メインPD・Pdoggが語るBTS、そして音楽PDという仕事
音楽プロデューサー志望者にもおススメ!
BTSがデビューする前から彼らを育て、今も一緒に楽曲を作り続けているメインプロデューサー・Pdoggさん。
今回は、そんな彼が2017年末に語った一問一答形式のインタビューです。
内容は「PdoggPDについて」「BTSについて」「音楽PDという仕事について」の三本立てで読みやすく、興味深い内容でした。
黒子的な存在になりがちな音楽PDとして、同じ職種を志望する人へのメッセージも含まれています。
ちなみに、2017というとバンタンがBillboardで初めて「Top Social Artist」賞を授賞し、一気に海外での知名度を上げてグイグイ売れだした時期です。そういう背景を頭に入れて読むと、より面白いかもしれません。
2017
主な公演:「The Wings」ツアー
新曲など:「LOVE YOURSELF 承 'Her'」「You Never Walk Alone」
ソロ曲系:
出来事:ビルボード(BBMAs)で「Top Social Artist」受賞。これをきっかけに欧米での露出が拡大し、「BTS」が公式名称に。「AMAs」でK-POP初のパフォーマンス。11/3、Rap MonsterがRMに改名。
評価が高まる半面プレッシャーも重くなり、再契約の問題を前にして悩みを抱いた時期。
元記事
注意書き
申し訳ないですが、素人仕事なので品質保証はしかねます💦
引用する時は、この記事へのリンクを貼っていただければと思います。
※文中の改行は、読みやすさ重視で私が挿入しました。リンクは概ね原文に沿って挿入していますが、一部私が文脈補足のため追加しています。
BTSを率いたPdogg「詰め込み式ではなく、自らやるようにさせました」
[CBSノーカットニュース キム・ヒョンシク記者]
2017-12-05 06:00
[BTSシンドローム②] Big Hitチーフプロデューサー・Pdoggインタビュー

Big Hit Entertainment(以下、Big Hit)のチーフプロデューサー、Pdogg(本名カン・ヒョウォン)は、世界中で爆発的な人気を得ているグループ「防弾少年団(BTS)」の成功を語る上で欠かせない人物である。
デビューシングル「2 COOL 4 SKOOL」から最近発売されたアルバム「LOVE YOURSELF 承 'Her'」まで、防弾少年団のすべてのレコードが彼のプロデュースを経てきた。
この時代を生きる若者たちの夢、幸せ、愛、そして彼らが置かれた現実と真剣な悩みを溶かし込んだ音楽で、国内にとどまらず世界の音楽ファンの心を掴み、PSY以降停滞していたK-POP市場に新たな活力を吹き込んだと評価されている防弾少年団。
防弾少年団の企画段階から参加し、メンバーたちと最も近くで連携し、世界を揺るがす音楽を作っているPdoggと書面インタビューを行った。以下は一問一答。
Interviewer:
自己紹介をお願いします。
Pdogg:
こんにちは。Big HitチーフプロデューサーのPdoggと申します。ヒップホップをベースにしたトレンディな音楽を追求しています。
Pdoggという名前は、プロデューサー(Producer)と、子供の頃から好きだったラッパー、スヌープ・ドッグ(Snoop Dogg)の「Dogg」を合わせたものです。
「Dogg」には“カッコいい奴”という意味も含まれているのですが、一言で言えば“カッコいいプロデューサー”という意味だと思っていただければと思います。
Interviewer:
Big Hitにはどのようなきっかけで合流することになったのですか?
Pdogg:
25歳の時、偶然パン・シヒョク代表が運営している作曲関連のコミュニティがあることを知り、そこに曲をアップし始めました。
当時アップした曲が良い評価を受け、そのうちの2~3曲が8eight(エイト)のアルバム(訳注:「The First」の『Come Back (돌아와줘)』『Between (사이)』)やイム・ジョンヒさんのアルバム(訳注:「Before I Go J-Lim」の『LOVE(feat.Pdogg)』)に収録され、自然とBig Hitに合流することになりました。
Interviewer:
Big Hitという芸能事務所が持つ最大の強みは何だと思いますか?
Pdogg:
パン・シヒョク代表のコンテンツに対する態度を挙げられると思います。「コンテンツが良くなければ大衆を説得できない」という信念を強く持っておられます。そのため、満足のいく結果が出るまで絶えず作業をされる方ですね。
また、うちの会社には音楽を心から愛していない歌手やプロデューサーはいません。
防弾少年団のメンバーたちだけでも、深夜遅くにスケジュールを終えても作業室に出てきて、朝まで曲作りをします。誰かに言われたわけでもないのに、です。彼ら自身が本当に音楽が好きで愛しているからこそ、自発的にできることだと思います。
スタッフたちもアーティストのために愛情を持って黙々と働いている点が、当たり前のことだと思われるかもしれませんが、強みではないかと思います。

