テニス上達メモ585.声がかぶる人は、タイミングもズレる
遅れていると言われると、人は急ぐ。だから焦る。会話で声が「かぶる」のも、早く何か言おうとするから。急ぐと遅れる。緩めると合う。テニスのタイミングも同じです。
▶「かぶる」というタイミングのズレ問題
会話している時に、相手が話している最中から「何か言わなければならない!」とばかりに焦り、声がかぶることって、あると思います。
これが、「早く・速く動きすぎる問題」だと思います。
どうにかしようという気持ちで、はやります。
そのせいで、落ち着いて聴け(受信でき)ません。
▶勝手に急いでいるだけ
テニスでも同じです。
動作が遅れていると言われたら、急ぐから、焦るしかないけれど、遅くする場合は緩めるだけだから、救いがある。
すると、遅れなくなるのです。
というより、ぴったり合うのです。
▶受信できると、無理なく発信できる
一度、相手の話を、評価、判断、アドバイスしようとせず、ただ聴いてみてください。
びっくりするほど、相手の気持ちが分かると思います。
これが「テニス」です。
受信状態でいると、相手の意図が直感的に分かるようになります。
すると、自分の気持ちを無理なく話せるようになる、といった「発信」ができるようになってきます。
▶「聴く力」によって自他を知る
テニスはコミュニケーションです。
会話では声を通じて、ラリーではボールを通じて、相手を知るのです。
そして自分を知るのです。
話さなくていいから、「ただ聴く力」。
▶脇に置いては、聴き直す
とはいえ、慣れないうちは「その考え方は間違っている!」「こうすればいいのに……」などと、評価したり判断したりする内なる声「セルフトーク」「インナーボイス」が、聞こえてきます。
それを、そっと脇に置いては、聴き直す。
「聞いては置いて聴き直す、聞いては置いて聴き直す、聞いては置いて聴き直す」の反復運動の繰り返しです。
▶メンタルは気の持ちようなの?
メンタルトレーニングとは、文字どおり「トレーニング」なのであって、「理解」ではありません。
腕立て伏せを頭で考えただけでは、筋肉は肥大しません。
それは、心も同じ。
メンタルはなぜか「気の持ちよう」などと言われます。
それで、確かに一時的には逃れられますから、否定はしません。
しかし、文字どおり一時的。
やっぱりトレーニングしないことには、安定した平常心は、育ちません。
▶声を「音」として聴く練習――感情移入を手放し、共鳴しない
幸いメンタルトレーニングは、わざわざジムへ行ってお金を払わなくても、日常でできます。
その一環として、会話のなかで「聞いては置いて聴き直す、聞いては置いて聴き直す、聞いては置いて聴き直す」――。
良いとか悪いとか主観的に評価せず、相手の声を客観的な「音」として聴く練習。
声として真剣に聴くから、感情移入し、共鳴してしまいます。
そんなの、気持ちがこもっていないように思われるかもしれません。
でも実はそのほうが、よほど気持ちは伝わります。
「分かろうとしない」ほうが、分かるのです。
▶感情が生まれる「瞬間」に気づく
沈黙は沈黙のままに。
怒鳴り声は怒鳴り声のままに。
聞きたいように聞くわがままではなく、「ただ聴く」。
感情が生まれそうになった「瞬間」に気づいて、それに執着しません。
すると、過去でも未来でもなく、「今」にとどまれます。
ただの音。
そこに響いているだけです。
▶観察しようとせず、「ただ映す」
ボールの受信も同じです(関連記事「テニスも、まず受信」)。
見たいように見るわがままではなく、「ただ見る」。
見たいとも、見ようとも、見るのだとも「意識」しません。
「ヤバい!」「しまった!」などといったわがままな感情を乗せなければ、ありのままに見えてきます。
観察しようと意識するのではなく、「ただ映す」というのがポイント。
それが集中――。
即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
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テニスゼロ代表
吉田無型(よしだ・むけい)
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スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero