【全文】衆議院 地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会 質疑/幹事長・高山聡史(2026年7月14日)
2026年7月14日に衆議院 地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会で行われた質疑における、チームみらい 幹事長・高山聡史の質問と、各答弁者による答弁を全文書き起こしたものです。
案件:
・国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案(221国会衆27)
・特別市の設置に係る制度の整備の推進に関する法律案(221国会衆24)
・大都市地域における特別区の設置に関する法律の一部を改正する法律案(221国会衆25)
質問者=チームみらい 幹事長・高山聡史
答弁者=鈴木英敬 議員(自由民主党・無所属の会)、金澤直樹 政府参考人(内閣官房審議官)
1. デジタル行政基盤の施策における位置づけ
高山聡史
チームみらいの高山聡史です。副首都法案につきまして、昨日の質疑では、首都中枢機能の継続性確保にはデジタル行政基盤や官民データの流通基盤の整備が不可欠ではないか、また、施策の進捗を国会がきちんとチェックできるように国会の関与を定めるべきではないかと指摘をさせていただきました。
これらを反映する形で、副首都法案の修正について、自由民主党、日本維新の会、チームみらいの3党で合意に至り、本日、理事会にもその内容をお示ししたところでございます。
本日は、この修正の内容が実際どのように運営されるべきかという観点も踏まえて、順に提出者に確認をしてまいります。
まず第一に、デジタル行政基盤の施策における位置づけについてです。
昨日の質疑において、デジタル行政基盤については、副首都の指定の要件とはせず、施策の位置づけとしての答弁がありました。
この整理を受け止めた上で確認したいのは、施策としての中身です。首都中枢機能を代替するということは、情報システムが動き、データが流通し、国民への行政サービスが止まらないということが必要です。デジタル行政基盤の整備なくして代替性の確保は成り立ちません。
そこで伺います。施策として位置づける上で、第9条の基本方針及び第20条の副首都整備方針の策定に当たっては、ガバメントクラウドへの対応、行政機関横断のデータ連携基盤の整備等が、首都中枢機能の代替性確保に必要なものとして明確に位置づけられ、その整備が計画的に推進されるものと理解してよろしいでしょうか。提出者の見解を伺います。
鈴木 議員
お答え申し上げます。委員ご指摘のデジタル行政基盤の整備に関しましては、昨日の高山委員のご質問に対して答弁申し上げたとおり、それぞれ、第12条や第13条の基本的施策の実施に重要な観点であると考えるところでありまして、第9条の基本方針および第20条の副首都整備方針の策定に当たって委員ご指摘の観点を盛り込むことは重要でありまして、またそれは可能であると考えます。
提案者としましては、基本方針や副首都整備方針の策定に当たって、これらにご指摘の観点が盛り込まれることを期待するとともに、与党としてしっかり政府とも議論していきたいと思います。
2. データの保全、利活用と多極分散の実効性
高山聡史
ありがとうございます。要件として指定しないからこそ、しっかり施策としてやっていく、これが必要だと思います。
次に、データの保全、利活用と多極分散の実効性についてです。
首都中枢機能の継続性は、物理的な基盤のみならず、行政に係る情報システムとデータの保全があって初めて確保されます。東日本大震災の教訓を踏まえても、住民データが喪失をされると行政機能の回復はままならないということになるわけです。
そこで、伺います。官民データの円滑な流通の確保を図るための基盤の整備には、行政データの複層的なバックアップ体制の整備等、データの保全及び利活用のための施策が含まれるべきと考えますが、提出者の見解を伺います。あわせて、これら施策を通じて、副首都に対して新たに過度の集中を生じさせることなく国土全体にわたる多極分散を図ることが本法の運用の前提と考えますが、見解を伺います。
鈴木 議員
お答え申し上げます。本法案において、国家社会機能、特に行政に関する機能の多重性および代替性の確保の前提として、行政に係る情報システムとデータの保全が必要であると提出者としても考えております。
その観点から、国家社会機能継続性確保施策として行われる官民データの円滑な流通の確保を図るための基盤整備には、行政データの複層的なバックアップ体制の整備など、データの保全および利活用のための施策が含まれるべきであるという委員のご指摘は、まさにそのとおりであると考えております。
また、多極分散型経済圏の形成、すなわち、人口および経済に関する機能が特定の圏域に集中することなく国土全体にわたり適正に配置されることを旨とする本法案においては、もとより副首都への新たな過度の集中が生じるという委員ご指摘のような事態は想定していませんが、先ほどご指摘のあった、行政に係るデータの保全および利活用のための施策は本法案の趣旨に即した有効な手段であると考えております。
