【実話】 第1章 ある日、親友が死んだ
なぜ、ワニ谷さんは現職がプログラマーなのにもかかわらず、全く別の道の心理カウンセラーを目指すのか?
なぜ、大人の発達障害や、生きづらさを抱える人たちの力になりたいと思ったのか?
その答えは、あるひとつの出来事にあります。
そしてそれは、今もずっと心の中で燃え続けている「願い」の根っこでもあります。
このnoteでは、ワニ谷さんがその想いを抱くに至った経緯を、実体験をもとに何話かに分けて書いていきます。
長くなるかもしれませんし、内容も少し重たい部分があります。
でも、すべて実話です。
だからこそ、届けたいと思っています。同じように苦しんでいる人や、誰かの支えになりたいと願う人へ。
ワニ谷の想いに、少しでも何かを感じていただけたらコメントや記事のシェアをしてくれると嬉しいです。あなたの言葉やリアクションが、ワニ谷の原動力になります。
この話は連載形式で書いています。
どのエピソードも、僕が「誰かを救いたい」と思うようになった理由につながっています。できれば、最初から順に読んでもらえたら嬉しいです。
第1章 ある日、親友が死んだ
「もう無理かもしれない」
笑っていた親友が、 泣き崩れた夜。
命はあった。でも、心が壊れていた。
これは、「普通」に壊された男の話。
第2章 | 普通が壊したもの
子どもの頃は「面白い個性」。 でも社会に出た瞬間、それは「欠点」に変わった。 社会が求める普通とズレていることで、壊れていった心と身体。
「普通」がどれだけ残酷かを描いた実話。
第1章 ある日、親友が死んだ
「死んだ」と言っても、命を落としたわけじゃない。でも、あの夜、目の前にいた彼を見て、俺の中ではそう表現するしかなかった。
命はあった。
呼吸もしていた。
だけど、心が死んでいた。
俺が知っている彼は、そこにはいなかった。
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彼とは、小学生からの付き合いだ。 たぶん、人生で一番長く一緒に過ごした親友。
ふざけてばっかりで、いつも自信満々で。
「俺はやればできる」なんて平気で言って、でもやるときはちゃんとやる男だった。
何かあっても笑ってごまかすようなやつで、悩みや弱音なんて一度も聞いたことがなかった。
中学、高校、大学と、環境は少しずつ変わったけれど、俺たちは変わらなかった。会えばふざけあって、悩みなんかあっても表には出さない。
それが俺たちの「いつもの感じ」だった
だからこそ、俺はずっと信じてた。
「こいつは大丈夫だ」って。
でも、今思えば ---
その“強さ”が、危うかったのかもしれない。
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彼は、弱音を吐かないやつだった。 いや、正確には「吐けないやつ」だったのかもしれない。
残業がどれだけ多くなっても、職場で辛い思いをしていても、そんな悩みを親友の自分には感じさせず、彼は笑い飛ばしていた。
「まあ、大丈夫やって」
「気合で何とかなるっしょ!」
そんなセリフを、何度聞いただろうか。 俺も「ほんとお前はタフやな〜」って笑って、深くは追求しなかった。
今思えば、あれは自分に言い聞かせていたのかもしれない。
親友の心が壊れかけていることに気づけるチャンスは、何度もあった。 でも、俺はそのすべてをスルーした。
俺は彼の強さを知っていたし、「大丈夫そう」に見えたから。
そして、あの夜が来た。
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「今日ちょっとだけ話せる?」
夜21時を過ぎた頃、彼から急にラインが来た。
正直、その日は疲れていて「明日でもいい?」と返そうかと思った。でもなぜか、胸騒ぎがした。
「なんか変だな」って直感がざわついた。
彼は俺の家のインターホンを鳴らした。
彼は少し疲れた顔をしていたが、見た目は普段と変わらない。「急にごめん」って、いつものように笑っていた。
玄関で少し話し、リビングへ。
俺は仕事帰りでご飯も食べていなかったので、ご飯を食べながら、他愛もない話を始めた。
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最初は普通の会話だった。
会社の話、最近の出来事、、、
彼は普段通り話しているように見えた。
でも、どこか、ぎこちなかった。
会話の間が妙に長くて、目が合わない。
声にハリがない。
何かを隠しているような違和感があった。
夕食も食べ終わり、一息ついたあと――
彼は、小さな声でつぶやいた。
「ごめん……俺もう無理かもしれない…」
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その言葉が何を意味しているのか、すぐには理解できなかった。彼の口から無理という言葉が出たことに脳がついていけなかった。
そしてその直後、彼の目にうっすらと涙が浮かんでいるのに気づいた。
目を伏せ、唇をかみしめる彼は、明らかに「いつもの彼」じゃなかった。
「頑張ってるつもりなんやけどさ...」
「なんかもう... 何やってもうまくいかんくて...」 「もうどうしたらいいか分からん...」
彼の声が震え出した。 そして次の瞬間、言葉が止まり、顔を覆って、堰を切ったように泣き出した。
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あんなに感情をむき出しにする彼を、俺は見たことがなかった。いや、想像すらしたことがなかった。
普段は明るくて、なんでも笑って済ませて。弱さなんて見せない彼が、今、俺の部屋で、子どものように泣いていた。
「もう疲れた...」
「自分がなんでこうなったかも分からん...」
「俺が悪いのか…?」
そんなことをポツポツとこぼしながら、涙が止まらなかった。
俺は、何も言えなかった。
「大丈夫」なんて軽く言える雰囲気じゃない。 ただ、隣に座って、そっと彼の背中をさすった。
俺の知っていた「あいつ」は、もういなかった。
心のどこかにあった「余裕」とか「自信」とか、そういうものがすっぽり抜け落ちていた。
あの夜、彼の心は死んだんだと思った。
少なくとも、今までの彼ではなくなった。
社会に、仕事に、人に、潰されて、、、
長年積み上げてきたものが、一気に崩れた瞬間だった。
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悔しかった。
こんなに苦しんでいたのに、俺は何ひとつ気づいてやれなかった。
ずっとそばにいたのに、変化に気づけなかった。
「なんか最近元気ないな」と思っても、深く踏み込もうとしなかった。
でも、だからこそ。俺は心に決めた。
もう、絶対に見て見ぬふりはしない。
支えるとか、救うとか、そんな立派なことはできないかもしれない。
それでも--
「俺は、ここにいる」
それだけは、何があっても伝え続けようと決めた。
読んでいただき、本当にありがとうございました。この夜の出来事が、僕にとってすべての始まりでした。あのとき感じた「無力さ」や「悔しさ」が、今もずっと心の奥でくすぶっています。
どうか、もう少しだけワニ谷の話に付き合っていただけたら嬉しいです。
第1章 ある日、親友が死んだ
「もう無理かもしれない」笑っていた親友が、 泣き崩れた夜。命はあった。でも、心が壊れていた。これは、「普通」に壊された男の話。
第2章 | 普通が壊したもの
子どもの頃は「面白い個性」。 でも社会に出た瞬間、それは「欠点」に変わった。 社会が求める普通とズレていることで、壊れていった心と身体。 「普通」がどれだけ残酷かを描いた実話。
第3章 支えるって、何? うつ病の親友に僕、 きたこと
休職してもなお鳴り止まないスマホ。誰とも関われ なくなっていく親友に、僕は何ができるのか。うつから無気力ヘー揺れ動く彼の心に、何度も無力 さを痛感しながらも、「そばにいることの力」を信じて、僕は静かに一歩を踏み出した。これは、支えたいと願ったひとりの友の物語。 そして、心理の道へと進む僕自身の、原点の記録。
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