飲食店の閉店が増える時期はいつ?撤退を検討するタイミングと判断のポイント
飲食店は開業のハードルが比較的低い一方で、経営を続けていくことは簡単ではありません。状況によっては、閉店や撤退を検討するケースもあります。
また、飲食店の閉店には時期による傾向があるとも言われており、特に年度の変わり目である3〜4月は、契約更新や事業見直しのタイミングと重なることから、閉店を判断する店舗が増えると感じる方も多いのではないでしょうか。
今回は、飲食店の閉店が検討されやすいタイミングや、撤退を判断する際のポイントについて解説します。
飲食店の閉店が検討されやすい時期
飲食店の閉店は年間を通して発生しますが、特に次のようなタイミングで検討されるケースが多いと言われています。
年度末(3〜4月)
3月は日本企業の年度末にあたることが多く、事業の見直しが行われる時期でもあります。そのため、飲食店でも特に親会社を持つチェーン店などでは、
売上状況の見直し
事業整理
店舗の統廃合
などを理由に、年度末に閉店を決定するケースがあります。
物件の契約更新のタイミング
店舗物件の賃貸契約は、2〜3年程度の期間であることが一般的です。そして契約更新の際には、
契約更新料
賃料など各種条件の見直し
契約内容の変更
などが発生する場合があります。そのため、更新のタイミングで経営状況を見直し、閉店や移転を検討する店舗も少なくありません。
また、飲食店は季節によって売上の波がある業種でもあります。
閑散期が続いた後や、繁忙期でも売上が回復しなかった場合に、経営の見直しや閉店を検討するというケースもあります。
飲食店が閉店を判断するサイン
閉店の判断は簡単なものではありませんが、経営状況によっては「方向転換を考えるタイミング」が訪れることもあります。
例えば、次のような状態が続いている場合は、一度経営状況を整理してみることをおすすめします。
売上が長期間低迷している
売上が一時的に落ち込むことは、繁忙期や閑散期がある以上、どの店舗でも起こり得ます。しかし、数か月以上にわたって回復が見られない・回復の見込みが立たない場合は、経営の見直しが必要になることがあります。
固定費や仕入れなどを考えると、赤字が長期間続く状態は店舗経営に大きな負担となります。
人手不足が解消できない
飲食業界では、最低賃金や原価の上昇により、十分な人材確保が難しい状況が続いています。スタッフ不足が慢性化すると、営業時間の短縮や、忙しさによるサービス品質の低下、ひいてはオーナーや既存スタッフの過重労働につながり、経営継続が難しくなってしまいます。
家賃や固定費の負担が大きい
飲食店経営では、家賃などの固定費が大きな割合を占めます。
売上に対して家賃の負担が大きすぎる場合は、立地の見直しや移転、場合によっては撤退を検討することも必要になることがあります。
自分の店舗でチェックしてみよう
ここで、あなたの店舗が閉店を検討すべき状態かを自己診断してみましょう。
月の売上が前年同月比で減少している
数か月以上、赤字が続いている
スタッフ不足が慢性化している
家賃や固定費の支払いで資金繰りが厳しい
事業計画の見直しをしても改善の見込みが薄い
上記の項目にチェックが多いほど、早めに今後の方向性を考えることが大切です。
閉店を決めた場合に考えておきたいこと
もし閉店や撤退を決めた場合は、事前に準備や手続きを整理して進めることが大切です。
飲食店の閉店には、ただ店を閉めて営業を終了するだけでなく、行政への届出や税務手続き、設備や内装の整理などの対応が必要になります。事前にそれらが「いつまでに申請すべきか」「どのくらいの期間を要するのか」も含めて、しっかり確認しておきましょう。
閉店までの流れについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
居抜きや造作譲渡という選択肢
飲食店の閉店では、すべての設備を撤去してスケルトンへと原状回復する方法だけでなく、「居抜き」という形で次のテナントへ引き継ぐケースもあります。
厨房設備や内装をそのまま活用できる場合は、撤去費用を抑えられ、造作譲渡で利益が出る可能性もあるため、状況によってはこうした方法を検討することも1つの選択肢です。
まとめ
飲食店の閉店は年間を通して発生しますが、年度末や契約更新のタイミングなど、事業の見直しが行われる時期に検討されやすいです。経営状況によっては、無理に営業を続けるのではなく、早めに方向転換を考えることが重要な場合もあります。
もし閉店や撤退を検討する場合は、各種契約や設備の扱い、手続きなどを整理し、状況に合った方法をよく考えることが大切です。
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