3. 集中推進期間における施策の検証方法
高山聡史
ありがとうございます。先ほどの質問でも、複数の地域で災害の被害が起こる、こういったケースも考えるべきではないかという話がございました。しっかりと多極分散型の経済そして社会にしていくことによって、そういった災害に対しても頑健な姿をわが国全体でつくっていく、これが重要であると考えます。
次に、集中推進期間の検証について伺います。
附則第3条は、施行日から令和13年3月31日までを集中推進期間とし、その経過後に施策の実施状況の検証を行うことを定めており、この検証は本法に基づく施策の成果を国民に対して総括する大きな節目となるものと承知しております。
制度をつくるだけでなく、成果を計測してしっかりPDCAを回していく。チームみらいとしても、政策効果の検証が大事であるとかねてから申し上げてまいりました。検証が単なる実施事項の列挙に終わっては意味がないわけで、事後に施策の効果を検証できるようにするためには、あらかじめ達成すべき目標や指標を明らかにしておくということが必要と考えます。
そこで、伺います。集中推進期間における施策の検証をどのように行うことを想定しているのか、目標や指標の設定を含め、現時点での提出者の見解を伺います。
鈴木 議員
お答え申し上げます。ご指摘のとおり、本法案は5年間の集中推進期間を設けておりまして、その期間経過後も、集中推進期間における実施状況の検証とその結果の反映を行った上で、引き続き施策を講じることとしております。
この検証の具体的方法につきましては、今後、政府において検討がなされるものと考えておりますが、提出者としましては、ご提案をいただきました、施策の効果を事後的に検証可能なものとするため、あらかじめ達成すべき目標や指標を明らかにした上で行うといった手法も選択肢に入れて検討いただければと考えておりますし、与党としてしっかり政府と議論していきたいと思います。
4. 財政負担と施策実施の透明性
高山聡史
ありがとうございます。まさに事後的に検証をしっかりしていくためには、あらかじめ、これがどういう目標、あるいはどういう指標、KPIを掲げていたのかということが大変重要になってくると考えます。
その上で、最後に、財政負担と施策の実施に係る透明性について、2点、政府に伺います。
本件、議員立法でありますが、まず一点目、この衆法第27号が成立した場合には、副首都の整備に要する費用について、その規模の見通しおよび国と地方の負担の在り方に関する基本的な考え方、これを、副首都の指定に先立ち、国会および国民に対して明らかにすべきであると考えます。一定以上の費用がかかる施策を進める際の取り組み方という観点で、政府の見解を伺います。
あわせて、2点目。政府が行う施策の実施状況については、その進捗、デジタル行政基盤の整備の状況、財政負担およびその執行の状況を含め、国民に分かりやすい形で公表すべきと考えますが、こちらについても見解を伺います。
金澤 政府参考人
お答えいたします。本法案は議員立法でございまして、ただいま国会でご審議中でございます。このため、ご指摘の点を含めまして、法案の内容や考え方について政府からお答えすることは差し控えたいと思います。
政府といたしましては、本法案が成立した後、本法案の条文および国会で行われた審議の内容を踏まえまして、適切に対応してまいりたいと考えております。
高山聡史
ありがとうございます。
議員立法ということで、現段階でなかなかお答えいただけないところもあるかなと思いますが、本日の提出者からの答弁を踏まえても、しっかりと検証がなされるためには、事前に情報が公開をされる、あるいは目標が設定をされるということの重要性はこの質疑の中でも示されているかなというふうに思いますので、ぜひ、政府におかれましても、この法案成立後には、その点を踏まえた対応をぜひお願いいたしたいというふうに思います。
本日、順に確認をさせていただきました、基本方針および整備方針へのデジタル行政基盤の明確な位置づけ、また、データの保全、目標と指標に基づく検証、そして財政の透明性が重要であること、これらは本法案を実効性あるものとするための土台となるものでございます。
大規模災害への備えは必要、また、東京圏だけではなく、首都中枢機能を担えるような都市を各地で整備していく必要性、これは、昨日からの質疑でも、繰り返し各会派において認識を共有できるものがあると考えます。
チームみらいといたしましては、今般提示をさせていただいた前向きな修正案によって、大規模災害への確かな備えを進める第一歩とできればと思います。
また、我が国の行政サービスを国、自治体で一気通貫でプッシュ型に転換をしていく足がかりにして、そして、東京よりも一世代進んだ先進的な都市をつくるぐらいの野心的な取り組みとして、そこで整備した行政サービスの仕組みを全国に行き渡らせていくということが、この副首都のみならず、我が国全体にとっても必要なことであるというふうに考えております。
この質疑の中でもいろいろと触れさせていただきましたが、この論点について、各会派の幅広い政策本位のご検討をあらためてお願いをするとともに、本法案成立後の政府の真摯なお取り組みを期待いたしまして、私の質問を終わります。
