ジャケ買いの冒険:成功と謎の1枚
「ジャケ買い」
こんな買い方、今でもあるのかな?
近ごろはBandcampを眺めていて「お、このジャケいい!」と思えば、すぐに試聴することができます。でも、当時はそれができませんでした。
僕の頃は、試聴させてくれるお店もまだ限られていて、お客が自由に触れる試聴機があったのは、CISCOのようなクラブミュージック系の店くらいでした。
一般的な中古店では、店のおじさんにお願いして、キズ箇所の確認のついでに試聴させてもらう感じです。
店内の混雑状況や、おじさんとの親密さによって、できるときもあれば、できないときもありました。
そんな環境だったので、僕にとっての「ジャケ買い」は、わりと自然なことでした。
その時々の気分で選んでいましたが、ジャケ買いで買ったレコードで、今も家に残っている印象的なレコードを紹介します。

父と2001年にアメリカへ行った際、シカゴで購入したレコードです。
このキラキラしたジャケットに惹かれて購入しました。あとで調べてみると、アメリカのローカル盤で流用されている例もあるようで、おそらく自主制作レーベル向けのテンプレートのようなものだったのかもしれません。
海外でジャケ買いをすると、帰国して自室で針を落とすまで、内容は本当にまったくの未知でした。
帰国してから聴くと、ありふれたローカルピアノトリオともいえるのですが、数曲のボーカル曲があまりにも素晴らしくて手放せません。
そして、もうひとつ。いわば「逆ジャケ買い」とも言えるのがこれです。

いつの時代の感覚でも「このジャケットかっこいい」とは、なかなかならない気がします。
それでも、1ドル程度で、どう見てもブラジル名なので、つい手に取ってしまいました。
これも帰国して聴くと、「この内容でなぜこのジャケ?」とも言えるブラジリアンフュージョンでした。僕の大好物ともいえる内容で、これも手放せずにいます。
そして、変なジャケットで言えば、かつてブラジルから箱単位でレコードを買っていた時、箱に紛れ込んでいたレコードがあります。

シャツもはだけて、胸毛を露出して「どう?俺んとこ来ないか?」とアピールする男性のムードが強烈です。
実はこんなジャケットでも内容がかなり良くて、わかる人が見たら「え?めちゃいい内容やん」と思うかもしれません。
正直、今の耳で聴いたら全曲最高でした。(当時はB2だけ好きで手放さなかったのです。)
なので、珍しく曲目をすべて掲載します。
A面
A1 Marina – O Chamado
A2 Dalto – Guru
A3 Leoni – Carro E Grana
A4 Rosana & Edmon – Se Eu Me Apaixonar (When I Fall In Love)
A5 Alceu Valença – Paixão
A6 Daniela Mercury – Sempre Te Quis
A7 Sandra de Sá – Picadinho De Macho
B面
B1 Marisa Monte & Gilberto Gil – Dança Da Solidão
B2 Flávio Venturini – Clube Da Esquina II
B3 Adriana Calcanhoto – Metade
B4 Conexão Japeri – Tão Linda
B5 Nana Caymmi – Saudade
B6 João Bosco – Indeciso Coração
B7 Dick Farney – Alguém Como Tu
どれも良いですが、今聴き返していて、特にかっこよく聞こえた2曲を抜粋します。YouTubeで見つけたので一度試してみてください。
A面のおすすめは、Sandra de Sá - Picadinho de Macho
B面のおすすめは、Conexão Japeri – Tão Linda
それにしても、何年もかけて目的をもって探したレコードは、買うだけで安心してなかなか聴かなかったりします。
それよりも、こうして勘と雰囲気を頼りに買ったレコードの方が、不思議と愛着があって、ターンテーブルに乗る頻度も多い気がします。

