見出し画像

育休取得率と取得しなかった理由(令和8年度こども白書②)

2026年6月19日にこども家庭庁より公開された『令和8年度こども白書』に、男性の育児休業取得率が掲載されています。
2015年度に2.65%でしたが、2024年度は40.5%と数値は大きく上がりました。

育児・介護休業法の改正が段階的に進んだこと、2022年に「産後パパ育休(出生時育児休業)」が新設され、子どもが生まれてから8週間以内に最大4週間取れる制度が加わったこと、さらに企業に対して育休取得を促す働きかけが強化されたことが背景にあります。なお、政府による男性の育休取得率目標は2025年に50%、2030年に85%です。

さて、同じ白書に「育休を取らなかった理由」の調査結果も掲載されています。男性正社員が育休を取得しなかった主な理由は以下の通りでした。

  • 会社で育児休業制度が導入されていなかった(29.1%)

  • 収入を減らしたくなかった(26.4%)

  • 職場が取りづらい雰囲気だった、または会社・上司の理解がなかった(18.2%)

  • 自分にしかできない仕事があった(11.5%)

上位を見ると、「取りたくなかった」ではなく「取れる状況になかった」という理由が並んでいます。制度がそもそもない、収入が減る不安がある、業務が属人化している、空気的に言い出せない。本人の意欲の問題というより、環境の問題が数字に表れています。

「取れるようになってきた」と「取りやすくなった」はまだ同じではありません。2.65%から40.5%への変化は大きなものでしたが、「取らなかった理由」の上位が制度・収入・雰囲気という外部要因である以上、個人の選択だけでは変わらない部分があります。40%という数字の先にある残り60%と、その理由を知っておくことが、現状を正確に理解する起点になります。

こうした現状を受けて、厚生労働省は様々な対策を講じています。仕事と子育てを両立できる環境づくりに関する国の支援事業の実施や、働き続けながら子育て等をしやすい職場環境づくりに取り組む企業への助成金の支給を行っています。

制度が整うことと「取りやすい空気」ができることは、別のスピードで進みます。
育休の話は、子どもと過ごす時間をどうつくるかという話でもあります。家庭のかたちはそれぞれですが、子どもと関わる余地が広がることが、子どもにとっての日常をつくっていくことに変わりはありません。

株式会社タオ
広報