サロン楽屋話038:テニス界の異端児? いいえ、普遍児──アルカラスの感覚論
ドロップショットを学術的に語れば、専門用語だらけになる。でも木下グループジャパンオープンテニス出場中のアルカラスが本人の口から直接語ったのは、「ひらめくままに打つ」。
天然?
それが普遍性かつ汎用化の道。フォーム論や技術論ではなく、感覚を信じるシンプルな言葉に耳を傾けます。
▶ドロップショットの打ち方、アルカラスに聞いてみたら?
ほうら、アカデミック じゃないでしょう?(関連記事「長嶋茂雄『何も考えずに打っていた』説の真相(副題:付いたコメントが驚くほど参考になった件)」)。
Yahoo!版
https://news.yahoo.co.jp/articles/eb290f821644af9d213eada136e14421e2ef28f0
配信元のテレ朝NEWS版
ドロップショットの打ち方についてアカデミックなら、「スロートに添えた左手を使ってラケットを操作し、 ウエスタンからコンチに握り替えつつ、ヒザを柔らかく曲げながら……」などと言い出しそう。
だけどやっぱり、「ひらめくままにプレーしていた。自分の感覚を信じて打てばいい結果につながる」と、本人の口を通じて伝えた木下グループジャパンオープンテニス出場中のカルロス・アルカラス。
今まで、本人の口を通じて言っていないのに、外野がガヤガヤ言う発言が多かったのです(関連記事「でも、大谷翔平の口からは?」)。
そしてこういう発言を聞くと「天然さんだから」などと言って、揶揄されてきたわけですよね。
そう、天然さんをポジティブにとらえ、その普遍性、汎用化を説いたのが、こちらの記事でした。
「そんなテキトーでいいのか?」と、半ばお叱り、呆れも、あったでしょう。
だけど「あとはテキトーに打ってればコートに入る(一同・笑)」と言ったのは、錦織圭でした。
▶テニスを楽しむことが一番大事
逆に、真面目に考えながら打ったら、まったく入らないのです、テニスは(関連記事「どうして広い相手コートに入らないのか?」)。
そしてこれです。
「テニスを好きになり、テニスを楽しむことが一番大事。テニスを楽しんでやるほうが、嫌々やるよりも試合でプレッシャーを感じない」と本人の口を通じて伝えるアルカラス。
逆に言えば、「嫌々やったらプレッシャーを感じる」のです。
▶「ねばならない」がプレッシャーを生む
そこで質問です。
たとえば、「ヒザを曲げたいですか?」
「手首をコックしたいですか?」
「左肩越しにボールを見たいですか?」
きっと、「want to」ではなく「have to」。
すなわち、「ヒザを曲げなきゃ」「手首を固めなきゃ」「左肩越しにボールを見なきゃ」という思い。
それらは、ねばならない嫌々なのです。
だから、アルカラスの言葉を裏読みすると「プレッシャーになる」。
※関連記事
▶「それは勝てる人の言い分」なの?
そして極めつけは、下記。
「いったんコートに立ったら、テニスを楽しむことが大事。もちろん試合に勝つことは重要。それは結果でしかない」と、本人の口を通じて伝えるアルカラス。
こういうことを聞くとよく、「それは勝てる人の言い分だ」「勝つから楽しめるんだ」などと、噛みつかれるのが常です。
けれども、それが逆(顛倒・てんどう)だと、申しているのです(関連記事「集中しようとすると、集中できないあべこべ感覚」)。
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