Interviewer:
防弾少年団はどのような方向性、ポジショニングを持つチームとして企画されましたか?
Pdogg:
初期はラップ中心のグループを作ろうとしていましたが、社内会議を経て、ヒップホップアイドルを企画することになりました。
ベースはヒップホップでありながら、カッコいいパフォーマンスを見事にこなすチームを作ろうとしたんです。また、10代、20代、つまりアーティスト本人たちと同世代の物語を盛り込むチームとして企画しました。
Interviewer:
デビュー前、彼らを対象とした研修はどのような方法で行われましたか?
Pdogg:
ヒップホップについて理解度の高いメンバーもいれば、そうでないメンバーもいたので、まずは自然にヒップホップを体と耳で覚えられるような方法で授業をしました。
上から教えたり詰め込むのではなく、本人が自ら好きになれるような雰囲気を作りました。昔のヒップホップから最新のヒップホップまで一緒に聴いて、話し合う時間を持ったりもしました。
Interviewer:
メンバーたちとの楽曲制作はどのような方法で進められるのか気になります。
Pdogg:
曲ごとに違いますが、まずはメンバーたちの現代を見る視点や、本人たちの現在の状態を元に全体的な枠組みを作ります。主にそれらを元に具体的な作業を始めますね。
ある場合は僕が最初を作って、全メンバーが参加して完成させていくこともあります。曲ごとにそれぞれなので、決まった方法というものは特にないと思っていただければと思います。
パズルに例えるなら、メンバーたちがピースを一つ一つ作っておき、僕が良いものを見つけて一つの絵を完成させる役割を果たしていると言えるかもしれませんね。
Interviewer:
防弾少年団ならではの差別化ポイントは、どの部分だと思いますか?
Pdogg:
メンバー全員が音楽を心から好きで、また一生懸命やっています。
更に自分たちの物語を音楽に盛り込んでいるため、嘘がないということが防弾少年団の持つ魅力だと思います。そういう部分があって、多くのファンの方々が共感してくださるのだと思います。
Interviewer:
防弾少年団と共にした曲の中で最も思い入れのある曲があれば、その理由も一緒にご説明ください。
Pdogg:
『I NEED U』が挙げられると思います。
制作当時は、個人的に本当に辛い時期でした。『Danger』が収録された1stフルアルバム(訳注:「DARK & WILD」)が期待よりも上手くいかず、どんな音楽をやるべきか本当に大きく悩み、自信もありませんでした。
諦めたかったのですが、パン・シヒョク代表が待ってくださったんです。

そんな瞬間に、運良く『I NEED U』という曲が生まれました。結果的に今の防弾少年団が存在する礎のような曲になりましたので、思い入れがあります。
Interviewer:
最近、防弾少年団が国内にとどまらず海外で大きな成果を収めています。成功の最大の原動力は何だったと思いますか?
Pdogg:
様々な要因があるでしょうが、海外で聴くには比較的K-POPらしくなく、既存のポップスと比べても違和感のないサウンドと、最高のパフォーマンスが結びついて上手くいったのではないかと思います。
Interviewer:
デビュー当初は「ヒップホップアイドル」を標榜した防弾少年団に対する否定的な見方もありましたね。
Pdogg:
最初はパフォーマンスができるヒップホップ音楽を作らなければならないことがとても大変でした。今はそういう部分に対する理解度が高まり大きな苦労はありませんが、最初はとても大変だった気がします」

Interviewer:
最近の成果により、海外からの関心がさらに高まりました。プロデューサーとしてのプレッシャーは大きくなりませんでしたか?
Pdogg:
もちろんプレッシャーもありますが、新しい未知の世界への挑戦課題が与えられたのだと思っています。そのため本当に幸せな思いで作業しています。
海外のプロデューサーたちとのコラボレーションについても大きな悩みはありません。
コラボレーションをしたとしても、防弾少年団ならではのスタイルに落とし込む作業が並行して行われるため、むしろ楽しい気持ちでやっています。
Interviewer:
防弾少年団が今後披露する音楽について、少しだけヒントをいただけるとしたら?
Pdogg:
まず「LOVE YOURSELF 承 'Her'」が新しいシリーズの始まりだったので、これを引き続き続けていく予定です。
今後は防弾少年団が置かれた状況とメンバーたちの感情がどう流れていくかによって変わってくると思います。
Interviewer:
K-POPが持つ魅力は何だと思いますか?
Pdogg:
カッコよく華やかなパフォーマンスとトレンディな音楽が結びついた、見て聴く音楽の完成体だと思います。
今や世界的に、もはや言語が音楽鑑賞の障壁だとは思っていません。特にK-POPはパフォーマンスと音楽が結びついた「見る音楽」の性格が強いため、世界市場でも十分に競争力があると思います。
今後はK-POPが一つのジャンルとして認められるようにすることが重要になると思います。
ある特定の層だけが楽しむのではなく、私たちがポップスをよく聴くように、世界中の人々がK-POPをよく聴く時が来ればいいなと思います。
Interviewer:
「自主制作アイドル」が増えている現象をどう見ていらっしゃいますか?
Pdogg:
アイドル音楽は特にパフォーマンスと切っても切れない関係です。
だからこそ、直接音楽を作り、振り付けを作るのは、才能さえあればとても当たり前のことだと思います。
Interviewer:
最新のトレンドを理解し網羅することは簡単なことではないと思いますが、Pdoggプロデューサーならではのノウハウがあるとすれば?
Pdogg:
実は最近はインターネットを通じて世界中どこでも同時に同じ音楽やファッショントレンドを見て聞くことができるため、特別なノウハウがあるわけではありません。
ただ、あふれる情報の洪水の中でその流れを読み、掴み取るために、様々な分野に関心を向けるよう努力しています。

