「看護師の夫は有料物件」その言葉の意味が、やっとわかった話
私は、仕事・家事・育児に追われながらも、
子どもたちが将来良い方向へ進めるように、
“良い母”でいようと必死に頑張っていました。
ある日、職場で夫への不満を年上の同僚に話しました。
すると言われた言葉。
「看護師の夫は有料物件だから、別れない方がいいよ」
あの時の私は、全く理解できませんでした。
「有料物件」って、本当にそう?
確かに夫は看護師でした。
でも、家庭の現実は違いました。
家庭で最低限必要なお金は14万円。
私が仕事に復帰すると、
「共働きなんだから割り勘にしよう」
そう言われ、夫が家庭に入れるお金は7万円。
残りは――
・暴飲暴食
・趣味のDJ
・DJの大会への旅費
・教室代
・作曲依頼料
貯金はゼロ。
割り勘にする代わりに家事・育児も平等に分担したけれど、
「女がやることなのに」
文句を言いながら渋々やる夫。
これのどこが“有料物件”なんだろう。
「離婚しなくてよかったと思える時がくるよ」
同僚は続けて言いました。
「今は辛いけど、離婚しなくてよかったと思える時がくるよ」
当時の私には納得できませんでした。
こんな夫、いない方が楽じゃない?
でも同時に、
私の給料だけじゃ子どもを養えない。
それも分かっていました。
だから離婚したいのに離婚できない。
そんな状態でした。
「1日くらいお風呂入れなくても死なないよ」
同僚はさらにこう言いました。
「子ども達を1日お風呂に入れなくても、洗濯しなくても死なないから休みな」
でも私は思いました。
そんなことしたら保育園でどう思われる?
洗濯をしなければ、服もタオルも足りない。
買い足せば私の貯金が減る。
やらなかった分、次の日もっと大変になるのは私。
保育園の連絡帳にはしっかり指摘が書かれる。
そして注意されるのはいつも私。
夫には何も言われない。
「良い母だと思われたい」
そう思って、
「わかりました、気をつけます」
と言い続けていました。
気づけば、どんどん首が締まっていく。
女だからやって当然?
私がやらないと回らない家庭。
女だから子育てして当然。
そう思われているんじゃないか。
もしかしてダメなのは私なのか。
そんなふうに、自分を責め続けていました。
あの言葉の意味がわかった日
今ならわかります。
「看護師の夫は有料物件」
確かに、友達の話を聞くと、
給料が低くて転職も難しい家庭も多い。
夫は看護師だから、需要があり、転職もできる。
実際に今では、夫も貯金をするようになりました。
そして思うんです。
離婚しなくてよかったな、と。
私ひとりの給料では、
今のような未来は作れなかったから。
「休んでいいよ」の本当の意味
そしてもう一つ。
「1日くらいお風呂に入れなくても大丈夫」
この言葉も、今なら理解できます。
私が夜勤ありの仕事に転職した時のこと。
私がいない夜、夫は子どもたちにご飯をあげるだけで精一杯。
お風呂も洗濯もされていない。
でも私は夜勤でいないから、どうすることもできない。
帰ってきても、眠いから休む。
すると――
意外と、なんとかなっていました。
「夜勤でいなかったので」
保育園の先生には注意されました。
以前の私なら、
「すみません、気をつけます」
と言っていたと思います。
でもその時は違いました。
「夜勤でいなかったので、夫に伝えておきます」
そう答えました。
夜勤でいないんだから、できるわけがない。
先生は少し嫌そうな顔をしました。
でもそれ以上、私を責めることはできませんでした。
私がいなければ、夫はやる
私がいないと、
夫は子どもを迎えに行き、
ご飯を食べさせ、
保育園へ連れて行く。
今まで何もしなかった夫が、です。
それだけで、私の心は軽くなりました。
保育園からの注意も、聞き流せるようになりました。
あの時の私は、全部背負いすぎていた
良い母でいなきゃ。
ちゃんとしなきゃ。
私がやらなきゃ。
そう思っていました。
でも、私がいない状況になった時、
家庭は勝手に回り始めた。
今だから思うこと
同僚が言っていた言葉。
・「看護師の夫は有料物件」
・「今は辛いけど離婚しなくてよかったと思える時がくる」
・「1日くらい休んでも死なない」
あの時は理解できなかったけれど、
今は少しだけわかります。
頑張りすぎなくても、案外なんとかなる。
そして、
“私が全部やる”をやめた時、
家族はようやく動き始めたのかもしれません。
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