見出し画像

【⚾️】さらば、ご近所さん│2026/7/31 千葉ロッテマリーンズ2軍現地観戦記

 2026年7月31日のファーム、東京ヤクルトスワローズ対千葉ロッテマリーンズ戦(ヤクルト戸田球場)の観戦記録です。

この投稿は、日本プロ野球機構(NPB)の定める撮影・配信規定を一読、遵守の上作成しております。

近くて遠い場所

 埼玉県の武蔵浦和にあるロッテの製菓工場。そのすぐ横にマリーンズの2軍球場、ロッテ浦和球場がある。更にそこから40分程荒川方面へと歩いていくと、東京ヤクルトスワローズの2軍球場であるヤクルト戸田球場がある。しかし、スワローズが戸田球場で試合を行うのは今季限り。来年度からは茨城県の守谷にできる新たな拠点で2軍戦が実施されることとなり、練習場や選手寮も同地へ移転する。施設の老朽化もあるが、過去に荒川が氾濫した際にグラウンドが冠水し使えなくなってしまったことも理由の1つの様だ。マリーンズも2030年頃に君津市への2軍拠点の移動を発表しているが、スワローズは一足先にお別れ。さよならの意味合いも兼ねて、戸田球場へ向かうことにした。

 武蔵浦和駅に向かうまではいつも通り。ただし、出口は反対側。ここから下笹目行きのバスに揺られて10分程で下車。そのまま道なりに歩いていくと、川の土手に続く階段が見えてくる。

 そして、険しい階段を上って奥を見るとグラウンドやスコアボードらしきものが見えた。正真正銘、ヤクルト戸田球場。土手の中のグラウンドという不思議な光景が広がっていた。浦和球場は工場や住宅地の中にあるが、ここは周囲にビル等もなく開放的。散歩や運動をしたら気持ちよさそう。少し離れただけでここまで違うのかといつ訪れてもびっくりする。

スタメン

 フレッシュオールスターを終え、2軍も今日から後半戦に突入。ショートでは友杉篤輝選手が先発。不動の遊撃手として開幕から出場を続けていたが、現在は不振で調整中。もう一度浮上のきっかけを掴みたい。その他には先週、熱中症が心配された和田康士朗選手も先発メンバーに復帰しており、9番に入った金田優太選手もオーダーに入った。投手陣の整備が優先され、今季中の支配下復帰はならなかったが、来季以降に繋げるため好調を維持してアピールしたいところだ。

 戸田球場では座席を買わなくても川の土手からもグラウンドが見えることもあり、多くの観客が詰めかけている。開けた場所で大声を出せることもあり、マリーンズサイドでは案の定応援団が自然発生。トランペットの代わりに、小学生が音楽の授業で使う鍵盤ハーモニカで生演奏を始め出した。

プレーで伝える

 少し前に現役引退を発表した角中勝也選手。若手の選手からアドバイスを求められる度に「バットを振れ」ととにかく練習を求めたという。野球の技術レベルはかつてよりも格段に上がっている。一方で、練習の無駄を省き、データを駆使し最短効率で最大の成果を出せるのが良いという風潮にもなってきている。ただ、大事なことはいつの時代も積み重ね。グラウンドでの経験は、しっかりとプレーに現れてくるものだ。

 先頭の友杉選手はファーストストライクを逃さずヒットにし、1軍と同様にリードオフマンとしての役割をしっかりと果たした。

 この日の先発は唐川侑己選手。彼も角中選手に次ぐベテランだ。初回は抜け球が続いて連打を許し3点を失ってしまうが、その後の2イニングは一転して被安打無しと立ち直った。カットボールで芯をずらして打ち取っていく投球は健在。限界に抗い、自分の投球を突き詰めていく。

 5番で出場した中村奨吾選手はこの日マルチ安打の活躍で状態は良好。センターや逆方向へのヒットで出塁し、犠牲フライで打点も上げている。主戦場の二塁には小川龍成選手がレギュラーを張っており、今季はまだ1軍出場が無い。しかし、今季はじめは2軍暮らしだった安田尚憲選手が象徴する様にチーム事情やきっかけ次第で状況は大きく変わるもの。来るべき場面に備えて目の前の打席に全力を尽くす。

 そして、この試合では腰の手術のためしばらくリハビリを行なっていた茶谷健太選手が実践復帰。約4か月ぶりの打席となった。しばらくは代打や指名打者での出場がメインとなりそうだが、段階的に完全に動ける状態を取り戻していく様だ。もう一度ベンチの切り札となれる様、ここからが再びスタートラインだ。

 そして、9回裏2アウト。打席には背番号3のヒットメーカー、角中選手が向かう。引退を発表した日以来の出場機会となる。サブロー監督からの要求は、引退試合のためではなく、1軍の戦力として状態を上げられる様にすることだ。マリーンズのユニフォームでの残りわずかな時間。観客達が一挙一動を食い入るように見つめる中…

 低めの変化球を3球連続で見極めてフォアボール。スイングを欲張らずコースを絞ってじっくりと待つ。代打の作法を果たし、一塁へ全力へかけていった。

 しかし、その後は打線が繋がらず。チャンステーマを乱発した土手の応援団のエールも虚しく、マリーンズは敗戦。ビッグイニングを2度作らせてしまう一方的な展開となってしまった。

ノスタルジー

 スワローズが戸田球場の利用を始めたのが1976年。以来、たくさんのスターを輩出してきた50年間の歴史に幕が降りる。様々な理由で2軍施設の移転が球界全体で進められているが、華やかな1軍のスタジアムに対して質素でどこか前時代的な風景もこれまた魅力の1つだ。当たり前の過去が消えていく寂しさを感じるが、未来に触れられる楽しみも生まれる。いずれにせよ、守谷に誕生する新しい拠点も温かいファン達によって末長く愛されていくだろう。

 でも、いざ浦和も移転となったらもの凄く悲しくなるんだろうなぁ…

いいなと思ったら応援しよう!