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仕事が嫌いなまま、生きてる。

仕事が嫌いだ。

ルーティン化されたこと、やらなければならないこと——とにかく面倒くさいと感じる。

これは今の仕事に限った話ではない。

これまで販売、営業、肉体労働、経営と、様々な仕事を経験してきた。時給650円の仕事もあれば、それなりに稼げた時期もあった。

でも結論は同じだった。

どんな仕事でも、嫌だった。

寝る前は憂鬱で、朝は重い。

人間関係が悪くても嫌だし、良くても嫌だった。

全部嫌だった。


じゃあ、働かなければどうなるのか

それも試した。

家族や社会に依存して、何もせず、ただ時間だけがある生活。半年どころか、年単位でそうしていた時期がある。いわゆる完全な自由だ。

でも、結論は同じだった。

つまらない。

暇で、何も面白くない。

時間はあるのに、何もやらないし、何も生み出さない。飯もうまくない。酒もうまくない。風呂も、サウナも、バイクも、遊びも、全部つまらなかった。

新しいものを手に入れても、何も感じない。

結局、全部嫌だった。


そこで気づいたこと

人間は、好きなことだけやっていても満たされない。

むしろ、何も感じなくなる。

逆に、嫌なことをやるからこそ、見返りが生まれる。

飯がうまくなる。酒がうまくなる。風呂が気持ちよくなる。

不自由があるから、満たされる。

金で手に入るものも同じだ。

簡単に手に入り、すぐに満たされる。でも続かない。一瞬の充足感はあるが、すぐに消える。何も残らない。むしろ、満たされない感覚だけが残る。

だから、うまい飯も、うまい酒も、風呂も、趣味も、全部条件付きなんだと思っている。

嫌な仕事で得た、限られた金と時間の中でやるから価値が出る。

これは人間関係も同じだ。

家族も、夫婦も、友人も、限られているからこそ助け合えるし、共感できるし、愛情も生まれる。

全部自由だったら、何も感じない。


もう一つ気づいたこと

自分のためにやることには、限界がある。

どれだけ金を使っても、どれだけ自由でも、満たされきらない。

でも、自分以外のために動くことは違う。

家族や友人。大切な人のために動くこと。

身近な人でなくてもいい——大変な思いをされている人や、社会全体のためでも構わない。

必要とされること。

これは、うまい飯や酒なんかよりも、ずっと強い動機になる。

結局、人間は怠惰にできている。

自分のためだけに頑張れる範囲など、たかが知れている。

でも、誰かのためなら動ける。


だから、トレーラーマンという選択をした

過酷すぎる環境で、ストレスを抱えながら働くのは無理だった。

制限は欲しい。でも、辛すぎるのは嫌だ。

人間関係も、濃すぎる関係は正直いらない。

かなりわがままな条件だと思う。でも、それでいいと思っている。

だからトレーラーマンという選択をした。

重厚なスキル、必要最低限の人間関係、自分のペースで進められる仕事——一人前になるまでには時間と努力が必要だったが、このバランスがちょうどよかった。

仕事は今でも嫌いだ。

仕事に行きたくない日も普通にある。

でも、何もしていない時よりは、ずっとマシだ。

嫌なことがあるから、他が成立する。

制限があるから、価値が生まれる。

全部つながっている。

仕事が好きなわけじゃない。

でも、このバランスなら生きていける。

それで十分だと思っている。


そして、頭を空っぽにする時間が必要だ

仕事が嫌いでも、続けていける理由がもう一つある。

定期的に、頭を完全に空っぽにする時間を持つことだ。

考えない。判断しない。ただ、存在するだけの時間。

サウナの熱気の中で余計なことを考える余裕はなくなり、水風呂に沈む瞬間に頭の中が静かになる。外気浴で空を眺めていると、さっきまで重く感じていたものが、どこかに流れていく。

温泉に浸かりながら、何も考えない時間。

これが、また動ける状態に戻してくれる。

疲れを取るということは、体だけの話ではない。頭と心をリセットすること——それができて初めて、翌朝また向き合える気がしている。

嫌な仕事も、制限も、全部受け入れられるのは、こういう時間があるからかもしれない。

私がたどり着いた場所のひとつが、定山渓の「休日ビルヂング」だ。

完全サイレントの空間で、余計な音も言葉もなく、ただ整うだけの時間。

北海道の自然の中で頭を空っぽにする感覚は、言葉では伝えにくい。

一度体験してほしいと、素直に思う。

👉【TTG COLUMN 009】定山渓「休日ビルヂング」——日常の一番はしっこで、整う。

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