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人生は一打ずつの積み重ね。失敗しても、次の一打がある

『人生は一打ずつの積み重ね』

この言葉を思い出すたびに、ゴルフって本当に人生に似ているなと思います。
一度ミスをしても、そこで終わりじゃない。次の一打が、ちゃんと待ってくれているからです。


ゴールデンウィークの朝、ティーグラウンドに立つ

4月29日。ゴールデンウィークが始まる朝。

どこかのコースでは、朝霧の中、誰かが少し緊張しながらティーグラウンドに立っている。

「うまく打てるかな」
「また曲がったらどうしよう」

そんな声が、胸の中で小さく響く。

朝6時のコースは、まだ少し冷たい。

東の空が薄いオレンジ色に染まり始め、芝の上には朝露が残っている。
ティーに近づくと、足裏にやわらかな抵抗が伝わってくる。

風の音。
遠くでカラスが鳴く声。
グリップに触れた瞬間の、ひんやりしたゴムの感触。

それだけで、「さあ始まるぞ」という静かな高揚感があります。

でも、どれだけ練習してきても、この瞬間だけは胸が少し速くなる。

手がわずかに震えて、狙いとは全然違う方向へドライバーが飛んでいく。

「またやっちゃった」

肩がすとんと落ちる、あの感覚。
きっと、経験したことがある人は多いと思います


実は、私も震えます

インストラクターとして15年以上レッスンをしてきた私でも、久しぶりのコースや少し緊張するラウンドの朝は、今でも手が震えることがあります。

「今日は右に曲がるかも」
「またうまく打てなかったらどうしよう」

そんな声が頭の中をぐるぐる回ることがあります。

完璧でいなければ。
いいところを見せなければ。
ちゃんと打たなければ。

そう思うほど、体は知らないうちにこわばっていくんですよね。

だから、「また失敗した」と肩を落とす人の気持ちは、本当によくわかります。

インストラクターだって、完璧ではありません。
コースに立てば、みんな同じように緊張する一人のゴルファーです。

それを覚えておくだけで、少しだけ気持ちがゆるむかもしれません。


初めてのコースで震えていた生徒さん

以前、レッスンを始めて3ヶ月ほどの40代の女性が、初めてコースに出たことがありました。

ティーグラウンドに立った瞬間、顔を少し青くして、こう言いました。

「先生、足が震えてます」

その表情は、とても真剣でした。

私は思わず、こう伝えました。

「それで正解ですよ。緊張できるってことは、ちゃんとゴルフを大切にしている証拠です」

すると、少しだけほっとした顔になりました。

最初の一打は、大きく右へ。
隣のフェアウェイをころころと転がっていきました。

でも、次のホールではもう笑っていました。

「あの一打、なんか面白かったです」

その言葉を聞いたとき、私は少しうれしくなりました。

18ホールを最後まで歩き切った彼女が、帰り際に言ったのは、

「また来月、コースに来たいです」

という一言でした。

一打失敗しても、ゴルフは終わらない。
次の一打がある。
次のホールがある。
次に笑える瞬間がある。

そのことを彼女は、コースを歩きながら自分で感じ取っていたのだと思います。


一打ずつしか、進めない

『人生は一打ずつの積み重ね』

この言葉は、シンプルだけれど、深いところに届きます。

プロゴルファーも、アマチュアも、初心者も、ティーに立ったときに打てるのは「今のこの一球」だけです。

さっきのミスを引きずって振っても、体は固くなる。
まだ来ていない結果を怖がっても、クラブは素直に動いてくれない。

大事なのは、今のこの一打に、静かに向き合うこと。

もちろん、それが簡単じゃないからゴルフは難しいんですけどね。
私も何度も、過去のミスを背負ったまま次のショットを打って、さらに深みにはまってきました。

でも、そんな失敗も含めて、一打ずつ積み重なっていく。

今日のミスも、今日の悔しさも、今日の小さな発見も。
半年後の自分をつくる材料になっていくのだと思います。

ゴルフは、急に何もかも変わるスポーツではありません。

でも、一打ずつ丁寧に向き合ってきた人が、少しずつ表情を変えていく姿を、私は何度も見てきました。


今日から試してほしい小さな切り替え

もしミスをしたら、打ったあと5秒以内に、心の中でこうつぶやいてみてください。

「さあ次」

それだけです。

深呼吸をひとつ。
クラブを持ち替える動作を、いつもより少しゆっくりする。
歩き出す前に、足裏で芝を感じる。

ミスをなかったことにしなくていい。
悔しさを押し込めなくてもいい。

ただ、5秒だけ感じたら、そっと置いていく。

「さあ次」

この一言があるだけで、次のショットへの入り方が少し変わってきます。

ゴルフは、気合いだけで切り替えられるほど簡単ではありません。
でも、小さな言葉と小さな動作なら、初心者でも今日からできます。


夕暮れの練習場で、もう一球

ゴールデンウィークの夕方。

練習場の打席に、照明がひとつずつ灯り始める。
カゴに残った白いボールが、薄暮の空に静かに浮かんで見える。

今日うまくいかなかったとしても、大丈夫です。

焦らなくていい。
一打ずつ、丁寧に積み重ねていけばいい。

その一球一球が、いつか
「あの時があったから、今がある」
と思える景色を見せてくれるかもしれません。

失敗しても、次の一打がある。

そう思えるだけで、また少し、クラブを握る手がやさしくなる気がします。


あなたが「またやっちゃった」と思った後、気持ちを切り替えられた瞬間って、どんな時でしたか?


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