米津玄師「1991」と『秒速5センチ〜』の“ランチョンマット”
米津玄師の「1991」が、とんでもなく良い。
これは公開されたばかりの映画『秒速5センチメートル』主題歌として書き下ろされた新曲なのですが、鳴っている音ひとつひとつに対する、繊細かつ大胆な意識のフォーカス。それはもはや執念すら感じるレベルで、“ゾーンに入っている”かのようです。
米津玄師「1991」、マジで良すぎる……。
— 照沼健太|てけしゅん音楽情報 (@TeKe0824) October 12, 2025
楽曲の制作順はわからないけど、このビートの研ぎ澄まされ方、「JANE DOE」でYaffle氏が見せた技をすべて自分のモノにしたとしか思えない。
文句なし、現時点での最高傑作じゃないですか? https://t.co/4IASpBuSAU pic.twitter.com/lK1HMjquO1
もちろんこの楽曲については僕たちのYouTubeでも動画を作る予定です。(まだの方はぜひチャンネル登録してお待ちください!)
今日はそれに先駆けて、“米津玄師「1991」と『秒速5センチ〜』のランチョンマット”というテーマで少し記事を書きたいと思い、こうしてMacのキーボードを打っています。
米津玄師「1991」と『秒速5センチメートル』をより深く考え、楽しむヒントになる内容になれば幸いです。
筆者プロフィール:照沼健太
編集者・ライター・YouTuber。テレビ東京やNetflixのメディア運営、レディオヘッドら数々のアーティストのCD封入解説文、HIKAKIN、米津玄師、押井守、藤本タツキなどのクリエイターや多くのビジネスパーソンの取材を担当。2023年末からはYouTubeチャンネル「てけしゅん音楽情報」を運営(2025年9月末時点でチャンネル登録者数約6万人)。
米津玄師の“自伝”としての「1991」
#米津玄師 さんにインタビューしました!
— 照沼健太|てけしゅん音楽情報 (@TeKe0824) September 26, 2025
歴史的大ヒット「IRIS OUT」、宇多田ヒカルとの歴史的コラボ「JANE DOE」という『#チェンソーマン レゼ篇』2曲を中心に、2025年最新音楽モードや「J-POPの変化」について聞くことができました。
ぜひお読みください!@hachi_08https://t.co/VzDVpidQ4h pic.twitter.com/LTgAgI60tk
米津玄師「1991」は先述の映画『秒速5センチメートル』主題歌であると同時に、彼自身の半生を振り返る自伝的要素の強い楽曲となっています。
映画を試写で初めて見させてもらった時、冒頭から終わりまで全てのカットに奥山さんの熱意と執念が滲むその出来栄えに「すごいものを見た」という興奮をおぼえました。子供のころ原作と出会い、数年まえMV監督としての奥山さんと出会い、やがて映画監督にもなった彼がこのような素晴らしい映画を撮り、そこにわたしの居場所があったのが嬉しくてなりません。映画の為に書き下ろした曲であるのはもちろんですが、先述の経緯による影響もあってか同時にわたしの半生を振り返るような曲にもなってしまい、映画のキーワードでもあるところの1991というタイトルにさせてもらいました。どうかよろしくお願いします。
2025年に発表された楽曲において、米津玄師はある種の“原点回帰”を基本的なモードとしています。それは各種インタビューからも明らかですが、その一つの頂点がこの楽曲になるのではないかと思われます。
「どうして『秒速5センチメートル』主題歌に米津玄師の自伝的要素が入ってくるのか?」
もしかしたらそんな疑問を抱かれるかもしれませんが、それについては「必然なんだと思う」ってお話しをこちらの対談でしていますので、良かったらチェックしてみてください👇
簡単に言えば、映画『秒速5センチメートル』が描いているのは、初恋や男女論といった表面的なもの以上に、“原風景”だと思うんです。そして、とくにクリエイターはそこに敏感な人たちが多い。
だからこそ「1991」は“自伝になってしまう”。
さらに、思えば2025年の米津玄師の楽曲は、すべてその“発火点”を描いてきた気がします。
映画『秒速5センチメートル』の“発火点”

そんな映画『秒速5センチメートル』が描いた、そしてたどり着いた“原風景”が何なのか?
それは映画をご覧いただきたいのですが、今回は“発火点”の話です。
この記事のタイトルからも分かるとおり、本作の発火点は、ランチョンマットのシーンです。
僕はこの場面で涙が止まらなくなりました。なぜなら……
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