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テニス上達メモ173.調子が悪いときには「待つ」ことも必要

 


▶調子が悪くなるほど、こだわりたくなる

 
人間ですから、プレーの調子が悪くなるときもあるでしょう。
 
たとえばフォアハンドがいい感じで打てなくなったりしたとき、あなたならどうしますか?
 
多くの人が、「なぜ、調子が良かったときの当たりが出ないんだ」とこだわって、フォアの練習に、集中的に取り組んだりします
 
「おかしいなあ」なんて言いながら。
 
その気持ちは、とてもよく分かります。
 
調子が悪くなると、以前の調子を取り戻したくなって、余計にフォアにこだわりたくなりがち。
 
バック側に飛んできたボールに対しても、強引にでもフォアに回り込んで、調子を確かめたくなるのです。
 

▶どうにかしようとして「二重の無理」がたたる

 
もちろんどうにかしようとして、いい改善が望めるかもしれません。
 
とはいえ結果は、余計に悪化する可能性が高いでしょう。
 
調子が悪いときに仕掛ける強引な回り込みフォアは、調子の悪さと強引な無理が二重にたたって、たいていミスするのです。
 
「おかしいなあ」なんて言いながら。
 

▶腰が痛いとき、人は伸ばしたくなる

 
これは、体の調子が悪いときと似ています。
 
たとえば腰が痛いとする。
 
そんなとき、あなたはどうしますか?
 
腰の調子が気になって、ひねってみたり、伸ばしてみたりして
 
「イテテテ」なんて言いながら。
 
でも、そうやってグイグイやると、余計に痛みを悪化させかねません
 

▶「リセット」の重要性

 
腰が悪ければ、ひとまず急性期は動かさない。
 
イジらないのです。
 
同様にフォアの調子が悪ければ、いたずらにイジらない。
 
しばらくフォアを使わずに、フォアを打つ筋肉や感覚、神経回路を休ませます
 
そうすれば、本格的にダメになる前に、リセットできます。
 
疲れが溜まったときには、栄養ドリンクをがぶ飲みしてどうにかしようとするよりも、寝ると、翌朝には回復するようなものです(関連記事「体は精緻。そのシグナルを役立ててアクションを妨げない」)。
 
調子にこだわって、いろいろやるより、結果的に早い回復が見込まれます。
 

▶「怖れ」があると人は焦る

 
もう前のようなフォアは、打てなくなるのではないか……。
 
人はそうした「怖れ」があると、すぐにどうにかしようとしたくなってしまいがちです。
 
焦るのです。
 
そういうときこそ、安静にする。
 
言い換えれば、事態が好転するのを「待つ」のです。

人間ですから、調子が突然悪くなるときがあるのと同様に、調子が突然良くなるときもあるのです。
 
風邪をひいても、待っていれば自然治癒力により治るのに、「怖れ」から早く治そうとして咳止めや解熱剤にいたずらに頼ると、一時的に良くなる気がするかも知れませんけれども、中長期的には体による精緻な反応を損ねてダメージが及びかねません(関連記事「イップスが『得体の知れない恐怖』に変わるとき」)。

▶作用と反作用はセット

 
「風邪を治す薬ができたらノーベル賞」だと言われるとおり、人の体は自然治癒力でしか治りません。
 
そのために、「待つ」
 
もちろん症状がひどくて辛すぎるときには、さらなる危険が及ぶから薬を使う場合もあるでしょうけれども、作用と反作用(副作用)はセットです。
 

▶癌治療の「皮肉」

 
初期の癌なども、待っていればほとんどが自然治癒するとの見方があります。
 
焦って抗癌剤治療などへ踏み切ると、高額な治療費を支払う上に、体に深刻な副作用が及びかねません
 
とはいえ、一部(全部ではない)の医療機関はこういった高額医療ビジネスに依存しないと潤わない事情がある。
 
患者さんにしてみれば、お金と時間と体力と心労を費やして健康リスクを高めているのですから、皮肉と言わざるを得ません。
 
一部の医療機関が潤うのと、患者が搾り取られるのとは、セットです。
 
こんなこと医療従事者なら、とっくに気づいている人もいるでしょう。

テニス事業者ならマッチポンプだなんて、とっくに気づいている人もいるでしょう(関連記事「罠にはめたのは誰だ?」)。

▶「待つ」は「逃げ」ではなく「合理的な選択」

 
フォアの調子も、それが一時的な不調であれば、待てば回復するリセット力を、心身は備えています。
 
そのために大事なのが、焦ってどうにかしようとしないこと。
 
もちろん、「待つ」のが楽だとは言いません。
 
待つのはたいてい辛いものです。
 
ですから「待つ」といっても、やるべきことから「逃げる」という意味ではなく、本来のやるべきプレーを成し遂げるための「合理的な選択」と捉えてください。
 

▶待つことには、それだけの「力」がある

 
事態が思わしくないときほど、どうにかしようとして普段よりも早く・速くやろうとしすぎるきらいがある(関連記事「『早く・速く動きすぎる問題』発生中」)。
 
そこで、「待つ」。
 
待つことには、それだけの「力」があるのですから。

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