Interviewer:
プロデューサーとしてご自身の強みは何だと思いますか?
Pdogg:
サウンドへの探究心が強く、その部分について熱心に研究します。
良いプロデューサーは自分だけのサウンドがなければならないと考えているため、自分だけのサウンドを作るために惜しみなく投資をしています。80~90年代のアナログ機材から最新のものまで多様に使ってみながら、他人とは違うサウンドメイキングをしようと努めています。
Interviewer:
音楽プロデューサーが持つべき最も重要な資質、あるいは能力は何だと思いますか?
Pdogg:
新しい挑戦を恐れてはいけないと思います。
新しい試みを恐れれば、いつもやっていたスタイルの音楽ばかりを作ることになり、淘汰されてしまうからです。
もう一つは、音楽を作る時にイメージとして具現化できなければならないと思います。本人が具現化しようとするイメージが明確であってこそ、伝えたいメッセージが世の中へ正確に伝わるからです。
Interviewer:
プロデューサーを夢見る人たちへのアドバイスをお願いします。
Pdogg:
ジャンルを問わず、たくさんの音楽を聴くようお伝えしたいと思います。
また、プロデューサーとは、スターミュージシャンが輝けるように足りない部分は補い、良い点は最大限に引き出してあげる役割を果たすのが一番の務めだと思います。
黙々と裏でスターミュージシャンを作れば、自然と音楽プロデューサーもスタープロデューサーになれると思います。
Interviewer:
プロデューサーとしての抱負が気になります。
Pdogg:
世界的に愛されるレコードを作りたいです。
スウェーデン出身のプロデューサー、Max Martin(マックス・マーティン)のように常に新しい試みをし、その新しい音楽で大衆を魅了したいです。
僕が作った音楽にたくさんの愛を送ってくださりありがとうございます。
いつもそうしてきたように、新鮮でありながらも難しくないカッコいい音楽、レコードを作るよう努力します。
感想
『I NEED YOU』の話が印象的でした……!
制作当時は、個人的に本当に辛い時期でした。『Danger』が収録された1stフルアルバム(訳注:「DARK & WILD」)が期待よりも上手くいかず、どんな音楽をやるべきか本当に大きく悩み、自信もありませんでした。
諦めたかったのですが、パン・シヒョク代表が待ってくださったんです。
このあたりの話はバンタンからも語られているのですが、彼らが苦しかった時期は共に走るスタッフも皆が同じ気持ちを抱えていたのだと思いました。
🐿️JH:『Danger』は、おそらくメンバー7人全員が”一番辛かった瞬間”に選ぶと思います。”このまま突き進もう”という闘志が消えそうになった時でした。
ぶつかり合いながら走ってきた痕跡が、急に見えてきたんです。
「パン・シヒョク代表が待ってくださった」という一言にグッと来ました。
これは単に締め切りを延ばしてくれたということではなく、経営が厳しい中で借金してでもバンタンに賭けてくれたということなので、正直感謝が止まりません。
パンPD、何回か大きい曲がり角でバンタンの可能性に全掛けしてくれてるんですよね。
「DARK & WILD」が不振でも諦めず、BTSちょっと上手くいったし次のグループ育てようかという話にも耳を貸さず欧米プロモを選び、BTSしかない会社は兵役始まったら潰れるだろと言われてもマルチレーベル化からの拡大を選びました。
正直自己破産と背中合わせの賭けであり、前例のない大胆さだったと思います。この判断をしてくれたことと、バンタンやPdoggPDを始めとしたスタッフがそれに答え結果を出し続けていることには、感動を覚えます。
今の「ARIRANG」旋風を見ているからこそ、この当時PdoggPDが触れた「待っていてくれた」の一言には胸が熱くなりました。
もしまだ最新インタビューを読んでいない方がおられたら、こちらも是非どうぞ!
過去と現在の発言を読み比べると、彼らの過ごしてきた時間を圧縮して覗かせてもらえているような感覚になり、とても興味深いです( *´艸`)
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