験です。当然、「自分はやればできる」という自己効力感は高まります。

しかし、

「コンテストで勝った自分には価値がある」となると、話は変わります。

勝てなかったらどうなるのでしょうか。
太ったらどうなるのでしょうか。
トレーニングできなくなったらどうなるのでしょうか。
自分より身体が仕上がっている人を見たら、どう感じるのでしょうか。

成果を出せる自分には価値を感じられる。
しかし、成果を出せない自分には価値を感じられない。

そんな状態はあり得ます。

自己効力感は高い。でも、自己肯定感は低い。
これは、むしろ危うい状態です。

結果が崩れた瞬間に、自分の価値まで一緒に崩れるからです。

例えば、ボディコンテストでは勝敗はジャッジが決めます。自分はコントロールできません。ですから、順位を気にせず自分のベストを尽くすことに集中するのがよい、と考えています。

ビジネスでも、同じことが起こる

これは身体づくりだけの話ではありません。

仕事で高い成果を出した。
昇進した。
大きな仕事を任された。
会社から高く評価された。

それによって自信を持つことは、もちろん悪いことではありません。

しかし、

「評価される自分には価値がある」
「成果を出せる自分には価値がある」

となれば、評価を失った瞬間に、自分自身まで否定することになります。

仕事の評価と、自分の価値は同じではありません。
コンテストの順位と、自分の価値も同じではありません。
身体づくりで結果を出すことと、自分の価値も同じではありません。

「自分の価値」と「評価や結果」を切り分けることが大切です。

身体づくりで本当に育てたいもの

私は、自分が思うカッコいい身体を目指しています。各々が、自分がなりたい身体を目指せばいいと思っています。

ただし、

「いい身体だから、自分には価値がある」のではありません。
「自分を大切に扱うために、身体を整える」という考え方が重要です。

身体づくりをしていても、食べ過ぎる日はあります。
トレーニングを休む日もあります。
仕事が忙しくなり、生活が崩れるときもあります。

そこで、自分を否定する必要はありません。大切なのは、失敗しないことではありません。

大切なのは、戻れることです。また挑戦できることです。

食べ過ぎたら、次の食事から戻る。
一週間ジムに行けなかったら、また一回行く。
夜更かしが続いたら、今日は少し早く寝る。

そのたびに、

「自分は大丈夫だ」
「自分はまた戻れた」
「自分はまた挑戦している」

という経験が積み重なります。

身体づくりは、自分を大切に扱う練習である

身体づくりの価値は、映える身体だけではありません。

自分で決める。やってみる。できる。
ときには崩れる。それでも、また戻る。

その繰り返しによって、「またひとつできた」というSmall-winが蓄積されていきます。

「自分はできる」という自己効力感を育てながら、「できないときの自分にも価値がある」という感覚も醸成される。

身体づくりは、下の連載で説明しているとおり、仮説検証です。設定した仮説を検証してボディメイクしてゆく過程は、自己肯定感と自己効力感を同時に育てるひとつの方法であると考えています。

それは身体が変わったからではありません。身体を変えようとする過程で、自分自身を大切に扱えるようになるからです。

少しでもお役に立てたなら、スキとフォローで教えていただけるとうれしいです。また、「このテーマを扱ってほしい」というご要望があれば、ぜひコメントで教えてくださいね。

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